身体メンテナンスの相棒
*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。
【8月開講】人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ《日曜コース》」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜
記事:河上 弥生(ライティング・ゼミ日曜コース)
誰にでも、身体の弱いところがあると思う。私は、アレルギー体質で呼吸器系統が弱く、幼い頃からの喘息もちである。アトピー皮膚炎は、以前は顔に出ていたのが、首筋に移り、右の上腕に移動し、ひじの内側に移動し、今は右足の甲にある。
これらについては、一生の友みたいなものなのだが、半年前くらいから、別の気になる症状が出てきた。
足のむくみと、耳の違和感だ。
足は、毎日、午後になると、ふくらはぎと足首回りがパンパンに張り、しゃがむと、これが風船だったら破裂している、と思うほどの気持ち悪さがあった。耳は、音は聴こえるのだが、その奥にやわらかいボールみたいなものがあって、ふさがれている感じ。耳鼻科を受診したが、聴力に異常はなく、耳の中もきれいだといわれた。伝達物質が不足しているのかもしれない、と薬を処方されたが、それを服用しているうち、人の声が金属音のように響き、割れて聴こえるようになり、服用をやめた。
足のむくみについて調べてみると、水分の循環が悪くなっているから起きる、とのこと。
どこか内臓が弱っているのかなあ、とも思ったが、病院にかかる前に、自分でやれることをやりたかった。
私の仕事は、9割方PCを用いる座り仕事だ。外回りの仕事は一切ない。一日の大半を座り続けて過ごすことにより、水分のめぐりが悪くなるということは、十分理解できる。職場の数人が、毎日午後3時にラジオ体操をしていたので、さっそく加わった。が、今の自分には焼け石に水で、根本的な何かが足りない、と思った。
何かないか、何か方策はないか。
時間の余裕も、経済的余裕も、ない。
自宅で、自分でやれる何か、が良かった。
そして2ヶ月前に見つけたのが、官足法だった。私のように足がむくむ人は、身体に老廃物が溜まっていて、血行が悪くなっている、という説明があった。
これだ、と思った。
本と、棒を購入した。
この棒を使い、足の裏、足指の隅々、甲、くるぶしのまわり、すね、ふくらはぎ、ひざの裏を、ゴリゴリ押し、ほぐすのである。
本には、もむ、と書かれているが、私の実感では、押す、あるいは、掘る、と言ったほうがピッタリ来る。なかなか痛い。
足裏とその周辺は、60以上の反射区(臓器に対応する神経が集まる場所)があるそうだ。それらを刺激し、もろもろの器官を活性化させる。結果として、血液やリンパの流れがよくなるという。
本での指示通りに両足を押したりもんだりしていると意外と時間がかかるので、私は、時間を作りにくい日のために、冒頭の写真で示した足踏みマットも入手した。
このマットがまた強烈であった。痛くて乗れないひとは、はじめのうちは、バスタオルを敷くように……、と説明書の記述があった。私はとにかく早く効果を得たかったので、初回から素足でタオルなしでチャレンジ! 1分も乗っていられなかった。どれだけ自分の足裏は凝っているのか、と愕然とした。毎回、悶絶しつつも続けるうち、今は、10分ほどに時間が伸びている。
そして、その効果のほどや、いかに。
棒による足もみと、悶絶マット踏みを始めて、まず驚いたのは、1週間くらい経った頃から、午後の脚のむくみによる膨張感が、少しずつやわらいできたことだ。以前なら、午後3時からのラジオ体操の時にはすでにふくらはぎが固くなっていたのに、それが無い。しゃがんでも、破裂しそうな気持ち悪さがない。
「あ、効いている~」と実感。
とても嬉しい。実は、足のむくみが出てから、膝丈のスカートをはけなくて、非常に悲しかったのだ。パンツスタイルか、足首まで隠すような丈のスカートばかりはいていた。これで、むくみが取れたら、以前のように、いろんな服が着られる……。
官足法には期待していなかったにもかかわらず、得られた意外な成果がある。足もみを始めて1ヶ月ほど経ってから、私の耳の「音はちゃんと聴こえるのに奥が詰まった感じ」も、少しずつではあるが、軽くなってきたのだ。身体の循環の悪さと、耳の違和感は、連動していたようなのだ。
その代り、足もみを始めてから、出ている症状もある。足全体の皮膚が赤くなり、ところどころ湿疹が出ていることと、自分の汗に対するかぶれだ。
官足法を始めると、体内のごみが動き出して、人によって、最初はいろいろな反応が起こるらしい。以前と違って、今は、自分の汗をすぐに拭き取らないと、皮膚が真っ赤になってものすごく痒くなる。汗にいろんな成分が出てきている、とわかって、面白い。
人には、性格があって、思考のクセがある。最近私が思うのは、身体の臓器にも人それぞれ、クセがあるのではないのか? ということだ。食べ物や、身体のクセにより、日々を送るだけで、どうしても身体の中に少しずつ不要なものが溜まってしまうように思う。
官足法は、その自分の身体を、ニュートラルなところへ近づけてくれる方法のひとつではないだろうか。自宅で、好きな時間にできるのが良い。(ただし、食後1時間は避ける)
毎日、続けることができる。
長い時間をかけて、自分の身体に溜めてしまった老廃物たち。そうそう簡単には出しきれないだろうと思う。こつこつと、ほぐしてやり、さようなら、と別れを告げる毎日である。
もしかすると、この地道な作業によって、幼い頃から親しくしてきた喘息や、アトピーも、軽くなるかもしれない、と、ワクワクしている。
悶絶足踏みマットは、毎日20~30分踏むことが良いらしい。今の私には、20分、あれを踏んでいられる、ということが全く想像できないが、足に溜まったゴミが取れ、身体の循環が良くなれば、踏める時間は少しずつ長くなるのだろう。その頃にはカモシカのような足……は無理でも、むくみの無い足になり、耳の聴こえはクリアになっているかもしれない。
身体がどう変わってゆくか、とても、楽しみである。
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