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メディアグランプリ

理系に進んだ私が文章を書く理由


*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

【10月開講】人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ《平日コース》」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜

記事:甲斐菜子(ライティング・ゼミ特講)
 
 
「リフォームの匠になりたい」
「なんということでしょう」でおなじみの某テレビ番組にドはまりしていた私が、高校1年生の時に描いた将来の夢だ。強くそう思った回の放送では、車いす生活になった母のため、車いすでも生活しやすい工夫が家のあちこちにされていてとても感動した。完成後の家をみて涙する依頼者家族を見て、私も感動で涙を流してもらえる建築士になりたいと思った。
 
将来の夢ができてからの毎日は早かった。工業大学に進み、毎日建築の勉強をした。図面を書いたり、模型をつくったり。建築士ではないものの将来役に立ちそうで学生のうちにとれる資格は取得した。就活時に受けた会社は全てリフォーム会社。多くの建築知識が必要なリフォーム業は新卒採用をしているところがそもそも少ない。新卒で受けられるところを見つけては受けまくった。
地元の会社から内定が出たときは、これで私もリフォームの匠に一歩近づけた、と喜んだ。
 
入社して研修を終え、営業としてお客様の悩みを聞き、それぞれに合ったリフォームプランを提案する。初めてのことだらけで一人で受注するのにはまだまだだったが、上司のお手本を見ながら毎日を過ごしていた。これが私のやりたかったリフォームの匠の仕事だ、と思っていた。営業になって半年経った6月、初めて予算達成することができた。7月1日の朝礼で予算達成者の表彰があった。初めての表彰。数字に追われていた中で、自分で数字を追う方法が少し分かり始めていた。
 
また表彰されたい! という気持ちで活動していた7月半ば、社長室に呼ばれた。
「来月から、Web担当になってくれる? 人が足りていないんだ」
なぜ、今? 私がWeb担当者に任命された理由が「若いから」それだけだった。納得できなかった。
それでも日にちは過ぎていく。あっという間に8月になった。
今までWebに関する勉強は一切していなかった。日常生活で触れる程度のWeb知識で仕事をするのは無謀だった。でも社内に相談できる人はいない。取引先の担当者に教えてもらい、休日はWebに関する本を読み漁った。
 
「リフォームの匠になりたかったはずなのに……」
自分の想像していたリフォームの匠の仕事とはあまりにもかけ離れた業務内容に転職を考えた。
転職サイトに登録し、希望職種を書こうにも、希望が分からなかった。
たった半年しかしていない営業、理解しきれていないWebの世界。自信をもって「私の特技はこれです!」といえるものが一つもなかったのだ。
 
自分はいったい何がしたいのか、分からなくなった。
この時の私は、建築士になりたいという高校生時代からの夢も、追いかけていいのか分からなかった。建築士の資格を持ったHP担当者。考えると強みになりそうだが、ポジティブに考えることができなかった。建築士になるための勉強をしたいと思えなかった。
 
この時期、誰かを飲みに誘っては人生相談をしていた気がする。ある先輩と飲んでいて
「マインドマップを書いてみたら、少しは気持ちに整理がつくんじゃないの?」
と言われた。家に帰って、早速アプリを入れた。自分についてのマインドマップを作成した。
就活以来、自分のことをあれこれ考えたのは久しぶりだ。1週間考えた。その間に思い出した小学生の時の「たくさん賞を取る小説家になりたい」という夢。
あ、そうか。作文が好きだった。Facebookを始めた理由も、文章が書きたかったから。自分の考えを語って友達にみられるのが恥ずかしくてあまり投稿していないけど。きちんと文章が書きたい、と思った。自分の意見をきちんと伝えられるようになりたい、と思った。Web担当者として、会社のHPやメルマガで文章を発信する機会が増えたけど、自分の文章に自信はなかった。もっと書く力をつけて、ライターになることはできるだろうか……。
結局決まらないまま、ただ友達の投稿をみるだけになっていたFacebookを開いたときに「ライティング・ゼミin広島」の文字が目に留まった。会社名も分からない、受講費も自分の給料からして大きな出費。それでも行ってみたいと思った。自分の書く文章に自信をつけたい、面白い文章だと褒めてもらいたい、ついでに会社のHPにも活かせそう、と参加を決めた。
 
2日間の座学、久しぶりの勉強。何より課題提出があることにおびえていた。人に自分の書いた文章が読まれる、ということが恥ずかしい。でも参加者は皆知らない人だからいいか、そんな気持ちで参加した。参加してみて、当たり前だがみんな書くことが好きな人たちばかりでほっとした。2日間の講座を終えた今、文章が書きたくてしょうがない。
 
高校生の時にみたテレビ番組が、建築の世界を目指すきっかけになった。「リフォームの匠になりたい」という夢が叶ったわけではない。でも今、高校当時の夢よりもやりたいことが見つかった。この2日間のライティング・ゼミは、あのときのビフォーアフターと同じくらい、間違いなく私の人生のターニングポイントになったと思う。
 
「体得するには量をこなすしかない」
 
その通りだ。まだたった2本しか書いていない。これからたくさん書いていこう。会社のPRもだけど、何より自分のために。
 
 
 
 
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この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加いただいたお客様に書いていただいております。 「ライティング・ゼミ」のメンバーになり直近のイベントに参加していただけると、記事を寄稿していただき、WEB天狼院編集部のOKが出ればWEB天狼院の記事として掲載することができます。
 

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2019-09-19 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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