メディアグランプリ

人生の棚卸ライティング


*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

【12月開講】人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ《日曜コース》」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜

記事:よくばりママ(ライティング・ゼミ日曜コース)

 
 
天狼院ライティング・ゼミの扉をノックし、私は一つ心に決めていたことがあった。
私は天狼院書店やライティング・ゼミを題材にした記事は書かないぞ、と。
 
多くのゼミ生が「天狼院書店は……」「ライティング・ゼミは……」の文言を含む記事を投稿しているのを目にした。内容はどれも面白く、読みごたえのあるものばかりだった。
けれど、受講生が受講しているゼミそのものを褒めたたえるような内容に、あまのじゃくな私は違和感を覚えた。意地の悪い言い方をすれば、なぜ、わざわざそれをテーマに書くのか理解できなかったのだ。そして、自然に一つの思いが浮かび上がった。
これから記事を書く上でネタに困ることもあるかもしれないが、私は天狼院書店をネタにはしないぞ、と。
小さな反抗心がそこにはあった。
 
けれど、一体これはどうしたことだろう?
気付けば、このライティング・ゼミのことをネタにしたい私がここいる。
ささやかな反抗心は、「書きたい」気持ちの前にすでに小さくしぼんでしまっていた。
 
そもそも、このライティング・ゼミ。中身は非常にシンプルなものだ。
2週間に一度の講義と、毎週月曜の23:59を締切とする課題の提出、そしてその講評。
これだけである。
にもかかわらず、ライティング・ゼミは私の予想を裏切り、書くまいと心に決めていた記事を今ここに書かせている。何ということだ!
 
4か月に及ぶこれまでの道のりは決して楽なものではなかった。
毎週訪れる課題の締め切りを前に、何をどう書くか以上に、私の場合とにかく時間の確保が大変だった。
フルタイムで働きながら、仕事の帰りの遅い夫とこども三人のお世話をする。
家事、育児、仕事、買い物……時間がいくらあっても足りない。結果、講義を聴くのも課題をこなすのも、多くが子どもを寝かしつけてからの夜中というのがほとんどであった。
 
けれど、そんな限られた時間の中ではあったからこそ、一つ一つの記事を書くにあたってはよく考えた。自分のこと、家族のこと、仕事のこと、これからのことを。何かいいヒントはないかなと。
 
せっかくなら自分の好きなことを書いてみたいな。なんで好きになったっけ?
家族みんなが同じ顔をしていると言われまくるけれど、これってネタになるのかな。
転職したけれど、どうして私は転職したかったんだっけ?
死ぬまでに親に伝えたいことは、早く伝えたほうがいいかなあ……
今、私はちゃんと大事な人やものを大切にできているかな?できていないかな?
 
そんな風に毎週毎週考え、手を動かしていく作業は、まるで人生の棚卸をしているようであった。私の40年間の人生の。
 
大人になり、自分自身のことを振り返る機会はどのくらいあるだろうか。
よく聞くのは、結婚、病気や別離など大きな転機のときだろう。
これまで自分はどんな風に生きてきて、何を大事にしてきたのか。何がトラウマになっているのか。思い出に残っているのは何か。昔好きだったものは何か、今何が好きなのか……。キリがないくらいの出来事や思いがそこには存在している。
 
そう、天狼院ライティング・ゼミは、この振り返る機会を受講生に提供しているのだ。
 
もちろん、自分自身以外を主人公にする記事を書く人も多くいるだろう。
けれど、文章の中身、その感性は間違いなく書くその人本人から生み出されるものである。
多かれ少なかれ、振り返りを行わずしてライティングできる人はそういないはずだ。
 
この事実に、どれだけの人が気付いているのだろうか。
天狼院ライティング・ゼミは、ライティングという手法でもって、受講生のこれからの人生がより主体的であれるようお手伝いをしているのだ。それもさりげなく。
どうりで、書くのが楽しくなった! という受講生が多いわけだ。
己を知ることで、スタート地点に立てる。
多くの受講生も、これまでと今現在の振り返りを財産に、これからに向かって歩みを進めていけるのだ。そう、人生の棚卸を終えた今の私のように。
 
私は天狼院書店やライティング・ゼミを題材にした記事は書かないぞ、と心に決めていた数か月前の自分に教えてあげたい気分だ。
いや、やはりこれは実際に経験してみるに限るだろう。
 
恐るべし天狼院書店。

 
 
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2018-12-12 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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