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業績はいいのに喜べない経営者


*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜

記事:伊藤慎悟(ライティング・ゼミ5月開講通信限定コース)
 
 
私は経営コンサルタントとして独立開業する前は、地元の商工会議所で経営指導員として働いていました。経営指導員としての仕事の一つに、会計の帳簿の付け方や確定申告の仕方をアドバイスする仕事がありました。その関係でたくさんの会社の帳簿や決算書などを見る機会が多くありました。
 
当時、私がなんとなく感じていて、そして今もそう確信していることがあります。
それは「会計が苦手な経営者の人は、どんなに事業が上手くいっていても不安そうな顔をする」ということでした。
私が実際の経営相談で、業績がいいことを誉めても、どこか空返事で、心の底から喜ぶ表情が感じられませんでした。
最初の頃はそれが何故なのか分からなかったのですが、今はある程度わかるようになりました。
 
事業の「儲けの仕組み」には、会社やお店によっていろいろカタチがありますが、なるべく簡単な例で考えてみましょう。
 
りんご1個を「70円」で仕入れて、「100円」で売ると、1個当たりの利益は、「30円」です。
これを1日100個売ると、売上の合計は、100円×100個=「10,000円」です。
りんごの原価の合計も、70円×100個=「7,000円」となります。
この結果、「売上10,000円」-「原価7,000円」=「粗利益3,000円」です。
ここから原価以外のとして経費として、1日あたりの人件費や家賃など、その他経費の合計が「2,000円」かかっていたとすると、
「粗利益3,000円」-「その他経費2,000円」=「最終利益1,000円」です。
 
「売上10,000円」の売上はあるけど、もろもろの経費を引くと最後に手元に残る 「最終利益1000円」という事になります。
 
こういった「儲けの仕組み」は、どんなに事業の規模が大きくても同じです。
 
では、同じく「70円」で仕入れたりんごを「10%値上げ」して「1個110円」で販売するとどうなるか。一緒に見ていきましょう。
 
りんご1個を「70円」で仕入れて、「110円」で売ると、1個当たりの利益は、     「40円」になります。
これを1日100個売ると、売上の合計は、110円×100個=「11,000円」になります。
りんごの原価の合計は、70円×100個=「7,000円」のままです。
この結果、「売上11,000円」-「原価7,000円」=「粗利益4,000円」になります。
ここから先程と同じように、原価以外のとして経費として、1日あたりの人件費や家賃など、その他経費の合計が「2,000円」かかっていたとすると、
「粗利益4,000円」-「その他経費2,000円」=「最終利益2,000円」になりました。
 
そうなんです。この事業の場合、単価を「10%値上げ」すると、最終利益は「2倍」になったのです!
 
では、今度は逆に、「70円」で仕入れたりんごを「10%値下げ」して、「1個90円」で販売するとどうなるかも見ていきましょう。
実際にはこっちの方が多いですよね! 売り出しセール、キャンペーン、クーポンなど10%くらいの値引きはよくあると思います。
 
りんご1個を「70円」で仕入れて、「90円」で売ると、1個当たりの利益は、     「20円」になります。
これを1日100個売ると、売上の合計は、90円×100個=「9,000円」になります。
りんごの原価の合計は、70円×100個=「7,000円」のままです。
この結果、「売上9,000円」-「原価7,000円」=「粗利益2,000円」になります。
ここから同じように、原価以外のとして経費として、1日あたりの人件費や家賃など、その他経費の合計が「2,000円」かかっていたとすると、
「粗利益2,000円」-「その他経費2,000円」=「最終利益0円」になりました。
 
そうなんです。単価を「10%値下げ」すると、利益は「0」。無くなってしまったのです!
 
最終利益がたくさんが残る会社は「黒字会社」。逆に足りなくなる会社は「赤字会社」ということになります。
 
小学生でも分かるようなこの「儲けの仕組み」ですが、実際に理解して、経営をしている経営者は少ないのです。
実際に日本では、約7割の会社が「赤字会社」と言われています。赤字であれば、事業としての税金は納めなくてもいいですが、会社やお店にお金が残らないので、アクシデントに弱い会社と言えるでしょう。また個人事業であれば、この最終利益が、「経営者の給料」にあたるので、生活が出来ない事態になってしまいます。
 
経営者も赤字でいいわけないので、一生懸命仕事をされていますが、残念ながらこういう「儲けの仕組み」を理解して、改善、改革に取り組んでいないと、対策自体も場当たり的になり、効果もなく、さらに悪化することにもなりかねません。
 
この「儲けの仕組み」は、逆算して考えることができます。
 
①自分の会社は一体、「最終利益」をどのくらい残さないといけないのか。
②その他の経費がいくらかかり、「粗利益」の段階でどのくらい必要か。
③さらに「原価」の分を加えると、「売上」はいくら必要かと言った具体です。
 
もう少し細かく見ると、「月あたり(12か月)」、「一日あたり(30日など)」で割ることで、それぞれの「目標売上高」を算出することができます。
その目標を達成するために何をするかが、「戦略」や「計画」といった話になるのですが、「数値目標」が定まると、取り組む内容がより明確に具体的になります。
 
日本の多くの経営者は、この「儲けの仕組み」を把握していない、もしくは把握しようとていないのです。
 
先程、「会計が苦手な経営者の人は、どんなに事業が上手くいっていても不安そうな顔をする」と紹介しましたが、私はこの事を「健康診断」に例えて紹介しています。
 
もし、自分が健康診断を受けて、結果を見せられない状態で「あなた健康です!」と言われたら、どう思うでしょうか?
きっと不安や不信感を抱くのではないでしょうか。
我々は、健康診断の結果や結果の見方を、指標やランク付で知っているから、その結果にも納得できるのです。
 
私が感じた不安そうな顔をした経営者の方は、結果が良かったにも関わらず、よい結果が出た仕組みも見方も分からないので、素直に喜べなかったのだと思います。
 
仕組みが分からず、結果だけ良かった場合は、何故、良くかったのか理解していないので、好調な状態を維持できる確率が低くなります。
逆に結果が悪かったけど、何故こういう結果になったのか、仕組みを理解している方は、効果的な対策が打てて、良くない状況を早期に克服できる可能性も高いと言えます。
結果が悪く、仕組みも理解していない経営者は、悪くなっている原因も分からないため、場当たり的な対策になってしまうので、なかなか効果も見込めないでしょう。
 
私は経営者の方に、「簿記や難しい財務分析の仕方を勉強してください」と言ったことはありません。中小企業の経営者の大きな仕事は、「売上を上げること」なので、細かいことや作業は出来る人にやってもらったらいいと思います。
しかし経営者たる者、自分の会社やお店を維持して行くために、いくら「最終利益」が必要で、そのためには「売上」がいくら必要であるかということと、「手元資金」がどのくらいあって、ちゃんと「資金繰り」が回ってくのかどうかを把握していなければ、「経営者としての責任を果たしているは言えない」とは、強く伝えています。
 
小学生でも出来る簡単な計算で、自分の会社やお店の「儲けの仕組み」は把握できるようになりますし、自ら望めば、地元の商工会や商工会議所、顧問税理士さんなど、教えてくれる場所や人は必ずいます。
 
まずは自分の会社やお店の決算書を自分で分かるようになってみませんか。
健康診断と同じく、事実が分かれば、改善の方法も見えてくると思いますよ。
 
 
 
 
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2020-08-01 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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