「ライティング」を実践して見つけた、私の熱意とミッション
*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。
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記事:吉松絵里加(ライティング・ゼミ特講)
「昨日送ってくれたメール、読みにくくて何を伝えたいのかわからんよ」
私は、食関連の企業へ向けてマーケティング・ブランディング戦略を行い、食のパッケージデザインを行う会社に入社して1ヶ月が経とうとしていた。
そんな中、仕事中に社長に大きな声で指摘され、ビクッとした。
「10年間飲食業界で働いてきて、東京で経験も積んでUターンしたんよね? 今まで学んだ食の知識はここで絶対に活かせる。パソコン作業だって、最初からできる人はいないんよ。やっていくうちに慣れてくる」
そう言い残して、社長は取引先との打合せにさっそうと出掛けて行った。
“鹿児島の食をもっと魅力的にして、首都圏に販路を拡げる手伝いをしたい”
飲食業しか経験のない私の言葉を聞いた社長は、熱意を汲み取って採用してくれた。
熱意があるからこそ、社長は私に期待してくれていると思っている。
しかし、1ヶ月経った私は散々だ。
未経験であるパソコン作業は、タイピングスピードも遅ければ、ワードやエクセルの使い方もあやしい。
ずっと身を置いていたレストランでの仕事とは違い、全く勝手が違う。
電話応対や従業員との報連相すら緊張する日々だった。
社長が教えてくれることは、実践できているか全く自信はないが、自分なりに消化をしていく日々が過ぎていた。
それでも、入社してきたときの熱意だけは変わらなかった。
ブランディング・マーケティング・デザイン関連の本を読み、少しでも会社への理解を深めようとした。
しかし、落とし込んでちゃんと理解して役立てられるか? と自問自答するが、答えは出なかった。
ド素人がいきなりブランディングなんてできるはずもないのだ。
来年にはデザインを取り入れた企業がどのように変化したかを取材し、その事例集を作ることになっていた。
私の担当業務は、事例集に文章を書くことだ。
練習に文章を書いてみるが、全くペンが進まなかった。
面接の時に社長に言ったあの時の言葉が、不完全燃焼を起こしている。
ずっとモヤモヤが止まらない。
口先だけで立派なことを言うのは簡単だ。
じゃあどうすればいいのか?
自分に何ができる?
中身が空っぽな人間なのかもしれない……と思い悩んだ。
伝えたい言葉はたくさんあるはずなのに、その言葉たちがまるで煙のように私の頭の中を真っ白にしていく感覚だった。
……
少しずつ仕事に慣れていった3か月後、自宅でライティングの本を読んでいるときに社長からこんな連絡が来た。
「このセミナー行かん? もちろん業務として。無理は言わんが学びたいなら」
送られてきたURLを開き、サイトを読んでいく途中ですぐに返事をした。
ライティングの本を読んでいる最中に、このセミナーの案内を知ったことは運命的な出会いなのかもしれないと感じたのだ。
「ものすごく行きたいです!!」
間髪を入れず、その場ですぐに申し込みをした。
それが天狼院書店鹿児島ライティングセミナーとの出会いだ。
当日、緊張しながら会場へ入り、セミナーが始まった。
今回講師を担当してくれるのは、川代さんという方だ。
芯のある話し方をしていて、とても分かりやすく解説してくれる。
セミナーの内容もスッと入ってくるのは、それだけコンテンツに対する想いが強いのだろう。
どんどん引き込まれていく感覚を覚えた。
これがプロのライターなのかと実感し、仕事や文章に対する熱意がうかがえた。
どの受講項目も学びが深かったが、自分なりに一番の発見をした。
セミナーを受けていく中で、私が陥っていたモヤモヤの解決口が見つかったのだ。
“自分にとって書く目的を明確にすること・書くことはサービスである”
ライティングをしている人からすれば、いかに分かりやすく読者目線で書くかなんて当たり前のことだが、私には一筋の光が差したようだった。
今まで読んだ本に載っている内容が落とし込めなかったのは、根本であるサービスや目的設定が身体の芯まで理解できていなかったのだ。
マーケティングやブランディングやデザインのことはまだド素人かもしれない。
それなら、取り入れたいけどどうすればいいのか分からない企業の視点になって、寄り添って伝えることが私の役割かもしれない、と気が付いたのだ。
2日間のセミナーがあっという間に終わった。
早くいろんなことを書きたくなった。
気が付けばどんどん私のペンを走らせていった。
今まで頭の中を真っ白にしていた言葉たち。
それが頭の中からどんどん煙のように出ていき、視界が拓けていく。
セミナーで教わったステップ1のメモ書きがどんどん増えていく。
書いている最中はフロー状態となり、とても心地よい感覚だった。
一度手を止め、メモ書きを眺め、その中から2000文字を書いてみた。
読み返すとコンテンツとは呼べない代物だったが、書いた分だけ新たな課題が見つかっていく。
見つけた課題に取り組めば、さらに理解が深まる。
成長できると確信した瞬間だった。
今の私にはまだ、企業向けのブランディングを実践することはできないが、文章でその魅力を伝えるという明確な目的がある。
“自分にとって書く目的を明確にすること・書くことはサービスである”
この言葉を胸に前へ進んでいける。
それが私の熱意とミッションだ。
私は空っぽの人間ではなく、方法が分からなかっただけなのだ。
まだまだ伝えたいことがたくさんあるのにもどかしい!
モヤモヤがもどかしさに変わったのは、私のスタートラインがここからだと教えてくれているのかもしれない。
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