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ありがとう、トイレ! 膀胱炎が教えてくれたこと


*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

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記事:みやび♪(ライティング・ゼミ 9月コース)
 
 
「トイレさん!
今日もありがとね~」
 
こんな風にトイレに感謝している私、少し変に見えるかもしれません。
でも、10年前、私はある大きな病気を経験し、この感謝が生まれたのです。
 
 
なぜ私がそうなったのか、ちょっとその辺りのお話しをさせてください。
 
私は、リノベーション専門の会社を営んでおります。
お仕事先は、主に個人さまのおうちです。

ちょっと想像してみてください。
あなたのおうちで、リノベーション工事をさせていただくことになったとします。
工事中に、あなたのおうちのトイレを、あなたの知らない職人さんが使ったら、どのように感じますか?
ちょっと抵抗を感じませんか?
 
やさしくも、使っていいですよ、っていただけると、職人さんともども、言ってくださるお客さまが仏さまのように感じます。
 
また、リノベーション工事の中で、新しくトイレを入れ替えることも多くあります。
その場合は、新しくなったトイレは、絶対に工事のお引渡し後まで、完全使用禁止としています。

他には、おうちの屋根工事や、外壁工事をさせてもらうことがあります。
その時には、おうちの中のトイレをお借りするというのは、とてもハードルが高いのです。
 
ですが、職人さんは、作業をすることに集中することが最優先です。
トイレ、って、生理的な部分なので、コントロールをすることができません。
特に男性は、我慢のコントロールがしにくいようです。
 
そのため、職人さんは、トイレに行きたくなると、我慢はせずに、車でわざわざどこまでもトイレを探し行きます。
コンビニやショッピングセンターなどへです。
 
近くに借りられるトイレがないと初めから分かっている場合、男性の職人さんは、トイレ用のタンクを自分たちで設置することもあります。
が、なるべくならそれは最終手段です。
 
私の場合は、職人さんではなく、現場監督という管理者です。
そして、一応、女性です。
私には、トイレがないことが多くあります。
 
なので、どうするかというと、なるべく水分を取らないように我慢します。
そして朝、現場に入る前に最寄りの駅、またはコンビニで済ませます。
その次は、昼食の時に、食事のお店又は近くのコンビニをお借りします。
その後、なんとか我慢できるまで現場にいます。
とにかく、水分は取らないよう、気をつけます。
ですが、これも生理的なことなので、我慢の限界を感じると、早めに現場を後にします。
 
実は私、10年ほど前に、トイレに行くのを我慢しすぎまして、体調に異変を感じながらも、病院に行かず我慢しました。
ですが当時は、無知なため、市販の薬でなんとかなるだろうと思っておりました。
ある日の夜中に39度以上の熱を出し、朝が来るのをまって、病院に行くと、即入院を言い渡された経験があります。
 
今思い返すと、冬であったということ(夏であると、汗に出るとトイレの回数は減りますが、冬は、トイレが近くなります)。
トイレが現場になかったこと。
そのため、トイレに行くことをかなり我慢をしていたこと。
寝込むほどの体調ではなかったこと。
市販の薬で治るだろう、と思ったこと。
これらの私の落ち度により、緊急入院となったのです。
その時に、ドクターから言われてぎょっとしました。
 
『透析生活にならなくてよかったですね』
 
本当に間一髪でした。
 
膀胱炎からの腎う炎直前でした。
膀胱炎は誰にでもなる病気です。
どうかぜひ、気にしていただけるといいな、と思います。
 
以来、私は現場に行くときは、頑張って、トイレに行くことをなるべく我慢しないようにしているつもりです。
トイレに行くことを頑張る、って変ですけれど……。

現場に行かなくてもいい日は、我慢せずにトイレに行き、様子がおかしいぞ、と感じたら、強制的に水をたくさん飲むようにしています。
 
このような理由があって、トイレに関しては、特に感謝をする私がいるのです。
おかげさまで、膀胱炎は癖になりやすいと言いますが、今ではなることもなく、元気で過ごしています。

これは私だけではありません。
どんな人にも当てはまることですので、会議や打ち合わせ、親の介護などでトイレに行くのを我慢しすぎないでください。
 
 
それから、今のように水洗トイレになったことにも感謝です。
 
ご存じでしょうか?
少し昔は、ボットン便所でした。
汲み取り式というものです。
だからなのか、当時は、今のように室内にはありませんでした。
私の田舎がそうでした。
夏休みに遊びに行くのですが、トイレがおうちの外にあるのです。
そのボットン便所に行くのがイヤで……。
 
幼いながらも、我慢してました!
 
今のようなトイレに進化してくれたことにも感謝です。

 
母親の皆さまには、ご経験があると思います。
生まれたての自分の赤ちゃんが、初めて用を足したとき、すごくホッとしませんでしたか?
うれしくなかったですか?
 
このようにして、人間として生まれてから、そして最後の最後まで、生理現象は元気でなければならないのです。
健康のバロメーターなのです。
高齢になっても、最後まで自分でするその行為は、大切だと私は考えています。
いくつになっても、自分の力でトイレに行きたいと思いませんか?
 
 
こんな風にして、トイレの存在は、日ごろは何気ないものですが、いくつになっても、どこにいてようと、何をしていようと、実はありがたいものなのだ、と私は感じています。

「ありがとう、トイレ」
これからも私の毎日を支えてくれる存在として、感謝を忘れずに、大切に思い続けたいと思います。
そんな気持ちを込めて。
「今日も(トイレが)ここにあってよかった」
 
 
 
 
***

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2024-12-20 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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