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共働きでの子育てに限界を感じているあなたへ

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*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

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記事:中根 瑶子(ライティング・ゼミ平日コース)
 
今日も子どもにイライラしてしまった……。
長男が生後10ヶ月で復職した私は、復職した当時、初めての子育てと仕事の両立にとにかく余裕がなかった。
 
朝、自転車で子どもを保育園へ送り届け、ダッシュで乗り込んだ通勤電車の中で、手帳を見ながら、今日のタスクを整理する。すでに始業開始しているオフィスで挨拶を交わしながら、急いでパソコンを立ち上げ、整理したタスクの優先順位を考えて、デスクに着く。
 
時短勤務だから、残業はできない。だけど、実際の仕事量はフルタイムの時と変わらなかったから、仕事はやれどもやれども終わらない。
 
営業というお客さま相手の仕事だから、自分主導で時間管理ができるわけではなくて、週の半分はランチタイム返上で仕事をこなしていた。
 
お客様の都合で、夜でないと出来ない仕事もあった。そんな時は、仕事を引き継いで先に上がらなくてはならない申し訳なさに、時短勤務じゃなければもっとできるのに……と思うやるせなさも入り混じった気持ちで、同僚に頭を下げて、退社した。
 
こんな姿を望んでいたんだっけ?
 
キャリアウーマンに憧れていた私は、ビシッとスーツを着て、バリバリカッコよく働きたかった。だけど、子どもが生まれてからの実際の現実は、こうだ。
 
スーツに抱っこ紐をして、自転車を漕いで保育園へ。子どものよだれがインナーに付いてカピカピになることもあったし、スーツがシワシワになるのもしょっちゅう。そして、スーツのインナーは、百貨店ブランドのものから、自宅でガンガン洗えるユニクロに変わり、パンプスは、7センチのピンヒールから、ダッシュが可能な3センチの太めのヒールに変わった。髪型は、乾かすのに時間がかかるロングから、お手入れが楽チンなショートカットに変わった。
 
こんな姿を望んでいたんだっけ?
 
夫の帰宅は深夜のワンオペ育児、実家は遠方のアウェイ育児だったから、仕事を続けるための手段として時短勤務を選ばざるを得なかった。ダイバーシティが叫ばれている世の中とはいえ、まだまだ男社会の金融業界では、時短勤務を選択するということは出世コースから降りたことと同義だった。
 
こんな姿を望んでいたんだっけ?
 
そんな満たされない気持ちが、子どもにも向かっていたのかもしれない。当時の私は、とにかくイライラしてばかりだった。
 
子どもの体調不良で会社を休むのに、肩身が狭い思いをする。
仕事と育児とをうまく両立できず、仕事を辞めた方がいいのか悩む。
周りの上司や同僚が男性ばかりで、ママという人種に理解がない。
時短勤務という状況下だから、やりたい仕事にチャレンジできない。
フルタイムの時と同じように頑張っているのに、評価されにくい。
 
これが時短勤務のママのリアルだ。もちろん、会社側やフルタイム勤務の人たちからの意見だってあるだろうけど、ここでは敢えて、そちら側の意見は一旦割愛させていただくことにする。
 
そして、時短勤務のママは誤解されていることも多い。「勤務時間を短くして、ゆったり働きたいんでしょ?」と思われてしまいがちなのだ。
 
もちろん、育児とのバランスで、育児に比重をかける時だってあるかもしれない。だけどそれが必ずしも、ゆったり働くこととイコールになるわけではないはずだ。
 
まだ小さい我が子を保育園へ預けてまで働くということ。
 
自己成長をしたいから、チャレンジするのが楽しいから、お客様に感謝していただけるのが嬉しいから、社会と関わることで自分の存在意義を作りたいから……。
 
そこにはきっと、単にお金を稼ぐためだけはない、いろんな理由があるはずだ。皆、それぞれの想いを持って、何かしらの使命と意欲を持って仕事をしている。
 
しかも、育児を通じて、自分の意思や努力だけではどうにもならないことが世の中に存在することを嫌というほど体感しているママたちは、ちょっとしたことでは動じない肝っ玉さや忍耐強さを兼ね備え、大幅にバージョンアップしているのだ。
 
だからまずは、そんな自分を認めてあげよう。
勤務時間に限りがあるから、やりたい仕事を全部やりきるのは難しいかもしれないけど、今の自分が今の状況でできる、目の前の仕事に尽くそう。
 
そんなふうに捉え方を変えたら、いつからか仕事も育児も両方楽しめるようになった。
 
だから今、もしもあなたが、共働きでの子育てに限界を感じているのなら、まずは自分を認めて、褒めてあげてほしい。
 
働くママの姿は、とても格好いいから。
 
 
 
 
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2019-11-20 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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