文章を書く理由は、『お絵かきゲーム』の中にあり!?
*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。
人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜
記事:岡部 みほ(ライティング・ゼミ4月コース)
ほっぺから腕が飛び出ている。
手も足も関節はない。
……私が描く絵は、大体いつもどこかに欠陥がある。
保育士さんなんだから、絵は上手でしょう?
何度も言われたことがあるが、子どもたちの前で描こうがなんだろうが、大体いつも腕は、ほっぺから飛び出してしまっている。(ちなみに私はピアノもほとんど弾けない)
ある夜、私と旦那は、必死になって、絵を描いていた。
娘が先に寝てしまったその夜、久しぶりに私たち夫婦と4歳の息子、3人で絵本を読んだりお喋りをしたりして過ごしていた。
誰かが、ゲームをしよう、と言ったのがきっかけで、手元に転がっていた紙とペンを使って『お絵かきゲーム』をすることになった。
ルールは簡単。テーマを決めて大人2人が絵を描く。息子に見せて、なんの絵か考えてもらう。正解を導けた絵を描いた人が勝ち、というゲームだった。
(テーマは、『どうぶつえん』かぁ。ふれあい動物園でモルモットを抱っこしてたとき嬉しそうだったから、その場面を描いたら、伝わるかな?)
(『バーベキュー』ねぇ。ウインナーばっか焼いてたけど、絵で表現するのは難しいなぁ。棒に刺したマシュマロ、だったら伝わるかも?)
苦手で下手くそな絵だけど、負けず嫌いな性格が、良くも悪くも必死にさせる。
”分かってほしい”
”伝わってほしい”
その一心で、分かりやすく、伝わりやすく、考えて、足して引いて、一枚の絵を完成させる。
「ぼくがモルモットだっこしてる! かめもいる! どうぶつえんだ!!!」
(真ん中のツンツン頭、息子だって分かってくれた! 座って抱っこしてるって伝わった! 最後の一押しで書いた親子ガメも無駄じゃなかった!)
絵で描いて伝えようとしたことが伝わったとき、床を転がり回るくらい嬉しかった。(実際ガッツポーズで転がっていた)
お絵かきゲームが大盛況をおさめ、みんなが寝静まった夜中。
ベッドで寝転がりながら、ふとこんなことを思った。
「絵を描くことと、文章を書くことって、似てるな。」
ひょんなきっかけで受けることにした「ライティング・ゼミ」。
保育士なのに、絵も描けないし、ピアノも弾けない。
だけど唯一褒められたことのあるもの。
文章を書くこと。
私が保護者向けのお便りに書いた文を、
上司が、後輩に対して、みほさんのお便りをお手本にしてごらん、と言ってくれたこと。
どんな風に書いたら、子どもたちの生き生きとした姿や、葛藤、成長を保護者の方に伝えられるのか。
そんなことを考えながら、紡いだ文章。
それを、見てくれて、認めてくれている人がいることが、すごく嬉しかった。
特別な資格もないし、もちろんプロでもない。
伝えたいことをうまく表現するスキルや語彙力もない。
だけど、私は、伝えたいんだ。
大好きな本の中で、主人公であるゾウ(ガネーシャ)が言っていた言葉のなかで、一番好きなもの。
「自分の悩みは、新種の悩みなん?」(水野敬也『夢を叶えるゾウ2』文響社)
つまり、自分に立ちはだかっている壁は、先人の誰かにも立ちはだかった壁であるはずである、ということ。
だから、図書館に行って、調べなさい、というような教えである。
子どもへの声かけに迷ったとき。
人に言われた言葉が気にかかって仕方ないとき。
新しいことを始めたいけどノウハウがわからないとき。
私はこれまで、自分にとっての”新種の悩み”を、本に限らずたくさんの文章からヒントを得てきた。
先人は、たくさんいた。
『ライティングを、どんなことに生かしたいか?』
そう聞かれたときに、何か書く仕事を一度でもできたらいいな……と、答えた。
でも、改めて考えると、そうじゃない、と思う。
まずは自分が伝えたい! と思ったことを、文字にしたい。
考えたことや経験したことを、記録として残していきたい。
いつかその文章が、同じような壁にぶつかっている人の背中を押したり、寄り添ったりできるように、自分だけでなく、相手にも伝わる文章を、書きたい。
私がこれまで、たくさんの文章や言葉に、励まされ、背中を押され、そのままでいいと認めてもらったように、
私も自分の文章で、誰かの役に立ちたい。
もちろん同じ壁にぶつかった時の、自分のための備忘録としても。
へたっぴでも、好きなことを、やってみよう。
息子に伝えようと必死になって絵を描いたのと同じように、拙い言葉を必死に紡いで、伝えていこう。
ベストセラーの作家さんも、
ミリオンセラーのミュージシャンも、
何百万の値が付く絵を描く画家さんも、
脱サラしてカフェを開いたオーナーさんも、
はじめの一歩はあったはず。
ちょっと好きだな、ちょっと得意だな、
そう思えることに、一歩踏み出せるかどうか。
踏み出したその一歩に、大きな意味が宿る。
苦手なことも多い私だけど、私の好きな方法で、あの人に、そして、同じ壁を目の当たりにしているどこかの誰かに、伝え続けて行こうと思う。
大好きな『書くこと』、その一歩を踏み出せたから。
ライティング・ゼミは終わっても、
私のライティング人生は、これからも続いていく。
***
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