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誉めて育てる相手はだれ?


*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

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記事:梶川貴子 (ライティング・ゼミ平日コース)
 
 
「誉めて育てる」
今では、常識といってもおかしくないこの言葉。
本屋に行けば、子育て、人材育成といろんな書籍の題名に
「誉めて育てる」という言葉が当たり前のように聞こえてくる。
 
初めてこの言葉を耳にしたときは、正直衝撃だった。
なぜなら、私は子供のころから、誉めてもらったという記憶がないからだ。
いつも、だれかに何かを比べられて、世間体を気にされ、体の芯から愛されているという実感が無いまま大人になった。
「私は、誉めてもらえるような良いところがないから、これも仕方がない」
そんなものだと思い込んで生きてきた。時代背景もそのような環境だったかもしれない。
が、その後、大人になり、子供を授かり育児書や子供の育て方などの書籍を手に取るようになり、目に入ってきたのが、「誉めて育てる」のオンパレード。
誉めて育てるって……一体どうゆうこと?
うーん……正直、どんな言葉を選べばいいのか? よくわからない。
頑固でへそが曲がっている私は、
「誉めて育てて、自意識過剰な子になったらどうするの?」
「誉めてもらわないと頑張れない折れやすい子になったらどうするの?」
挙句の果ては、
「私は誉められたことがないから誉めることがわからないの!!」と開き直ってみたり。
なかなか自分の育った環境から離脱することができなかった。
要は「誉めて育てる」という言葉が腑に落ちなかったのだ。
 
それから、月日が経ち、時代は会社の人材育成においても「誉めて育てる」と言われる時代になった。えー? 「人材育成にも誉める」ですか~? しかも、いい歳をした大人を今更誉めるの~? ふ~~これは、なかなかしんどいぞ~!!
これまで、誉めるという文化の無い職場に、人材育成のためとはいえ、いきなり「誉めろ」と。一体、何から始めればいいのか……
ここでも頑固に、「誉めて育てる」という言葉が腑に落ちない自分がいた。
 
それから、またまた数年が経ち、ある知人が持ってきたある資料に、「水の結晶」のことが書いてあった。
ざっくり説明すると、コップに入れた水に、毎日毎日「ありがとう」を言い続ける水と
毎日毎日「バカヤロー」と言い続ける水、それぞれの結晶を顕微鏡で見ると…
なんと、「ありがとう」を言い続けた水の結晶は、例えるなら、アナと雪の女王のお城に出てくるような宝石のような美しい形をした結晶になる。
一方、「バカヤロー」を言い続けた水の結晶は、例えるなら、結晶がもしプラスチックとしたら電子レンジで1分程度温めた後の形。想像できますか?形がドロ~リと崩れて、とても美しいとは言えない結晶の形をしていた。
この「水の結晶」の話は、反対論もあるのでこれ以上の追及はしないでおきます。
 
仮に、この話が本当だとすると、人間の体の65%前後は水分でできている。赤ちゃんだと、75%が水分らしい。
ということは……もし、この「水の結晶」の話が本当であるならば、毎日毎日「かわいいね」「いい子だね」「優しいね」と言い続ければ、体の中の水分が、みんな美しい結晶になり、とてもいい子に育つのではないか? 「誉めて育てる」という裏付けは十分に理解ができた。
いや、それだけではなく、水といえば地球も水だらけである。同じことをすれば、地球全体が美しい結晶の水だらけになり、争いや戦争のない地球になるのではないか?
とスケールを大きく考えると、なんだかワクワクしてきた。妄想は無限大である。
 
が、冷静に考えると、「これって本当なの? 眉唾的な話じゃないの」
もし、「いいね」「すごいね」「ありがとう」など誉め言葉を言い続けて水の結晶が美しくなれば、とっくの昔に犯罪や、戦争なんてなくなっているんじゃないの~?
と否定だらけの考えが沸き上がる。が、なぜかその時は、「たまには人の話も信じてみようか……」という素直な自分もいた。意を決して自分なりに些細なことでも人の良いところを見つけるように努めてみた。
自分の苦手なことを上手にできる人には「すごいね!」
いつも挨拶が気持ち良くする人には「挨拶がいいよね!」
知識が豊富な人には「さすがですね!」と誉め言葉を言ってみるようにした。
すると、なぜか人からも褒められるようになってきた。
「仕事が早いですね」「さすがですね」……あれ、私ってそんな誉めてもらえるところってあったっけ? いたって、凡人ですが?
調子に乗った私は、高校生の息子の、いいところを誉めてみるようにした。
が、しか~し、返ってきた言葉が「どうせ俺なんて……どうせ、どうせ、どうせ」
「あーれー? せっかく誉めているのに~! 素直じゃないなあ~!」
 
んん、これって……?もしかして昔の私と一緒ですか?
せっかく誉められても、それをキャッチできなければ、また「どうせ私は誉めてもらったことがない」人間に逆戻りする。無理をして他人を誉める前に、まずは自分を小さく誉めてみませんか?
 
 
 
 
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2019-11-15 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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