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私にとって、「天狼院ライティング・ゼミ」とは、いったい何だったのか?


*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

【10月開講】人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ《平日コース》」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜

記事:小川泰央(ライティング・ゼミ平日コース)
 
「ずいぶん良い姿勢だね」
 
先日の敬老に日に、待ち合わせのホテルのロビーに先に到着していた母が、私の姿を見るなり、そう言った。敬老の日を祝おうと、私が両親をホテルのランチに誘ったのだ。
母とは、先月にも会ったばかりだ。しかも、私はもともと猫背気味でお世辞にも姿勢は良い方ではなかった。ホテルでよそ行きの格好だったから、たまたま良い姿勢に見えたのかもしれないなと思いつつ、心当たりはないかと、ふと、私自身の生活を振り返ってみた。
 
昨年、私は50歳になった。ちょうど、人生100年時代の折り返し地点、サラリーマン人生の終盤戦にさしかかり、この先どのように生きて行こうかと日々考えるようになっていた。
人生を振り返ってみると、山あり谷ありの連続だった。でも、そんな時、本や歌や人の言葉に感動し、勇気づけられ、ここまで来ることができたような気がする。だから、これからは、「自分が人の心を感動させられる文章を書けるようになりたい」と強く思うようになっていた。そんな矢先だった。Webで天狼院書店の「ライティング・ゼミ」の講座を知り、「これだ!」と思って即申し込んだのだ。今から4か月ほど前のことだった。
 
講座は、講義形式で1回2時間、月2回のペースで4か月間行われる。そして、その4か月間は、毎週2000字の原稿を投稿することができる。つまり、講義に参加することで8回のインプットと、毎週投稿することで16回のアウトプットのチャンスが得られるのだ。
 
初回の講義の冒頭で、天狼院書店店主で、この講座の講師の三浦さんから、「2000字の文章を第三者に最後まで読んで頂けるように書けるようになること」がこの講座の目標であることが発表された。こうして、私の4か月間にわたるライティング生活が始まった。
 
講義では、読者に最後まで読んでもらうための文章の書き方やスタンスについて、理論的なレクチャーが繰り返し行われた。そして、受講生は、その学んだ理論を用いて2000字の文章を完成させ、毎週1回、期限までに投稿する。すると、数日後にスタッフさんから、内容について、良かった点や改善する点についてのフィードバックコメントがあり、優れた評価を得られれば、その原稿がWebに掲載されるという名誉が与えられる仕組みになっていた。
 
しかし、毎週2000字を書くというのは、想像以上に大変な作業だった。最初の数回は、もともと書きたいと思っていた題材はいくつかあったものの、実際に書いてみると、2000字に満たなかったり、読者にとってわかりにくい文章になったりしてそのまま投稿できるようなものではなかった。だから、毎週、投稿期限ぎりぎりまで書き直しの連続だった。
 
さらに試練があった。投稿も7、8回目になると、題材のストックがなくなる「ネタ切れ状態」に陥ってしまったのだ。そうなると、ネタの仕入れから始めなければならず、原稿を書き終えられるのは、やはり、毎週、投稿期限ぎりぎりまでかかってしまった。
 
このように悪戦苦闘した4か月間だったが、受講生の仲間たちやフィードバックコメントで毎回気づきを与えてくださるスタッフさんたちのおかげで、投稿し続けることができた。
 
すると、どうだろう。
 
三浦さんの講義やスタッフさんたちのフィードバックコメントで再三再四言われてきた「ポジ抜け」、つまり、「文章の内容がどんなにネガティブなものであったとしても、最後はポジティブに終わる」という考え方が、自分の体の中に自然とインストールされた感じがするのだ。
 
これは特に、ネタ切れを起こした時に強く感じた。というのも、題材探しの段階から、ポジティブに終わることができるかどうかを意識して選ぶようになったからだ。つまり、投稿文章を書いている時だけでなく、書いていない時でも、自然と、世の中をポジティブな目で見るように見方が変わったのだ。
 
それは、ちょうどダイエットにおける「基礎代謝」のようなものかも知れない。
 
「基礎代謝」とは、呼吸をしたり心臓を動かしたりといった生命活動に必要なエネルギーのことだ。つまり、ダイエット成功のポイントは、走ったり、泳いだりといった運動している時だけでなく、むしろ、運動していない時でもカロリーが消費できるような「基礎代謝」の高い体を手に入れることにあるのだ。
 
この4か月間で、「ポジ抜け」が私の「基礎代謝」となった。つまり、文章を書いていない時でも、物事をポジティブに見ることができる体を手に入れることができたのだ。だから、これまでだったら、思い出すことがつらかった過去の出来事も、自然とポジティブに見ることができるようになった。よく、「過去は変えられない」と言われるが、私は「ポジ抜け」により、まるでオセロゲームのように、黒から白へ、つらい過去が良い思い出へとパタパタとひっくり返っていくのを感じた。
 
そして、今は、普段、外を歩いていても、何か良い題材はないかなと、顔を上げて、明るい気持ちで周りを見回すようになった。目に飛び込んでくる景色も、これまでのくすんだ色とは違い、色づいて見えるような気がした。
これまでネガティブ思考で、視線も下向きがちな人生を送ってきた私には信じられない変化だった。
 
私にとって、「天狼院ライティング・ゼミ」とは、「私の人生というOSをポジティブなものにバージョンアップしてくれた存在だった」のではないかと思う。
そして、もしかすると、私のそのバージョンアップした姿が、母親の目には、「ずいぶん良い姿勢」に見えたのかも知れない。
 
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2018-09-26 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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