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メディアグランプリ

自分探しをしたくなったら


*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

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記事:つちやなおこ(ライティング・ゼミ日曜コース)
 
「ご自身でも拡散してみてくださいね」
 
ライティングゼミでHPにアップしてくれるスタッフの方がいつも書いてくれるこの言葉。
私はこの拡散が一度もできていない。ほとんどの方がFacebookだったり、自身のHPだったり、ブログだったりにリンクを張り付けるのだろう。私はHPもブログももっていないので、Facebookに張り付ければいいのだろうが、できていない。
 
Facebookは二人目の育休中にママ友に勧められて始めたこともあり、友達がほぼママ友だったので、私がみんなと共有できる発信は子育てが中心だった。
少し時間ができて、外の世界を見始めると、Facebookを使って自分の仕事を展開する効果的な使い方を知るようになるが、発信するような仕事をしているわけでもない。登録されている友達もそんなことはしていないという縛りから、自分が最近のぞき始めた子育て意外の世界を載せにくい。なので、いきなり、こんな文章書いていますと拡散ができなかった。そんな一面を見せることに躊躇している。
 
そして、毎週、2000字の文章を書きながら思う時がある。
「この文章は私の中の誰が書いているんだろう?」
 
子育て中の自分が書いているもの、外面の自分が書いているもの、優等生のように書いているもの。これまでに書き損じたものを含めて何十回も2000字を書いてきた。それらを読み返しても、一貫した個性があるわけでもなく、きっと署名がなければ同じ人が書いたとはわからないだろう。
 
いや、だって現実は、日々、いろんな顔を使いわけている。家族に見せる顔、親友に見せる顔、ママ友に見せる顔、職場で見せる顔、それぞれのキャラがあるんだから、当然そうなるよねと無理やり納得させてきた。
 
それでも、2000字を毎週書きながら、今、書いてるのは私の中の誰? という疑問に何度も突き当たり、もんもんとしていた。これが私ですというものはどれなんだろう書けば書くほどわからなくなっていた。
 
そんな悩みを、解決してくれる本に偶然出会った。
 
その本には、たった一つの「本当の自分」なんてものはないのだと書かれていた。自分というものは相手次第で自然と様々な自分になるものだと、今の自分の状態が肯定されていた。
 
私の中の誰? とは、私の中のどのキャラが書いているのかという意味で使っているが、そもそもキャラを演じているのではないという。人は対人関係ごとにいろいろな自分を持っているもので、そのすべて本当の自分だという。
 
その本の中では「分人」と表現されていた。
分けられた人。
 
自分というのは分人の集合体だという。
自分を整数の1とすると分人は分数になる。例えば、10通りの分人がいるとすれば、パートナーとの分人は3/10、家族との分人2/10、同僚との分人は1/10、ママ友との分人も1/10というふうに、それぞれ相手との関係によって分子が変わり構成比率は様々になる。誰とどれくらいつきあっているのか、その構成比率によって自分の個性が出来上がっているという。
 
人との出会いでいくらでも分人化が起こり、例えば、その人といる時の自分が好きだなと思えば、その気に入っている人との人格の構成比率を意識的に上げていけばいいという。
 
この概念を使うと、例えば、いじめにあっている自分やママ友とうまくいかない自分は、あくまでその人に対しての一部の分人の人格がうまくいかないのであって、自分を全否定する必要がない。その世界から飛び出し、新たに人と出会うことで新しい分人化が起こり、そこを足場に構成比率を変えればいいということになるらしい。
 
キャラというとどうしても演じているものという感じで、本当の自分ではない感じがするが、そもそも本当の自分なんてものは実体がないので、自分探しなんてしなくていいという。
 
なるほど!
 
私がもんもんとしていたのは、書く時に自分の立ち位置をはっきりさないといけないと感じたからだ。じゃあ、本当の自分はどれかと探しても、書けば書くほど、どれが本当の自分が書いた文章なのか、わからなくなっていた。
 
その本を読んで、自分の立ち位置がはっきりした。核となる自分なんていない。自分というのは、それぞれの面がいびつな多面体のようなもので、中には核もなければ、芯もない。ただの多面体だ。
 
多面体自体が自分であり、それぞれの面からそれぞれの方向に向けて文章が書けるのだということ。そして、その面の数だけ、内容を選ぶことができて、書くことの可能性が広がるのだと。
 
ずっと一貫して同じクオリティで、その人らしさの現れた文章を書ける人達がうらやましかった。対して、自分の文章のクオリティのばらつき、一貫しない姿勢に落ち込んだ。
 
そんな自分を、多面体だからこそ、バラエティーに富んだものを書ける可能性があると認識を変えると、書くことが楽に、そして、楽しくなってきた。
 
もし、私のように、どの立ち位置で書くのか迷う人、本当の自分はどれか迷うような人は一度、読んでみてほしい。
他にも、例えば、SNS疲れしている人、人間関係のうまくいっていな人にも救われるものがあるように思う。
 
この著書の小説はデビュー作から言葉がとても難しくて、何度も読んでは挫折した。
でも、こちらはとても平易に書かれていて読みやすかった。
 
『私とは何か 「個人」から「分人」へ』
平野啓一郎
 
 
 
 
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2019-11-28 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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