人見知りの営業マンが成果を出すための、人に頼る3つのステップ
*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。
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記事:中野彰太((ライティング・ゼミGW特講コース)
「なぜ周りは自分を認めてくれないのか」
あなたは、そんな疑問にぶつかったことはないだろうか。
「自分は頑張っているのに評価されない」
「自分は周りの人よりも優秀なはずなのに、周りが動いてくれない」
口には出さないが、そんな思いが浮かぶこともあるではないかと思う。
人は、自分のことを高く評価する傾向がある。
ある調査によれば、7割の人が“自分は全体の真ん中より上にいる”
と自分の事を評価しているそうだ。
残念ながら、私たちは“特別”ではない。
私たちは、どう自分を大きく見せるかでなく、
「いかに他人に味方になってもらうか」を考えるべきなのだ。
私は、今、営業マンとして仕事をしている。
既存客相手のいわゆる“ルートセールス”ではあるが、営業成績は当然求められる。
入社してから5年経った今、私はその営業成績を4年連続で達成してきた。
しかし、自分を誇りには思ってはいない、とても自慢なんてできない。
なぜなら、「他人に私の成績を出してもらった」と思っているからだ。
私の社会人生活のスタートは忘れられない、まさに最悪だった。
新入社員だった私は、自分が担当することとなった顧客の責任者に挨拶をしに行った。
「はじめまして、中野と申します。これからよろしくお願い致します」
しかし、その返事がかえってくることはなかった。
代わりに返ってきたのは「チッ」という舌打ちだった。
洗礼を受けたのだ。
私の前任者は優秀な人だった聞いていた。
そして、急遽退職することになった前任者の代わりに、新人の私が来たのだ。
相手からすれば、
「右も左も分からないやつが来た」と、当然不満だったのだろう。
それまで馬が合う仲間とばかり一緒に過ごしてきた私は、
初めて会った人と関係を深めることが、とにかく苦手だった。口も上手くない。
いわゆる“人見知り”というやつだった。
そもそもすれば、私は営業が向いていないのかも知れない。
かといって自分に他にできることがあるわけではない。
スムーズに仕事をスタートする同期たちを見て、焦りと劣等感が込み上げる。
「やり方がわからないなら、方法を見つけるしかない」
私は、学生時代専攻した心理学のノートと真新しい教科書を取り出した。
精神論ではない、根拠のある「具体的な方法」が私には必要だったのだ。
そして今、私は“3つステップ”を自分の基礎としている。
もしあなたが、人間関係に悩むようであれば、
ぜひこの3つのステップを参考してみてほしい。
ステップ1) 『信用できる人』のタネまきをする
「あなたはどういう人間か」
残酷な話だが、それは他人が決めている。
もし、あなたが初めてあった人のことを「なんだか話が合わなさそうな人だ」と思った場合、それ以降、自分から積極的に話をするだろうか。
人は最初に決まった印象を基準に物事を捉え、一度決まった印象を覆すのは大変難しい、
これは心理学で、「ハロー効果」と呼ばれている。
あなたにとって重要な人であればある程、第1印象には気を付けなくてはならないことを覚えておいてほしい。
第1印象をよくするために気を付けるべきことは3つ、
「声」、「目」、「表情」だ。
相手の目を見ながら、大きく口を動かしてハキハキと話す。
自分からは目を逸らさない。
そんな基本的なことを今さら……
と思うかもしれないが、
意識しないと相手からはそう見えていないことが多い。
そして、“自分は口がうまくない”と思う人程、
表情をうまく使って話すことをおススメする。
ポイントは「眉」だ。
難しい話の時は、考え込んだ表情を、明るい話の時は楽しい表情をする。
そして、相手の話すペースに合わせて、相槌の速度を変える。
これも大げさなくらいで丁度いい。
これらが出来れば、相手はあなたのことを
“自分の意見があって、私の話を理解してくれる人”
と直感で判断するだろう。
ステップ2) 相手の『幼なじみ』になる
あなたに“学生時代の同級生”や“幼なじみ”という人がいれば、思い浮かべてみてほしい。
悲しいことや、嬉しいことを一緒に経験した、大切な友人ではないだろうか。
人は、自分と一緒に過ごす時間が長い人を信用する傾向がある。
これは「ザイオンス効果」と呼ばれている。
もし、関係を深めたい人や、味方になってほしい人がいるのであれば、
勇気を出して一緒に過ごす時間、話す回数を意識的に増やしてみてほしい。
イマドキではない、という意見もあるかもしれないが、一緒にいる時間を増やすために
いわゆる“飲みニケーション”も上手く使ってみてはどうだろうか。
しかし、気を付けて欲しいことが1点。
これには「逆に働く効果」もあるということだ。
不仲になった恋人と“冷却期間を取る”という話があるのもそのためだ。
もし相手に悪い印象を与えている場合は、一緒に過ごすだけあなたの印象は悪くなる。
一息ついて、イメージを塗り替える手を考えてから、出直そう。
ステップ3) 『正直』に見せるための情報を集める
営業マンには、商品を売り込むという目的がある。
要するに“相手に自分の言うことを聞いてもらう”ということだ。
では、そのためにはどうすればよいのか。
1番の近道は、自分の言うことを“相手も望んでいる”と思わせることだ。
そのためには「相手が何を望んでいるか」を知る必要がある。
ストレートに聞いてみるのも1つの手だろう。
とはいえ、どうにも聞きつらい……
そういう場合は「返報性の原理」を使うと聞き出しやすい。
これは、“自分が情報を出した時、相手も合わせて答える”という原理だ。
「折り入って相談があるのですが……」
「是非、○○さんのご意見を聞きたいのですが……」
こんな調子で、少し気まずそうに自分の意見を話すといいだろう。
そうすれば、大半の場合、相手は答えてくれる。
その答えからあなたは、
相手が“何を軸に判断しているか”を見極めればよい。
後はその軸に合わせるだけだ。
私たちが日頃抱えているストレス。
その半分以上は「人間関係」が占めてとされている。
仕事だけではない。
人は生きていくうえで、他人との関係は必ずつきまとう。
買い物や食事に行けば店員の人もいる、
家には家族だっているのだ。
「他人とうまくいかない」
もし、そう思っていのであれば、
自分を変えることから始めてみてはどうだろうが。
そして、人間関係の難しさを克服したあなたは、
“他の苦しんでいる誰か”を助けることができるだろう。
そうであることを、私は願っている。
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