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コロナ禍が生んだ奇跡ーすべてはきっとうまくいく

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*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜

三浦加奈子(ライティング・ゼミ日曜日コース)
 
 
バカな夢だと友達はあざ笑った。
「夢は何か?」
と聞かれて、
「エレファントカシマシの宮本浩次さんに会って、想いを伝えること」
と言ったら、
「真剣に聞いてるのに」
と怒られたこともあった。
しかしそれが
「もしかしたら実現するかも知れない」
と言ったら、みんなどんな目で見たと思う? そりゃ驚愕の目で私を見たのは想像に難くないだろう。しかも
「コロナウィルスの影響で実現しそうだ」
と言ったら、
「そんな奇跡が起きるのか⁈」
と。もちろん私だってそんな奇跡が起きるなんて、思いにも寄らなかった。
 
つい3か月前までは、いくらコロナウイルス禍だとしても、仕事を失うなんて信じたくはなかった。コロナウイルスの影響で、とても楽しみにしていた宮本浩次のライブに行けないショックはあったものの、生活まで脅かされるなんて!
せっかくその時、仕事がうまくいって、給料もアップというところで、会社から自宅待機を言われても、一か月もすればまた仕事は再開されるだろうと高をくくっていたのは、あまりに浅はかだった。多少なりとも休業補償は出たが、しがない派遣社員、次の月からは補償も無くなってしまった。
ただ仕事を待つだけの、やりきれない日々。ずっと接客業が生きがいでやってきた私にとって、人と接する仕事が無くなるのは、ただ苦痛でしか無かった。
そんな日々の中で聞いて励まされていたのが、エレファントカシマシの歌であり、宮本浩次の生き様でもあった。
 
敬愛してやまないエレファントカシマシが結成されたのは、中学の時。そのメンバーの一人、宮本浩次は早くもその歌唱力と音楽性は評価されていた。やがて22歳の時にメジャーデビュー。宮本浩次の類い稀なる天才性は、当時から圧巻だった。
ところがエレファントカシマシ独自の世界観で聞く者を圧倒するも、一般受けせず、レコード会社からの契約破棄という辛酸をなめることとなる。
しかし宮本浩次もメンバーも諦めなかった。「悲しみの果て」で再起を図り、ついにはドラマの主題歌となった「今宵月のように」が空前の大ヒットとなる。それ以降も数々のヒットを飛ばして、不動の地位を固めた。
それなのに、50を過ぎて宮本浩次はエレファントカシマシの活動から離れ、自らソロの新人歌手と位置付けて、デビュー。年齢を重ねても、チャレンジ精神を忘れない彼の生き様は、同世代のファンとして、どれだけ勇気づけられているかわからない。
彼の歌を何度か聞いているうちに、このままではいけないという気持ちにもなれた。再び仕事を探すことに。
年齢もいって、しかもこの時期、接客の仕事を探すのは決して容易では無かった。仕事を選べない身ではあったけど、妥協もしたくはなかった。気分がめげそうになった時は、エレファントカシマシの「俺たちの明日」や宮本浩次の「明日の歌」を聞いて、希望を見出した。
そして無事仕事が見つかって間もなく、私は寝入りばなで、携帯のSNSを見ていた。そこで目に入ったのが「TBS音楽の日ーエレファントカシマシリモート応援募集!」の記事。「俺たちの明日」を聞いて元気をもらった人を募集していたのである。まさに今の私だったので、その想いを200字ほど綴って送信した。ほんとに、その時はまさか当たるとは思わなかった。夢うつつで書いたので、何を書いたのかもよく覚えていなかったほど。
そして4、5日経って、仕事の合間の休憩時間に届いたメールの「当選」の文字。信じられずに、思わずTBSに確認の電話をしたほどだった。
まさか当たるなんて! たとえリモート出演でも、宮本さんやエレファントカシマシのメンバーを直に応援することができる! 飛び上がりたい気分だった。
 
奇跡はまだ続く。
 
カメラの接続テストがうまくいった次の日、ディレクターらしき人から、電話がかかって来た。今回の応募について、根掘り葉掘り聞いてきた。私は電話ごしだったせいもあって、かなり熱くエレファントカシマシへの想いを語ってしまった。せっかくうまく行っていた仕事を失って、喪失感にとらわれたこと、そんなやるせない思いも、エレファントカシマシの歌を聴くことで、元気になれたこと。新しい仕事が決まって、さらに希望が見い出せたことなど。
ディレクターらしき人が感心しているのは、伝わって来た。
 
「よくそんなつらいことがあったのに、そんなに明るくなれますよね? それもエレファントカシのおかげですか?」
「もちろんです! だからエレファントカシや宮本さんには感謝してもしきれない想いがあるんです」
 
「いいお話が聞けました」
と締めくくって、ディレクターらしき人は電話を切った。
さらに次の日、行きつけのレストランで食事をしていると、再び携帯が鳴った。通話の相手は、昨日のディレクターらしき人。
 
「三浦さん、あなたにお願いしたいことがあるのですが。ファン代表として安住アナのインタビューを受けていただけませんか?」
「え? ええっ? ハイ! もちろんです!」
 
青天霹靂とはこのことを言うのか? たとえSNSで小さくアップされていたこととは言え、全国にエレファントカシファンは何万人といる。その中の30人のリモート出演に選ばれただけでも奇跡なのに、ファン代表の一人に選ばれるなんて!!
何よりもあのエレファントカシマシのメンバーに、宮本浩次さんに、今までの想いを伝えることができるかもしれない。それこそが、私の「夢」なのだ。
全国ネットということもあって、それからは緊張と興奮で、私は夜も眠れぬほどだった。安住アナがどんな質問をしてくるかもわからなかったからだ。
 
そして迎えた当日は、1時間も前から携帯の前でスタンバイ。目印のなぜかぬいぐるみと、応援用のタオル。愛用のライブTシャツを着こんで準備万端。エレファントカシマシの登場を今か今かと待ち受けていた。
残念ながら、直前になって安住アナからのインタビューは時間の関係で無くなった。それでも私は満足だった。なぜなら、楽しんでいっぱい応援ができたからだ。もちろん私からは直接見えなかったが、携帯の画面から、宮本さんがこっちを見てくれているように見えただけでもうれしかった。
 
宮本さんに熱い想いを伝えるという夢は叶わなかった。しかしリモート出演という奇跡でも、コロナ禍が無ければ、その奇跡は起きなかったのである。
スタンバイの時に、飛び込んできたのはある有名俳優の自殺という悲しいニュース。どんな禍も転じて福となすということが、彼にちゃんと伝わることができたならと、残念な気がしてならない。
どんな夢であろうと、諦めなければ夢は叶うものだということを、私は声を大にして言いたい。どんなつらいことも、やがては消えて、また幸運が訪れるということを信じてほしいと。特にコロナ禍で苦しんでいる人らに伝えたい。
 
 
 
 
***

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2020-08-01 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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