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貴方の“頼れるアドバイザー”はどこにいる? 


*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

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記事:砂口智子(ライティング・ゼミ日曜コース)
 
 
「ドラえもんの道具が手に入るとしたら、どれが欲しい?」
 
子供の頃、友達とこんな話をしたことはないだろうか?
 
「どこでもドア! 学校まで一瞬だからギリギリまで寝れる!」
「いや~暗記パンじゃない? 勉強いらずだし」
「最強なのはソノウソホントでしょ? 言った嘘が全部ホントになるやつ」
 
「それ、ずるい~! 最強!」
 
この話題の時、私はいつも心の中で「私はドラえもんがいいな」と思っていた。『全ての道具が手に入る』という強欲な気持ちからではない。
私はドラえもんの様な“頼れるアドバイザー”が欲しかったのだ。
 
いつも傍にいて、ちっぽけな悩みを聞いてくれる。
「しょうがないなぁ~」と文句をこぼしながらも、手を貸してくれる。
 
そんな素敵な相棒 “ドラえもん”がいてくれたら、どんなに楽しいことだろう?
今はそんな存在はいないけれど、いつかはきっと私にも……。
 
そんな淡い期待を裏切るのが、現在である。
社会人10年目。就職を期に地元を離れた私は、見事に“なんでも相談できる頼りに出来る人”が周りにいなかった。
 
会社の同僚との関係は、思っていた以上にドライなものだったし、気心知れた友人や家族はとは気軽に会える距離にない。
 
そうなると、日々の些細な悩みや疲れを飲み込むことが多くなる。
悩みや疲れの一つひとつは小さなもの。態々連絡するのも気が引けた。
 
例えば、忙しくて部屋が荒れている。自分の料理がおいしくない。威圧的な先輩と同じチームになってしまった。
 
一つひとつは小さいけれど、重なると驚くようなボディブロー。
周りにそれとなく相談しても「そういうこともあるよ」と一言。
苦しみを理解されない悲しさと、皆も大変だよなという諦念。
 
悩みはぐちゃぐちゃに絡まって、ほどけそうにもない。
が、ここで一つのひらめきがあった。
身近な人に頼れないなら、いっそ知らない人に助けて貰えばいいのでは?
 
私は天啓を得た気がした。急いで近くの大きめの本屋に向かう。
いつもは文庫と漫画コーナーしか見ないが、今日の目的は別だ。
目指すは『生活実用書コーナー』である。
 
実用書とは、日常生活で役立つための技能・知識・情報などを主とした本の総称らしい。実際の実用書コーナーには、掃除や料理などの家事、家計の管理やダイエット・ファッションに関するものなど、多種多様な本が置かれている。
 
私はひとまず、掃除・片付けの本を手にすることにした。
忙しくなると部屋が荒れ放題で、ストレス値が高い。人にいったら“ずぼら”の一言で片づけられてしまう、そんな悩みである。
 
棚を流し見しながら、気になるタイトルをピックアップする。
結果今回は『部屋を活かせば人生は変わる』という本を買った。
 
家に帰ってすぐさま読む。
 
「部屋が片付かない原因は、そこに住む人ではなく、部屋自体にある」
 
私はこの本を読みながら少し泣いてしまった。
別に感動のストーリーが書かれていたわけではない。
 
ただ私のちっぽけな悩みに
「キミは悪くないよ」「これからこうしていくと上手くいくよ」
と優しい声をかけて貰えた気がしたのだ。
 
今まで自己流で我武者羅にやって、上手くいかないことが沢山あった。
仕事も家事も大量のタスクが日々目まぐるしくやってくる。
それを当たり前に出来ている人たちを見て、そうなれない自分が恥ずかしかった。
 
でも本の向こうには、同じ問題で悩んだ“人生の先輩”がいた。
そしてその本の読者は私と同じ“ちっぽけな悩み”を抱えている仲間なのだ。
身近な人たちだけが仲間じゃない。
紙の向こう側には、私を助けてくれる人たちがいた。
 
このことがあってから、私は自己流で上手くいかないことは、素直に実用書に頼ることにした。料理のこと、お金のこと、人付き合いのこと。
本の通り実践して上手くいくこともあるし、そうじゃないこともある。
 
本との相性がとても大事だという事もわかった。
本を買う前に、是非前書きと目次を読んで欲しい。
“その本を書くに至った経緯や思い”が分かりやすく纏まっていることが多く、著者の人柄や本の目的がわかる。
 
その部分を読んで違和感があれば、どんなベストセラーでも自分に合わないのでやめたほうがいい。読んだとしてもやる気が起きない。
逆にたった数行で「安心できるな」と思えば、是非買って実践して欲しい。
信頼できる人に出会ったような感覚で、素直にやってみようというポジティブな気持ちになれるはず。きっとうまくいく。
 
私は今では、まるでアドバイザーに相談するような気持ちで本屋に向かう。
以前のように自分のチカラだけで解決しようと肩肘はることがなくなったし、頼る相手が身近にいないことを悲観することも無くなった。少しこころが軽い。
 
ドラえもんのような万能なアドバイザーはいないけれど、多くのアドバイザーが本屋の棚で私を待っている。貴方のアドバイザーもきっといるはず。
 
因みに、今の私の部屋は掃除しやすく綺麗な状態を保っている。
 
 
 
 
***
 
 
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2019-09-26 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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