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そして私はそサウナーになった

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*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜

記事:山脇龍太郎(ライティング・ゼミ6月コース)
 
 
ジュッー! ジュワジュワ〜。
熱くなった石に水がかかり蒸気が部屋中に広がっていく。
私は両手を上げて全身に蒸気を浴びて
ヒリヒリとする肌の痛みを噛みしめている。
やがて痛みが引き、汗があふれた数分後に部屋を出る。
そして熱くなった体を冷たい水に満ちた浴槽へとしずめる。
熱が冷めた頃に近くの椅子に腰掛けて休憩をする、
また部屋へと入っていく。
この行動を私は繰り返している。
 
なぜ繰り返しているのか?
それは体の調子が「ととのう」を行なっているのである。
 
私は温浴施設のサウナ室の中で、
毎週こ「ととのう」ことで日々のストレス解消をしている。
 
サウナと言えば中年の男性が入る暑苦しい場所のイメージが強いが、
昨今は女性や若者にも人気でテレビや雑誌にも取り上げられている。
多くの温浴施設がサウナにこだわりを持ち始めており、
都内だけでなく地方でもその場所を活かした新しい施設を始めるところも現れている。
もはやサウナは現代社会の癒しの空間である。
 
しかし、サウナは入るだけでは「ととのう」はなくその魅力を感じることができない。
ただ暑いところに行って苦痛に耐えながら汗をかくだけになってしまい、
サウナに対すイメージは悪いままで終わってしまうだろう。
 
「ととのう」という感覚を感じるか感じないかでサウナに対する評価は変わる。
感じるためにはサウナ・水風呂・外気浴の順番に3つの段階を繰り返しすることが最低条件である。
2~3回行うことを温浴施設では推奨されているが、感覚を掴めない人は回数を増やして繰り返すことで感覚が研ぎ澄まされて「ととのう」を感じられるようになる。
それでも繰り返すことだけで「ととのう」感覚がない人はそれぞれの段階でこだわりを持ってみるとよい。
 
まずサウナではサウナハットを被る。
サウナハットは頭を熱から守ってくれるので頭だけが熱くなってしまうのを防ぐことができ、
身体全体が温まるまでサウナの中にいることができるようになる。
あまり身体温まっていないと次の水風呂との温度差がなく、すぐに身体が冷えてしまう。
温度の高い上段に長く座っていたいときにはサウナハットは被るべきである。
 
次に水風呂だが温度もしくは深さにこだわる。
温度は多くの施設が19℃を前後が多く、場所によっては1ケタもあり冷たくなるほど
衝撃も大きく「ととのう」感覚を誘発させる起爆剤になる。
しかし温度差が激しすぎて気分を悪くしたり、短い時間でないと温まった身体が完全に冷えて
しまうので要注意である。
また深さがあると身体全体を一気に冷やすことができ、体を浮かせれば解放感を味わえる。
逆に浅くなるとゆっくりと入れるので水風呂が冷た過ぎて苦手な人にはちょうどいい。
 
そして最後はサウナのメインと言ってもいい外気浴である。
椅子などに腰かけてリラックスしながら外気を感じ、
「ととのう」感覚がもっとも感じる時間である。
そのためこの時間をおろそかにすることは非常にもったいないことである。
 
具体的には時間と場所にこだわることで感じる感覚は変わってくる。
時間は10~15分ほど取ることで水風呂で冷めた体がちょうどいい体温になる。
あまり多く取りすぎると熱が逃げ過ぎて体が冷え切ってしまう。
時間が計れないときでも肌の水分が蒸発する感覚を澄ませて様子を見ることで
体温が奪わることを防ぐことができる。
 
場所は浴室内ではなく露天があるところが望ましい。
露天であれば心地よい風を受けることができるのでより「ととのう」ことができる。
さらに寝そべることができる椅子や後ろにもたれかかれる壁があるベンチなどで
体をリラックスできる態勢になれると「ととのう」感覚はより感じやすくなる。
 
安価で気軽に通えるサウナ付き銭湯では露天があるところは少ないため浴槽の縁、洗い場の椅子、脱衣所の椅子で代用することになる。
このような施設でも外気浴の重要さが認知され、外気浴専用の露天スペースを増設したり、
「ととのう」椅子を導入したりするところが増えている。
 
それでもサウナの専門の施設は訪れることをお勧めする。
なぜなら「ととのう」ためにサウナ・水風呂・外気浴の位置や温度などが計算されており、
「ととのう」感覚を養うことができるからである。
 
このように「ととのう」環境は揃えて一度でも感覚を覚えると
それを基に今まで「ととのう」ことができなかったところでどのようにしたら
「ととのう」のか自分なりのルールでサウナを楽しむことができるようになる。
 
すべての温浴施設がこれらに対応しているわけではないのでまずは複数の施設を
体験して自分に合った方法が実践できる施設を見つけることが一番理想的である。
 
こうして試行錯誤を繰り返しているうちに私はサウナーになっていた。
そしてまだまだ自分の知らない施設で新しい「ととのい」方を知るため私はこれからもうサウナーを続ける。
 
 
 
 
***
 
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2022-06-22 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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