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自己肯定感が上がれば、なんでもうまくいく気がする話


*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

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記事:有村奈津美(ライティング・ゼミ日曜コース)
 
 
「あの時、ああすればよかった。」
「〇〇ちゃんにはできているのに、なんで自分にはできないんだろう?」
「周りにもダメな人って思われているんじゃないか?」
 
こういった思いを抱えている人は多いのではないだろうか?
少なくとも、3年前までの私は、毎日のようにこういったことを考えていた。
 
今では、
「有村さんっていつも楽しそうだよね」「幸せそうだよね」
と言われる度に、自分でも幸せだと思います! と言い切れるくらいには前向きになった。
 
何がそんなに自分を変えてくれたのか?
その答えは、「自己肯定感の高さ」にあると思っている。
 
自分に自信がなく、後ろ向きに考えがちだった私が、とりあえず何でもまずはやってみるか、と楽観的になれたのは、オーストラリアへの留学がきっかけだった。
 
留学先として選んだのは、オーストラリアのバイロンベイ。
サーフィンやヨガ、そしてオーガニックの有名な街。路上でギターを弾きながら歌っている人がいたり、最小限の服だけ着て裸足で歩き回っている人がいたり、平日の昼間からサーフィンしている人がいたり、といわゆるヒッピータウン。まさに、今住んでいる東京とは真逆の街だった。
 
到着してすぐから、なんかこの街好きかも、と思うくらいにはバイロンベイという街の魅力に惹きつけられていた。ただ、英語もままならない中、初めての一人海外で最初から全てがうまくいく、そんなはずもなく、最初の頃はうまくいかないことの方がはるかに多かった。
 
まず、最初に感じた壁が、「自分の意見を言うこと」だった。
日本にいる時は、いわゆる空気を読んで、周りが求めてそうな答えを一生懸命考えていた。しかし、ここでは「あなたはどう思う?」「あなたは何がしたいの?」と、とにかく「あなたは」と聞かれるのだ。
 
最初は、何が食べたい? この次どこ行きたい? というシンプルな質問ですら、自分の答えをいうのに苦しんでいる自分がいた。今まで、自分でも知らないうちに、「周りから求められている自分」を演じていた事に気づいたのだった。
 
そして、それぞれ異なる「私はこう思う」を言い合うので、最初の頃は違うことを言ったら嫌われるのではないか、と不安に感じたこともしばしばあった。ただ、数ヶ月経って分かったのは、お互い、自分の思うことを正直に話しているだけなので、異なる意見を言ったからと言って、嫌われることはまずない。むしろ、みんなそれぞれの意見を話して、違いを受け入れ、その会話を楽しんでいるようだった。そんな中で、少しずつ、「周りから評価されそうな答え」ではなく「自分にとっての正解」を考え始めるようになった。そうなると、周りとの比較ではなく、今の自分を受け入れ、もっといい自分になりたいなと思えるようになったのだ。
 
次に感じた壁は、「孤独感」だった。
オーストラリア人は、全体的にフレンドリーでとても人が良い。カフェに言って、ドリンク受け取り用の名前をいうと、素敵な名前だね、って褒めてくれるし、街中を歩いていても、いきなりその服可愛いね、似合っているね、と声をかけられる事もある(ナンパとかではなく)。
 
そんな中で、なぜ孤独感を感じたのか?それは、きっと自分が心を開けていなかったからなのではないかと思う。元気がない時や落ち込んでいる時、言わなくても誰かに気にかけて欲しいという思いがそれまで自分の中にあった。
 
でも、ここでは、「空気を読む」という文化はなく、たとえ、心の中で落ち込んでいても、誰も気づいてくれないことがほとんどだった。楽しい時は良くても、落ち込んでいる時、自分のことをよくわかってくれている友達や家族が周りにいないのは、想像していた以上に孤独だった。
 
それでは、みんな落ち込んでいる人をフォローしないのか、というとそれはまた違った。空気を読むとか、言わなくてもわかって欲しいという文化がない分、みんなびっくりするくらい自分の気持ちに正直だった。最近仕事が忙しくて、疲れているんだよね、という話から、旦那さんと別れて今子育ての役割分担が大変なのよ、といった話題までみんなオープンに話す。本人が話し出すと、みんな一緒になって悩んだり、励まし合ったりするのだ。
 
そんな中で、少しずつだが、私も自分の悩みもオープンに共有するようになった。そうすると、自分で思っていたほど、大きな悩みじゃないかもしれない、とかみんなも力になってくれるし、なんとかなるかもしれない、という風に少しずつ変わっていった。孤独だと思っていた壁は、結局自分で作り上げていただけだったのだ。
 
そして、最後の壁が「自信のなさ」だった。
 
例えば、ホストマザーに友達のホームパーティーに誘われると、まだ英語がそんなにうまくないから、とかサーフィンに誘われても、あんまり泳げないし、とかとにかく何かと理由をつけて、誘いを断っていた。
 
せっかく留学きたのに、あんまり楽しめていない……。周りを見渡してみると、「できるか分かんないけど、楽しそうならやらなきゃ損じゃん!」という人がたくさんいた。その人達と自分と何が違うのか考えた時に、それは「能力」の違いではなく、「自信」の差のように感じた。
 
そう気づいてからは、少しずつだが、挑戦するようにした。
 
どんなに小さなことでもいいから、昨日より1つできるようになろう、と決めて今日できたこと、明日挑戦してみることを日記に残しておくようになった。そんな日々を繰り返しているうちに、自信がついている事に気づいた。〇〇できるようになったら、挑戦してみようという考えから、できるかわからないけど、とりあえずやってみよう、と考えるように変化してきていたのだ。それからは、何事も面白いくらい上手くいった。いや、上手くいかなかったとしても、失敗だと思わなくなったのかもしれない。
 
こうした毎日を10ヶ月過ごし、日本に帰ってきた。それまで、
「日本はどことなく、生きづらい、海外は自由で生きやすそう」そんな想いがあったのだが、今、日本でも毎日楽しく過ごしている。
 
それは、きっと、
「社会に求められている正解ではなく、自分にとっての正解」
「自分から心を開いて、オープンに話すことで壁を取り除く」
「とりあえずやってみる、挑戦してみる」
こういったことの大切さを学べたからなのかもしれない。
 
もし、なんとなく生きづらい、そう感じている時は、少し、社会からの正解から離れて、自分なりの正解を考えてみるのもいいかもしれない。
 
 
 
 
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2019-09-12 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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