【世にも恐ろしい女子ヒエラルキー①見た目編】「おっぱいヒエラルキー」というのもまた、存在するのです《川代ノート》
自慢じゃないが、私は胸がない。マジでない。本当にない。自分でもかわいそうになるほどだ。
最近ニュースで「Fカップ人口がAカップ人口を上回った」と聞いた時、私は失神しそうになった。
「大人になれば大きくなるよ」と六つ上の親戚のお姉ちゃんとお風呂に入っている時に言われ、私は湯船にぷかぷかと浮かぶその大きなおっぱいを見ながら「そうかあ、私もお姉ちゃんみたいになるんだ」とわくわくしたものである。私は待った。健気に待ち続けた。自分がゆさゆさと胸を揺らして走る日々を。ぴっちりしたタートルネックを着て男たちの痛いほどの視線を感じる日々を。愛しい彼氏の顔を大きな胸ではさみこむ日々を……。
が、そんな日がやってくることはついぞなかったのである。とほほ。
見た目ヒエラルキーは基本的には顔、スタイル、ファッションなどの総合点で判断されるが、そのヒエラルキーも細かく枝分かれしていて、当然ながら「胸ヒエラルキー」や「脚ヒエラルキー」も存在する。
おっぱいが大きい女に「大きすぎるのも大変だよぉ? もー肩凝って大変なんだから。私はサキくらいが服も似合うし羨ましいけどね」
脚が綺麗な女に「いや、でも痴漢とかにすごい合いやすいからね? 私はやなの。この前も変なおじさんがうしろにくっついてきててー」
などとのたまわれた時の腹立たしさと言ったらない。絶対思ってないやん! 絶対気に入ってるやん! それ私に言う必要ある? 自虐風自慢って嫌だわー。っていうね。
話は少しそれるがついでに言ってしまうと、私はよっぽど仲がいい女友達以外からの褒め言葉は信用しない。とくにかわいい女からの褒め言葉は真に受けないことにしている。なぜか。これもマウンティングの一種と言っていいと思うけれど、「見下し褒め」をする人がいるからだ!
見下し褒めとはつまり、褒めていると見せかけて実は見下している、あるいはマウンティングしてくる行為のことである。世の中には見下しているからこそ褒められるという褒め方もあるのだ。だから私は周りの女のことをやたらめったらかわいい、かわいいと褒めまくる、見た目がかわいい女を信用しないことにしている。そういう女は自分が勝ちを確信した相手にたいしてしか褒め言葉を与えないからだ!
たとえば男女混合の飲み会なんかで「もー、サキかわいい! なんでそんなにかわいいの? 結婚したい〜」などとベタベタしながら言ってくる女は要注意である。本気で私のことをかわいいと思っているわけではなく、「他の女の子を敵と思わないアタシ」「女の子大好きなアタシ」を男にアピールしているだけの場合がほとんどだ。さらに言えば、他の女にベタベタくっついたり抱きついたりしている姿を他の男に見せつけて「わあ〜かわいい! いいなあ、俺にもくっついてほしい」と思わせるべくセックスアピールしているだけである。よっぽどみんなが引くほどキス魔になるとか、男女問わず襲いまくるとかを除けば、酔っ払ってふにゃふにゃして他の女にくっつきたがる女は、ほぼ百パーセント、たいして酔っ払っていない。単純に男に「かわいい」と言ってもらえるのを待っているだけである。断言してもいい。え? なんでそんなにはっきり言えるのかって? 決まってるでしょ! 私がそうだからです!(オイ)
そしてそういう女はたいてい、自分よりかわいくないと思った女しか褒めない。褒めることによって自分の余裕を実感するのだ。だからかわいい女に褒められたら要注意。たとえ「かわいい〜」と言われたとしても、その言葉のあとに「ま、私には劣るけど」というセリフが隠されていることを忘れてはならない。
「褒める」というのはいい行為みたいに思われがちだが、私個人的には褒めるのはあまり好きじゃない。本当に思っているなら褒めてもいいと思うけれど、たいていの場合、「褒めることによって好きになってもらいたい」という下心があるような気がするからだ。少なくとも私はそう。私は誰かを褒める時に絶対に「人を褒められる人格のいい私」を意識してしまって、結局は本当に思ってもないことを言ってしまう。いつもフェアじゃない褒め方をしてしまうのだ。考えすぎかもしれないけどね。もちろん素直に人を褒められる人はすばらしいと思う。でも私はまだそこまで大人になれないのよね……。
だからね、私は「サキくらいの胸の方が細いし、スタイルよく見えるから羨ましいなぁ。アタシなんてこの胸のせいで何着ても太って見えちゃうから。スタイル交換して〜」などと平気で言ってくる女の言うことは、全部半信半疑で聞くことにしている。
そしてやはり、そういう女は私と会う時はたいてい、ぴっちりしたタートルネックを着てくるのである。クソ……。
つづき(1センチのほくろ)は、12月4日夜9時公開!
前回【女子ヒエ①見た目編】男がよく聞く「お前自分のことかわいいと思ってるだろ?」という質問に、正直に答えよう《川代ノート》
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