欲求に効く一番の薬
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人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか？賞を取れるのか？プロも通うのか？〜
記事：佐々木玲奈（ライティング・ゼミ平日コース）
多くの人はもっと良くなりたいという欲求を持っている。私もその1人だ。
もっと痩せたい、キレイな肌になりたい！
ポジティブになりたい！
仕事で成果を出したい！
幸せの青い鳥を探し彷徨うかのように、人は「あのサプリを試してみよう」「自己啓発本を読んでみよう」「ビジネススキルを学んでみよう」などと欲求を満たす答えになりそうなものに手を出す。
もちろん、それで答えが見つかることもあるだろう。
けれど、わざわざ外に答えを求めなくても、そのような欲求をことごとく満たしてくれる魔法を、私たちは生まれながらにして持っている。
それは、睡眠だ。正確に言うなら、質の良い睡眠だ。
数年前のこと。とある食事会で、守護霊を視ることができると言う女性と出会った。
私は彼女に本名も教えてなければ、誕生日も教えていないし、手相を見せてもいない。けれど彼女は、私の守護霊から、私が幼少期に病気がちだったことを聞き、正確に語った。今の私は病気とは縁遠そうな見た目なのに、だ。
この人は本物かもしれない。そう思った私は、聞いてみた。「これから、健康について、どんなことに気を付ければいいですか？」
私の守護霊と交信している彼女が口を開くのを、固唾を呑んで待つ。
さっき鍋に投入したしゃぶしゃぶ用の牛肉は、もうとっくに茶色くなり、固そうだ。アクをまとった泡立つ出汁の上でユラユラと踊っている。何分たっただろう？ようやく彼女が口を開いた。
「とにかく寝ることです。罪悪感を持つ必要はありません。寝ることが一番の薬です」
あれだけ交信に時間をかけて出てきた答えが「とにかく寝ろ」？肩透かしを喰らった。もっと大そうなアドバイスを拝聴できるものだと思っていた。けれど、時間がたてばたつほど、「やっぱりそうだよなぁ」と思わざるを得ない体験をたくさんしてきた。
私は10代の終わりまで、アトピー性皮膚炎を患っていた。今では症状が出ることはほとんどない。しかし、睡眠不足が数日続くと首の皮膚にアトピー症状が出る。慌てて2日くらい良質な睡眠と取ると、アトピー症状は治まり、数日でキレイな肌に戻る。肌のターンオーバーが置いてきぼりになる速さだ。
睡眠不足がもたらす弊害は他にもある。まず、太る。そして、イライラし、ネガティブな思考が増える。さらに、何もかもが面倒くさくなり、やる気が起きず、仕事もプライベートも全て先送りする。結果、とても生産性が低くなるし、物事は停滞するし、楽しくもない。
良質な睡眠を取ると、これと真逆のことが起きる。まず、痩せる。食べる量も内容も変えてないのに、痩せる。気分が良く、ネガティブな思考が一切浮かばない。自分が世界の中心のような揺るぎない自己肯定感と安心感がある。思いついたこと、目についたことをサクサクと片っ端から実行できる。面倒くさいという思考が入り込む隙は1ミリもない。結果、どんどん物事が進み、生産性も高く、楽しい。
やはり、守護霊が言った通り、寝ることが一番の薬らしい。これはもう、寝るしかない。
ただ、寝ればなんでも良いということではなく、良質な睡眠でなければならない。
私にとっての、良質な睡眠の条件はこうだ。
目覚ましをかけず、自然にスッキリと目が覚めるまで寝る
自分にとって心地いい寝具で寝る。ラグジュアリーホテルのような肌ざわりの目の細かいシーツが必須
真っ暗な空間
顔と足先が適度に涼しい温度
世の中には、様々な睡眠メソッドがあるけれど、人によって体質は違うのだから、自分なりの良い睡眠を見つけることが大切だ。
例えば、「睡眠時間に関係なく毎日同じ時間に起きるのが良い」とする説もあるが、私には当てはまらない。目覚ましをかけなくてもすっきりと起きられるほど十分に寝てないのに、無理をして起きたところで、メリットは１つもない。ネガティブモードなので、何が起きても良い方に捉えることが難しいからだ。たとえ、喜ぶべきようなことが起きても、ほとんど喜べない。それなら、寝ていたほうがマシだ。
もちろん、私が書いた良質な睡眠の条件も、他の人にとって良いかはわからない。冷え性の人にとっては、「顔と足先が適度に涼しい温度」というのは非常につらく、寝られたものではないだろう。
しかし、良質な睡眠がメリットしかもたらさないことは、あなた自身の経験からもわかることだろう。よく寝て起きた朝の、希望に満ちた世界を見るために目を開けるような感覚を知っているだろう。良質な睡眠以外に、このような感覚を確実にもたらすものを私は知らない。そしてこれは、ちょっと工夫さえすればどんな人にでも手に入れられるものだ。大げさな努力も、お金も必要としない。やらない手はないでしょう？
さぁ、今日もよく寝よう。おやすみなさい。
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