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えっちな雑誌は最高の教科書である


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えっちな雑誌は最高の教科書である
 
記事:北林健児(ライティング・ゼミ日曜コース)
 
 
毎月多くの書籍を購入するため、それらを定期的に処分することにしている。
いつもどおり、いる本、もういらない本と一冊ずつ仕分けしていると
手元に残った雑誌たち。
 
コロナ自粛期間中に、興味の対象を広げようと買ったものだった。
それらを捨てようか捨てまいか、考えながらふとめくってみると、
なやましい表情の美女たちのグラビアが目に飛び込む。
 
腰をくねらせてまっすぐに何かを訴える瞳。
ものによっては際どい水着をきていたりあられもない姿で
セクシービデオを宣伝している。それらに目を奪われながら、
オスの本能としか言いようのない衝動がうずきはじめる。
 
ページをめくっていくうちに、なにかこれらを捨てるのが
とてももったいなくて、罪深いことのように思えてくる。
 
ふとおもいついた私は、おもむろにカッターをとりだし、
開いているグラビアのページにそれをあて、スーっとまっすぐに切り込むと、
雑誌本体から切り離す。そうやって切り取ったページが何枚にもなると、
いらない活字のページはゴミ箱へ。
 
次に、切り取ったグラビアのページを種類わけしてみる。
例えば室内で撮られた作品と屋外で撮られた作品。
そうやっていま手元に、自家製グラビア集が出来上がった。
私にとって、えっちな雑誌が最高の写真の教科書になった瞬間である。
 
私が、本格的にカメラを持つことを生業としはじめてから1年近くがたつ。
女性ポートレートには特に力を入れてこなかったのだが、
グラビアからたくさんのことが学べる。
 
雑誌の編集方針によって、掲載されているグラビアの種類や性格にも
違いのあることに気が付く。いろんな雑誌を買えばかうほど、
豊富な作例を手に入れることができる。
 
それらに掲載されている売れっ子カメラマンの撮影した作品を
じっと観察していると、定番のパターンがあることに気がつく。
これらを真似すれば自分の撮影スキルをあげられるはずだ。
 
作品をみて、いま自分の手持ちの機材と環境でできそうなことには
真似することにチャレンジし、できないことはあきらめる。
再現するのは無理そうだとなったとしても構図だけでも真似ることができる。
 
モデルにはどのように立ってもらうか、あるいは座ってもらうのか。
それをシミュレーションするだけでもとても参考になる。
しかも、これだけのことができて投資額は数百円。安すぎる。
 
そういえば、学生時代、なにかで一緒になったプロカメラマンが、
「雑誌のグラビアを穴のあくほど観察するんだ」と熱く語っていたのを思い出す。
当時はフォトグラファーとしてお金を稼ぐなんて将来を考えたことも
なかったが、いまになってその言葉の重みがよくよくわかる。
 
いま、一冊の週刊誌を購入するとしよう。
必ずといっていいほどあるのが、室内でカーテン越しに撮影したグラビア。
窓から差し込む光が、カーテンを透過することでやわらかくなる。
そのやわらかい光につつまれてモデルの顔に陰影がうまれる。
醸し出されるのは、物憂げな雰囲気。
モデルのミステリアスな表現を実現するために、カーテンのある室内撮影が
定番になっているのだ、ということに気がつかされる。
 
大事なのはそういった撮影環境だけでなく、モデルへのポージングの指示だ。
私も、グラビアを参考に、モデルさんにお願いしてみた。
「背中を見せて立って、腰から上をひねって、左肩をこちらに回してください。」
「少し視線を地面に落としてみてください。」
これが、よくあるいわゆる「見返り美人」のポーズをお願いするときの声かけ。
これだけで、どんなモデルもぐっとセクシーに写るのだから不思議だ。
 
「わたしにモデルなかとてもとても」と尻込みしていた女性でも
その出来栄えに、本人自身が目を見張る。体をひねると体型が細くうつる
だけでなく、体のラインを魅力的に演出することができるからだ。
これらが難しい場合には、まずは首を左右にかしげてもらうだけでも
出来上がりの写真の好感度がぐんと高くなる。
 
以上のように、もしあなたがポートレートの撮影スキルを上げようと思ったら、
安価に実現できる方法がある。それが、えっちな雑誌をこれでもかと買い込むことだ。
5冊でいい。いや、3冊でもいろんなバリエーションが手に入る。
そして、グラビアのページだけを楽しみながら切り取ろう。
いますぐ最寄りのコンビニに走って、あなただけのグラビア作品集をつくるのだ。
 
ちなみに、単価あたりグラビアページが一番多いのはFL●SHである。
ただし、モノによっては表現がドギつすぎるので注意したい。
セクシービデオはファンタジーの世界を扱っているので
おうおうにして照明をどぎつくあて欲情をそそっているだけでなく、
ポージングも人体の限界を試す様な不自然なものが多い。
業界人を目指すのでなければ、それらを再現しようとしてもモデルさんに嫌われるだけだ。
 
これらのポイントさえおさえれば、
えっちな雑誌は、あなたの最高の教科書になるはずだ。
 
 
 
 
***
 
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2020-09-05 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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