メディアグランプリ

「仕事嫌い」をこじらせ倒して好きになった男の時間術


*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜

記事:村人F (ライティング実践教室)
 
 
仕事中毒者と聞いて真っ先に思い浮かぶ人は、天狼院書店の店主である三浦崇典さんだ。
彼を宣伝する文には「原稿30,000字/週」や「撮影3,000枚/週」といったすごい量の実績が記されている。
Facebookの投稿にも「数年間1度も休まなかった」という自慢や「ChatGPTで生産性を爆上げだ」といった意識の高すぎる文言が常に踊り続けている。
正直、この部分は嫌いだった。
もちろん教えていただいた『ライティング・ゼミ』には共感どころの騒ぎじゃないくらい影響を受けたけど、仕事の観点については1ミリも同意できないなと考えていた。
そこまで働くことを好きになれないと感じたからだ。
だから付き合い程度の意識で買った彼の『駆け出しクリエイターのための時間術』にも、あまり期待していなかった。
 
ただ、読んでみて気付いた。
実は三浦さんほど仕事が大嫌いな人はいないんじゃないかと。
というのも、意識高い系ビジネス書にありがちな「やればできる!」感が全然ないのだ。
むしろネガティブな表現が多く出ている。
才能がない凡人であるとドヤ顔で自慢してくるし「やる気なんかに期待するな!」とポジティブに残念なことを言っている。
そういう表現になるのは、やりたくないことをする感覚を誰よりも持っているからだろう。
ここには仕事が大好きすぎて超人みたいな働き方をしている男の姿はなかった。
むしろ「僕もここまで嫌いではないよ」と思えてくるほどダウナーだった。
 
しかし、これが三浦さんの本当にすごいところなのかもしれない。
仕事嫌いをこじらせすぎて、「仕事」のイメージをねじ曲げてしまったのだから。
つまり、なぜ嫌なのかを病的なまでに研究し尽くした結果が本書の時間術なのである。
 
嫌な原因の正体、それはMUST、義務感だ。
学校での勉強や会社での書類作成などに思う「やらされている」感。
これにより多くの人が辞めたいと苦しむことになる。
しかし三浦さんは余りにもこの感覚を憎みすぎて徹底的に排除したことにより、逆に「仕事が大好きなのでは?」と錯覚させたのだ。
そのためメソッドも、ありがちな仕事をウキウキしながらやるようなものではない。
むしろどれだけ惰性で続けられるかということに終止している。
 
「ブロック化」という理論も要約すると決まった時間に必ずやれと言うことであり、締切近くで最も力が出るという「締切効果」も逆に言えば締切がないと絶対にやらないという話だ。
ここには一般的なカリスマ社長のイメージである仕事が好きすぎてたまらない変人の姿はなかった。
むしろ僕らと同じどころか、そこまで憎まなくてもと言いたくなるくらい嫌いな男が本書にいた。
 
だからこそメソッドが想像以上に染み渡った。
「才能がないことに自信がある」と自分で断言するだけあり、時間術アンチである僕でもすぐ取り入れられる低難易度だ。
言われた通り毎日決まった時間に1時間読書するようにしただけで、1ヶ月に読み終えた本が2倍に増えた。
2000字の文章を書く『ライティング・ゼミ』の課題も、締切効果を期待してギリギリのタイミングで書き始めるようにしたら驚くほどのスピードで終わった。
つまり三浦さんの理論は本当に誰でもできることだったのだ。
 
それでいて、惰性であっても続けることの大事さが詰まっている。
三浦さんが文章や写真に経営とあらゆる場で活躍しているのは、やる気がなくてもコツコツと続けたからに他ならない。
本書を読むとそれがよくわかる。
そして才能がなくても真面目にめげずに向き合い続けるだけで一流になれる。
この凡人たちの希望が時間術にはあった。
 
原動力は、嫌いである理由の徹底的な排除だ。
義務感が嫌なら、好きになって自分からやっているよう自己暗示をかければいい。
やる気なんて決して生まれないのだから、それでも100%できるプランを組めばいい。
これらは一般的な「仕事大好き」系理論とは真逆の話である。
むしろ誰よりも嫌だから、どうすれば楽にできるかを徹底的に研究し尽くしたのだ。
だからこそ僕にも、全ての働きたくない人にも共有できるメソッドが詰まっている。
まさに凡人たちの希望の書であった。
 
『駆け出しクリエイターのための時間術』は誰よりも仕事が嫌いすぎる男が、「仕事」の意味を捻じ曲げて「好き」に反転させた理論だ。
本書のとおりやる気に頼らず努力を続ければ、きっと働くことに対する痛みが少なくなるだろう。
もちろん極めれば三浦さんのような超人ムーブを手に入れることもできる。
ただそこまでする必要を感じない、ほどよい仕事嫌いの人にもすぐ使える理論も多く含まれている。
これらを気持ちのいいレベルで応用すれば、無味乾燥でつまらないと思っていた働くだけの人生も明るく見えてくるはずだ。
僕も三浦さんを見習い、やる気を出さず実践していきたい。
 
 
 
 
***
 
この記事は、天狼院書店の大人気講座・人生を変えるライティング教室「ライティング・ゼミ」を受講した方が書いたものです。ライティング・ゼミにご参加いただくと記事を投稿いただき、編集部のフィードバックが得られます。チェックをし、Web天狼院書店に掲載レベルを満たしている場合は、Web天狼院書店にアップされます。

人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜

お問い合わせ


■メールでのお問い合わせ:お問い合せフォーム

■各店舗へのお問い合わせ
*天狼院公式Facebookページでは様々な情報を配信しております。下のボックス内で「いいね!」をしていただくだけでイベント情報や記事更新の情報、Facebookページオリジナルコンテンツがご覧いただけるようになります。


■天狼院書店「東京天狼院」

〒171-0022 東京都豊島区南池袋3-24-16 2F
TEL:03-6914-3618/FAX:03-6914-0168
営業時間:
平日 12:00〜22:00/土日祝 10:00〜22:00
*定休日:木曜日(イベント時臨時営業)


■天狼院書店「福岡天狼院」

〒810-0021 福岡県福岡市中央区今泉1-9-12 ハイツ三笠2階
TEL:092-518-7435/FAX:092-518-4149
営業時間:
平日 12:00〜22:00/土日祝 10:00〜22:00


■天狼院書店「京都天狼院」

〒605-0805 京都府京都市東山区博多町112-5
TEL:075-708-3930/FAX:075-708-3931
営業時間:10:00〜22:00


■天狼院書店「Esola池袋店 STYLE for Biz」

〒171-0021 東京都豊島区西池袋1-12-1 Esola池袋2F
営業時間:10:30〜21:30
TEL:03-6914-0167/FAX:03-6914-0168


■天狼院書店「プレイアトレ土浦店」

〒300-0035 茨城県土浦市有明町1-30 プレイアトレ土浦2F
営業時間:9:00~22:00
TEL:029-897-3325



2023-05-24 | Posted in メディアグランプリ, 記事

関連記事