メディアグランプリ

フリマアプリで過去を手放し、新しい未来を手に入れる


*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

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記事:カネマルチホ(ライティング・ゼミ平日コース)
 
「要らないっちゃ要らないんだけど、捨てるのはもったいないのよね」
この長年の悩みをすんなり解決してくれたのがフリマアプリだった。
私は今、フリマアプリにゾッコンだ。
 
1年半前、私が初めてフリマアプリに出品したのは、目元に付ける、ブランドコスメのきらきらラメパウダーだった。
このラメパウダーを見ると、初めて入るブランドコスメ店で緊張しながら丁寧に接客してもらったあの日のことまで思い出してしまうくらいだった。悩みに悩んでシルバーもゴールドも2色とも購入した。気分やコーディネートによって使い分けてみたりしていた。しかし、だんだんとメイクも手抜きになってきて、正直ラメパウダーなんて、そんな凝ったアイテムは使わなくなった。
今や全然使ってないけど、ブランドコスメだし、高かったし……。捨てるのはもったいないと思い、しばらくの間、引き出しの中で眠っていた。
ふと友人から聞いたフリマアプリのことを思い出し、「試しにやってみるか」と仕事終わりの金曜日の夜、ドキドキしながら出品してみた。翌朝起きたら、私が寝ている夜中のうちに売れていた。予定のない土曜日の朝は大抵ケータイのアラームを切ったら昼まで2度寝してしまう私だが、布団の中でフリマアプリの通知を見た瞬間、興奮して一気に目が覚めた。まるで、夜なかなか返信が来なかった片想い中の彼から翌朝返信がきていた時のように。それが私のフリマアプリのスタートだった。
 
それからは家の中にある色んなものを出品してきた。読み終わった本はもちろん、好みが変わり着なくなった服、プレゼントでもらったが好みじゃなくて使っていないものなど。ありとあらゆるものを出品した。
この1年半で売れた商品は100個以上になる。販売手数料や送料などを差し引いた、純粋に私の手元に残った売上金を計算してみたら12万円を超えていた。一体私の家にはどれだけ不要な物が溜まっていたのだろうか……。こうしてちょっとしたお小遣い稼ぎになった。家も片付くし、収入にもなるし、まさに一石二鳥だ。
 
フリマアプリでは見えない相手とのやりとりがある。
以前私は手芸が趣味だったので色んな生地やレースを買い集めていた。いわばコレクションのようなもので、引き出しいっぱいに詰め込んでいた。これで何か作ればいいのだけれど、生地やレースを買うこと自体が楽しくて、材料を購入するペースに消費するペースが追いつかず、どんどん貯まっていくばかりだった。だからと言ってきれいな状態なのに捨てるわけにはいかない。そこでフリマアプリの出番だ。いくつか生地やレースも出品した。
その中でピンクの花柄の生地を買ってくださった女性がいる。その女性からフリマアプリの取引で「女の子の孫が2人います。最近は孫へお洋服を作ってあげています。この花柄の生地でお揃いのスカートを作ってあげるのが楽しみです」とメッセージをもらった。孫に愛情を注ぐ優しいおばあちゃんが想像できた。私が買ったまま長年引き出しに仕舞い込んでいた生地が、お孫さんのお洋服に生まれ変わるだなんて、なんて素敵なことなんだろうと嬉しくなった。長い間暗い引き出しの中で冬眠させられていた花柄の生地も、ようやく明るい場所で活躍できて嬉しいに違いない。
ときどきこういうドラマがフリマアプリにはある。
 
スポーツショップで買ったショッキングピンクのTシャツも出品した。美と健康のためにジョギングを始めようと思い、購入したものだ。私はなんでも、形から入るタイプで、お料理を頑張ろうと思ったらまず初めに可愛いエプロンを買うし、英語の勉強をしようと思ったら見た目がかっこいい参考書を購入する。
このショッキングピンクのTシャツを着て2回くらいはジョギングしたような気がする。まあ、お察しの通り、全く続かなかった。これもフリマアプリに出品したらすぐに売れた。
フリマアプリではこうして過去の失敗を手放すことができる。引き出しを開ける度に目に入るこのショッキングピンクのTシャツを見ては「あー、ジョギング続かなかったなあ」なんて卑屈になっていたけど、それが売れて、手放せたことでスッキリした。なんなら、可愛いエプロンもかっこいい参考書も手放した。
そしてその売上金を使って、ずっと挑戦したいと思っていた新しい趣味の道具一式をフリマアプリで購入した。フリマアプリでは色んな商品が揃っているので買うのも楽しい。
 
過去を手放し、新しい未来を手に入れる。
だから私はフリマアプリにゾッコンなのだ。
 
ちなみに私の母もフリマアプリにゾッコンだ。
60代の母も出品したり購入したり、上手に取引をしているようだ。商品が売れた時は同じように興奮すると言っていた。
ここ最近の私たち母娘の話題はフリマアプリのことで大盛り上がりだ。
友人にフリマアプリを勧めると大抵は「えー、難しそう」と言って尻込みするが、「私の母さん、60代でスマホ初心者だけどフリマアプリやってるよ! まだ◯才の●●ちゃんなら余裕でしょ!」と話すと「えー! 60代のお母さんがやってるなら私にもできるかも〜!」と励まされるようだ。
そうして私の周りもフリマアプリを始める人が増えてきた。
 
フリマアプリにゾッコンになる感覚は、やった人にしか分からないはず。
あなたも過去を手放し、新しい未来を手に入れませんか。
 
 
 
 
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2019-11-20 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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