文章が文章でなくなった日
*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。
【1月開講】人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ《土曜コース》」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜
記事:外村省吾(ライティング・ゼミ日曜コース)
自分の書いた文章がコンテンツとなり、
誰かが時間を費やしてくれる事なんてあるのだろうか。
初回のライティングゼミ以降、ずっしりと頭の中に言葉が残る。
衝撃だった……。
元々、文章を書く事は苦手で、本もあまり読んでこなかった。
今年に入って少しずつ自分の時間を取れるようになった。
その頃から読書を始めて文章に触れる機会が少しずつ増えた。
知り合いの中には自分たちで本をつくってる人もいて、次第に文章を作る側にもなりたいと思った。
そんなきっかけでライティングゼミを受ける事にした。
衝撃の第一講が終わってからは文章というものを非常に意識し始めた。
新聞紙。電車内の広告。高層ビルにしがみついてる看板。会社に着いてからのメールチェック。暇潰しに開くインターネットのページ。プレゼン資料。読みかけの本……
身の回りには文章が沢山潜んでいる。
それらに気付いた時、非常に毎日が新鮮だった。
一つ新しい世界の見方が増えた気がした。
文章を読むことはカメラを構える事と似ている気がした。
これは面白い文章だ。
この文章は何を伝えたいのだろう。
この場所でこの文章がある理由は何だろう……。
そうやって何らかの意味を見出だそうとしている時間はカメラを構えてシャッターチャンスを見つける感覚に近い気がする。
カメラを持っている時といない時では日常の見え方が変わってくると思う。
それと同じように、この文章が何かを伝えようとする意志を受け止めようと意識する。
文章には時間を費やす価値があるものだと
意識することが出来れば、
その瞬間から世界の見え方は変わっていく気がした。
この視点を持ってからは日常生活が新鮮であると共に考える時間が増えて少し疲れる事もあった。
ただの考えすぎなのかも知れないとも思ったけど、一度身につけてしまった感覚は簡単には無くせない。
沢山の文章に触れていくうちに何かを発信することは非常にエネルギーを使うことだと思うようになった。
そして、受け止める側も相当なエネルギーを使わないと価値が分からない。
良い文章、良いコンテンツはその場面に応じて、エネルギーのキャッチボールを無意識に行っている。
コンテンツ、文章を発信するってすごい事だと思った。
新しい視点だけじゃなくエネルギーを分けてるんだ……!
コンテンツをつくり出したい。
コンテンツを発信出来るようになりたいなと思った。
でも、私は大学生の頃からコンテンツを無意識に発信していたらしい。
Facebookの機能の中に1年間の投稿をまとめて動画にしてくれる機能がある。
最近は更新する事がなく、電車の待ち時間や少しの時間の中で見ることだけになってる。
気になる記事があれば読んで、他の情報は素通りする。
この文章は読まない。
この文章は面白そうだから読んでみる。
本当に見るだけになってる。
そういう訳で今年は自分の事など更新していない。
だから、1年の総括動画が作成出来ないという。
それはそれで構わないんだが次のような文章が書いていた……。
「コンテンツが少ないため、2018年の動画を作成出来ません。もっと投稿すればより多くの思い出を表示できます。よいお年をお迎えください」
……コンテンツが少ない?
……また出てきたコンテンツ。
あっ、Facebookで発信することはコンテンツなんだ。
私は大学生の頃からFacebookを使っている。
学生時代は自分の下らないことや旅先での写真等々を適当に投稿していた。
でも、これも実はコンテンツなのだ。
コンテンツという化けの皮を被った、ただの言葉でしかなかった。
この頃は文章の力を知らず私は投稿していた。
振り返って見ても酷い内容ばかりでしばらく落胆した。
誰もが気軽に文章を発信出来る世の中になってるからこそ発信するには気を使わないといけない。
自分の文章を読み返すのはすごく恥ずかしい気持ちになる。
コンテンツなんて言えるものでもないし。
いろいろと恥ずかしいし、埋葬でもしてやりたい気分になった。
文章を書くからにはやっぱり価値があるものにしたい。
読んだ人の世界が変わるものにしたい。
世界が変わると言うとスケールが大きいかもしれないけど……。
一つの新しい世界の見方を示したい。
文章を通して読んだ人が新しい世界の見方、視点を持てるような事を書いたり発信したい。
埋葬してやりたい過去の落書きは残しておく。
これからの成長を体感する為に。
2019年、これからはちゃんとしたコンテンツを生み出したいと思う。
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