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言い訳はストロングチューハイ


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人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜

記事:武内大輔(ライティング・ゼミ通信限定コース)
 
 
「この試合は勝てるね」
去年の夏、東京ドームに社会人野球を見に来ていた。
友人のKくんに誘われたのだ。
「自分の会社じゃないから思い入れはないけどね」
Kくんと自分は3塁側の保険会社を応援する席に座っていた。
譲ってもらったチケットなのでKくんも自分も保険会社に縁はない。
球場の雰囲気と生ビールを楽しみながら気楽に試合を見ていた。
最終イニングを迎えて保険会社の3点リード。
相手チームにはここまでチャンスらしいチャンスは訪れていない。
「勝ちそうだし早めに出ようか?」
と言ったその時、カキーンと良い音が響く。
続いて歓声。3塁側ではない。1塁側の相手チームの歓声だ。
綺麗なサヨナラホームラン。保険会社は負けた。
「負けちゃったね」
「いやーこんなこともあるんだね」
保険会社に思い入れはないからそれくらいの感想だった。
 
「ちょっと競馬やってみたい!」
「いいね! 近くにあるよ」
東京ドーム近くの場外馬券場に行った。
競馬に詳しいKくんに教えてもらおうと思ったのだ。
「馬とかよく分からんなー」
「最初は適当でいいんだよ」
フィーリングで賭ける馬を選ぶ。
レースが始まる。
「いけ! いけ!」と知らないおじさんの声が響く。
ゴール!
「どうだった?」
「いや全然ダメだった」
自分もKくんも賭けを外した。また負けた。
そりゃそうだ。Kくんはともかく何の知識もない自分が当たるわけない。
賭け方を変えたりして何度か挑戦したが、当たらず。
3000円投資してリターンはゼロであった。
野球に続き、競馬でも負けた。
「まあ競馬の知識もないし、こんなもんだろう」と思った。
 
「ゲーセン行こうぜ! 三国志やりたい」
「じゃあ秋葉原に行こう」
Kくんは三国志をテーマとした対戦ゲームが好きだ。
これはシミュレーションゲームで相手の陣地を奪えば勝利となる。
オンラインで全国のプレーヤーと対戦出来ることも魅力である。
「野球と競馬で負けたからここでは勝とうぜ!」
Kくんを激励しつつ見守った。
結果は3戦全敗。またまた負けた。
「まあ相手が強かったのかな」
野球と競馬に続き、ゲームでも負けた。
まあゲームだし本気になってもしょうがない。
 
Kくんと回転寿司で反省会だ。
「今日は何をやっても勝てないね」
「流れが悪かったよ、野球、競馬、ゲーセンと良いとこなかった」
「1日でこんなに負けることってないよな」
笑って話した。全然悔しくない。
 
ふと気になった。
負けまくったのになんで悔しくないんだろう。
子どもの時は何においても負けることが悔しかった。
鬼ごっこ、かくれんぼ。負けたら泣くほど悔しかった。
負けたら、つらい。勝ちたいのに勝てなくて負ける。悔しい。
でも大人になったら、負けても悔しくない。
「こんなこともある」
「知識がなかった」
「相手が強かった」
言い訳が上手くなったのだ。
 
言い訳は、ストロングチューハイのようなものだ。
ストロングチューハイはアルコール分9%以上。
何より安い。おかげで安く酔える。
悔しさから逃げて自分を生かすために必要な手段だ。
 
子どもの時はストロングの味を知らなかった。
だから負けることは悔しかった。
大人になってストロングを飲めるようになった。
言い訳がうまくなった。
負けても言い訳すればいい。
「負けても死ぬわけじゃない」
「一生懸命やればいい」
「がんばったのが偉い」
勝つことは難しいことが多い。
負けた時につらい思いをしなくていいように言い訳する。
勝つことを目指すことは疲れる。
だから負けてもいいようにストロングを用意しておく。
自分がいちばん可愛いから、自分が傷つかないように。
 
いつの間にか自分を守ることが最優先となっていた。
勝つことよりも、負けた自分を慰めることが大事。
言い訳を用意して、自分だけは守る。
しかし、ストロングは飲み過ぎると体に悪い。
他のアルコールに比べ悪酔いしやすい。
アル中になりやすく規制が議論されている。
自分を守るために飲んでいたストロングが自分を傷つけている。
 
言い訳は、時には必要だ。
これからの人生、負けることは何度も起こるだろう。
その時、言い訳は自分を守ってくれると思う。
でも負けることを前提にするのはやめようと思う。
勝つことは難しいが、諦めず食らいついていこう。
負けて悔しい思いをするかもしれない。
一生懸命やらない方がラクかもしれない。
けれども自分を守る前に、勝つためにできることはしよう。
できることをやり尽くしてそれでも負けてしまったら。
ストロングを飲めばいい。
ストロングはほどほどに。
 
 
 
 
***
 
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2020-08-01 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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