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読書が苦手なら、話しながら読んでみると良い


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読書が苦手なら、話しながら読んでみると良い
 
記事:やまぐちりょう(ライティング・ゼミ5月開講通信限定コース)
 
 
「なんでそんなに本読めるの?」
 
そう友人に問いかけられたのは、
全国に非常事態宣言が発出された今年4月、
友人とオンライン飲み会をしていた時のことだ。
 
私は、経営コンサルタントという仕事柄、それなりの量の本を読んでいる。
 
同僚には一日一冊ペースで読む人も少なくないので、彼らほどではないものの、
一般の社会人の平均と比べれば、かなりの量を読んでいると言って良いだろう。
 
買ったものの、まだ読めていない本がたくさん書棚の上に積まれていることはここだけの話だが……
 
さて、そんな私に冒頭の問いかけをしてきた友人に話を聞いてみると、
彼は書店に行って興味のある本を買ってはみるものの、
10ページ程度しか読めず、そのまま放置してしまうのだと言う。
 
単にビジネス書や専門書が読めないのではなく、小説も苦手だというから、
相当な読書嫌いだ。
 
ビデオ通話の画面の向こう側にいる友人の、
肩越しに映る本棚に詰め込まれた漫画たちが、
彼の本嫌い(漫画除く)を雄弁に物語っていた。
 
さて、そんな友人に私が提案したのは、2週間に一回のオンライン読書会だった。
ルールは至って単純。
2週間の間に、課題図書の1~2章をそれぞれが読んでくる。
そして、2週間に一回、オンラインのビデオ通話で読書会をする。
 
過去に何らかの形で読書会に参加経験がある方が聞くと、
「普通の読書会と一緒じゃん」
と思われるだろう。
 
実際に私も、
「“読まざるを得ない環境”を作れば、本を読むきっかけになるだろう」
といった考えで読書会を提案していた。
 
しかし、今回の読書会では、読んできた範囲に対して、1時間程度議論することにした。
この議論の時間が、思わぬ効果を発揮したので、そのことをご紹介したい。
 
議論の中身の前に、今回取り上げた本を簡単に紹介させていただこう。
友人と最初に選んだのは、
『影響力の武器』―ロバート・B・チャルディーニ (著), 社会行動研究会 (翻訳)
という本だった。
 
この本はアメリカの社会心理学者が、
「人がどのように説得されるか」、
「なぜセールストークとわかっていながらその商品を購入してしまうのか」、
といったことに対して、
心理学の視点から分析し、人間が説得されてしまう6つのパターンを解説するものだ。
 
ここで取り上げられる一つのパターンは、”返報性”。
単純に言えば、人は「何かに対して恩を受けると、返したくなる」というものである。
 
“返報性”について書かれた章で、友人と行った議論は以下のようなものだった。
****
では、この”返報性”が実際に使われている場面とはどんな場面だろう……
 
コンビニのトイレが良い例だ。
ドライブ中などに、コンビニのトイレを使用し、
ただトイレを使用することに申し訳なさを感じて、買う必要のない飲み物や軽食を買って車に戻った経験がある人は少なくないだろう。
 
“トイレを借りる”という言葉が示すように、
恩を感じて、返したくなった結果、飲み物や軽食を買ってしまうのだ。
 
では、自分が仕事の場面で返報性を上手く利用できる場面はあるだろうか……
 
営業で手土産を持っていくのは、返報性に近いんじゃないか?
……
****
 
こんな議論をしながら、私と友人は、返報性について書かれた章のページをめくり、
思考を巡らせる。
 
ただ、お互いに本を読んできて感想を言い合うだけの読書会だと、
ざっと文章を読んで大まかな内容を把握するだけで終わってしまうことが多い。
 
実は私もこのタイプだ。
普通に読んでいると流し読みをしてしまい、読み終わった後に内容が咀嚼しきれていないことも少なくない。
 
しかし、議論をしながらページを行ったり来たりすることで、
何度も読み、本の内容に対する理解が深まっていく。
 
こうして約2か月かけて、10ページ足らずしか読めなかった友人は、
約500ページの専門書を読み切ることに成功した。
 
続いて、2冊目に選んだ、
『「死」とは何か』―シェリー・ケーガン(著), 柴田裕之 (翻訳)
も無事に読み切った。
 
ちなみに、オンライン読書会で議論をするのであれば、
画面共有機能やオンライン会議ツールのホワイトボード機能を使って、
議論の内容を記録しながら進めると便利だ。
 
「ただ読んでいるだけは苦手」
 
「読むことはできるけど、中身がいまいち入ってこない」
 
そんな人にはぜひ周りの人を捕まえて、
”話しながら読む”を実践してみていただきたい。
 
読書が苦手なあなたが、読書家になる日も
そう遠くないかもしれない。
 
 
 
 
***
 
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2020-09-13 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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