メディアグランプリ

あなたの人生経験は、眠ったままの「資産」かもしれない


人生100年時代、お金だけでは測れない本当の豊かさ

 

 

 

 

*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

記事:nozomi    (2026年9月ライティングゼミwith AI)

 

 

 

「あなたは、自分にどれくらいの資産があると思いますか?」

 

そう訊かれたら、何を思い浮かべるでしょう。

銀行の預金残高。

株式や投資信託。

不動産や保険。

私もきっと、少し前ならそう答えていたと思います。

 

けれど、とてもお世話になっている人生の先輩から、ある言葉を教えていただきました。

「資産運用は金融投資だけではない。これまでの人生経験を、周りの人や世の中のために活かしていくことも、大切な資産運用だと思う」

そのお言葉に、私は深く考えるきっかけをいただきました。

私がこれまで生きてきた時間にも、資産としての価値があるのだろうか、と。

 

私たちは将来のために、お金を貯めます。

老後に困らないように。

家族に迷惑をかけないように。

好きなことを諦めずに暮らせるように。

人生100年時代。

金融資産を備えることは、もちろん大切です。

でも、もし十分な貯蓄があったとしても……

朝起きて、誰とも話さない。

自分を必要としてくれる人もいない。

今日も明日も、特に楽しみがない。

そんな毎日が続いたとしたら、私たちは心から豊かだと感じられるでしょうか?

 

もちろん、仕事を離れて静かな時間を楽しむ人生も素敵です。

ただ私は、暮らしを支えるお金と、人生を楽しむための喜びは、別のものだと思うのです。

では、お金以外に、私たちは何を蓄えてきたのでしょう。

 

その答えを、私は美容整体の仕事の中で考えるようになりました。

たとえば、40代のお客様がサロンにいらしたとします。

「最近、フェイスラインが気になって」

「昔と同じようにケアしているのに、何だか違うんです」

そんなお悩みを前にしたとき、私たち美容整体師は何をするでしょうか?

もちろん、まずは身体の状態を確認します。

首や肩の緊張。

姿勢の癖。

筋肉や筋膜のつながり。

必要な知識をもとに、その方に合った施術を考えます。

でも、私が大切にしたいのは、それだけではありません。

鏡を見るたびに感じる小さなため息。

以前は似合っていた服が、何となくしっくりこなくなった寂しさ。

年齢による変化を、まだうまく受け入れられない気持ち。

そうした思いにも、目を向けたいのです。

私自身も40代になり、若い頃とは違う身体の変化を感じるようになりました。

だからこそ、年齢を重ねることへの戸惑いを、以前より身近に想像できるようになった気がします。

20代の頃には、身体の知識や技術を身につけることに一生懸命でした。

今も学ぶことは尽きません。

けれど、そこに自分自身の経験が重なることで、目の前の人への向き合い方も少しずつ変わってきたように思います。

技術は学んで身につけるもの。

けれど、人の気持ちを想像する力には、生きてきた時間が関わっている。

これもまた、私の「自分資産」なのかもしれません。

そう考えると、これまでの人生が少し違って見えてきます。

仕事で失敗し、悔しい思いをしたこと。

子育てや家族との暮らしの中で、自分のことを後回しにしてきたこと。

人間関係に悩み、誰かの何気ない言葉に救われたこと。

そのときは、できれば経験したくなかった出来事かもしれません。

でも、同じような悩みを抱える人に出会ったとき、その経験が相手の気持ちを理解する手がかりになることがあります。

自分にとっては、ただの遠回りだったこと。

それが誰かにとっては、道を照らす小さな灯りになる。

人生経験は、過去の出来事で終わるとは限らないのです。

ただし、ここでひとつ大切なことがあります。

経験は、持っているだけで誰かの役に立つわけではありません。

たとえば、私が美容整体の仕事をするとき、自分にも同じ悩みがあるからといって、それだけでお客様の身体を任せていただけるわけではありません。

解剖学を学ぶ。

施術技術を磨く。

一人ひとりの身体の違いを知る。

その積み重ねがあって初めて、自分の経験を専門的なケアに活かすことができます。

つまり、「自分資産」を活かすとは、経験を語ることではなく、経験を誰かの役に立つ形へ育てていくことなのだと思います。

これは、美容整体に限った話ではありません。

長年、家族の食事をつくってきた人なら、その工夫を誰かに伝えられるかもしれない。

仕事で後輩を育ててきた人なら、新しい一歩を踏み出す人の相談相手になれるかもしれない。

自分自身が悩んできたことをきっかけに、新しい知識や技術を学ぶ道もあるでしょう。

大切なのは、立派な肩書きがあるかどうかではありません。

「自分が経験してきたこと」と「誰かが必要としていること」が、どこでつながるのか。

その接点を探してみることです。

そして、もし自分の経験や技術が誰かの役に立った時、「ありがとう」というお言葉が返ってくることがあります。

その喜びが、また学びたいという気持ちにつながるのだと思います。

 

新しい出会いが生まれる。

ときには、それが仕事になり、収入につながることもある。

金融資産は、運用によってお金を育てるもの。

一方、自分資産は、誰かのために使うことで、自分の可能性や人とのつながりを育てていくものなのかもしれません。

人生100年時代。

40代でも、50代でも、60代でも。

これまでの人生を「もう過ぎた時間」と考えるのは、少しもったいない気がします。

歳を重ねることは、何かを失うことばかりではありません。

経験が増える。

人の痛みがわかるようになる。

誰かに渡せる知恵が増えていく。

そう考えたら、これから歳を重ねることが、少し楽しみになりませんか?

 

もし今、「私には特別なものなんて何もない」と感じているなら……

一度、問いを変えてみてほしいのです。

「私には何が足りないのだろう」ではなく、

「私はこれまで、何を積み重ねてきたのだろう」と。

そして、思い浮かんだ経験の中から、ひとつだけ選んでみてください。

それを必要としている人が、どこかにいるかもしれません。

お金は、未来の暮らしを支えてくれる。

でも、自分の経験を誰かのために活かすことは、未来の自分に役割や喜びを与えてくれる。

どちらか一方ではなく、どちらも大切にしたい。

人生で本当に豊かな人とは、たくさん持っている人だけではなく、自分が持っているものを、誰かのために活かせる人なのかもしれません。

 

さて、あなたの中には今、どんな「自分資産」が眠っていますか?

《終わり》

 

 

お問い合わせ


■メールでのお問い合わせ:お問い合せフォーム

■各店舗へのお問い合わせ
*天狼院公式Facebookページでは様々な情報を配信しております。下のボックス内で「いいね!」をしていただくだけでイベント情報や記事更新の情報、Facebookページオリジナルコンテンツがご覧いただけるようになります。


■天狼院カフェSHIBUYA

〒150-0001 東京都渋谷区神宮前6丁目20番10号
MIYASHITA PARK South 3階 30000
TEL:03-6450-6261/FAX:03-6450-6262
営業時間:11:00〜21:00



■天狼院書店「京都天狼院」

〒605-0805 京都府京都市東山区博多町112-5
TEL:075-708-3930/FAX:075-708-3931
営業時間:10:00〜22:00


■天狼院書店「名古屋天狼院」

〒460-0002 愛知県名古屋市中区丸の内3-5-14先
Hisaya-odori Park ZONE1
TEL:052-211-9791
営業時間:10:00〜20:00


■天狼院書店「福岡天狼院」

〒810-0021 福岡県福岡市中央区今泉1-9-12 ハイツ三笠2階
TEL:092-518-7435/FAX:092-518-4149
営業時間:
平日 12:00〜22:00/土日祝 10:00〜22:00



関連記事