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メディアグランプリ

文章や歌詞の構造を紐解くことは、リアル脱出ゲームと同じだ。


*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜

記事:堀口 恵(ライティング・ゼミ日曜コース)
 
 
文章上達のコツのひとつは、好きな文章や詩を研究すること。そんなことを聞き、好きなアーティストの歌詞の構成を紐解いてみた。
まず、試しに、最近お気に入りの曲の構成を紐解いた。今まで分からなかったものが浮かび上がってきた。タイトルが、1番と2番を結びつける橋役となっている。【卒業】を題材にした曲なのだが、1番は「希望」「未来」へ向かう【卒業】で、2番が「閉塞感」からの【卒業】。この2つを結びつけるのが、タイトル。さらに、1番は主人公の目線が<地上から上>へと向かっているのだが、2番は<上から地上>を見下ろしている。
 
―こういう風になっていたのか!さすがだ。
 
今回選んだアーティストは、元々、言葉のチョイスや、腹の底から元気や勇気を与えてくれるような歌詞が好きだった。冒頭の曲も、体の奥から力が湧いてくるような曲だ。歌詞の構成を紐解いたことで、ますますその曲が好きになった。
 
さらに別の曲を紐解く。ずっと遊んでいて、思いを寄せていた女の子が友達と付き合うことになってしまった、切なさと辛さの心情描写が大好きな曲だ。
 
【奇跡】というキーワードを中心に、歌詞の世界が展開されていく。
友達の恋人が自分のものになるという【奇跡】。「ブルームーン(青い月)」が見られるのも【奇跡】。「ブルームーン」の光を浴びるように、恋人が自分のものになるという【奇跡】を起こして欲しい。
 
滅多に起こらない【奇跡】というキーワードから、主人公の切なさがさらに浮き彫りとなる。【奇跡】を願う主人公の思いは、「ブルームーン」の光のように清らかでまっすぐだ。視点を変えて構造を紐解くことで、今まで見えてこなかったものが見えてくる。
 
歌詞の中にキーワードがある。
タイトルがキーワードになっている。
 
他の曲はまだ見ていないが、もう少し歌詞を構成するパターンがあるような気がしている。これから、他の曲を紐解くのも楽しみになところである。
 
歌詞を構成するパターンが何個かある。
ここで連想したのが、英語の五文型である。
「英語は「S」「V」「O」「C」で構成され、その文型は5パターンしか存在しない」
という、高校英語で学んだあれだ。
 
高校は、英語専攻の学科に進んだ。英語が週10時間以上あり、商業高校だったのだが英語だけは進学校と同じ教科書を使っていた。担任・副担任とも英語の先生で、どういうわけか、入学当初からすごく期待されていた学年だった。
 
入学して初めての英語の時間から、教科書の文章を「S」「V」「O」「C」に分解する説明が続いた。これが主語で「S」、これが述語だから「V」。その後ろにあるのは「O」=目的語。主語+述語+目的語だから3文型。次の文章は、主語と述語、形容詞。形容詞の後ろは前置詞で、前置詞は形容詞にかかっている……。
来る日も来る日も、ひたすら受験英語の読み解き方を叩きこまれた。先生のスピードがとにかく速く、日々必死で教科書に「S」「V」を書き込んでいた。時には毎時間当てられ、理解度を試されることもあった。
そんな英才(スパルタ?)教育のおかげで、大概の文章の構造はわかるようになった。
 
文章の構成がわかることで、見えなかったものが見えるようになる。文章量に圧倒されても、一つずつ構成要素を分解し紐解くことで、少しずつ文章の内容がわかるようになってくるものなのだ。単語の意味が多少わからなくても、前後の文章の脈絡がつかめれば結果オーライ。実際、「語彙力が決定的にない」と言われていたが、文章の構成要素を分解することで幾度となく乗り切ったものだ。
 
一つずつ構成要素を分解・紐解くことで、全体像を把握する。見えなかったものを見る。
まるで、リアル脱出ゲームのようである。
 
リアル脱出ゲームも、一つずつ謎を解くことで、全ての謎が紐解ける仕組みになっている。発想の転換が必要になる場合もあるが、ヒントはその場に全て隠されている。
一つずつ謎が解けていく過程は、気持ちよかった。謎を解くのが大変なほど、気持ちよさが増した。全て謎を解いた時の爽快感は、たまらなかった。
 
「このたくさんの謎を全部解いたぞ! 大変だったけどやり切ったぞ!」
 
脱出というゴールにたどり着いたときの解放感と爽快感。「リアル脱出ゲーム」と銘打っているだけに、実際に部屋に閉じ込められるアトラクションもある。狭い部屋から本当に<脱出>できた時の清々しさと達成感は、病みつきになりそうだった。
 
歌詞の構成がわかった時の「わかったぁ!」「できたぁ!」という感じも、リアル脱出ゲームのそれと一緒だ!
なんなら、文法が分かったときとも一緒だ!
 
様々なものが繋がって、何とも言えない高揚感と満足感に満たされた。
 
これから、色々なアーティストの歌詞を分析してみようと考えている。歌詞の構造が紐解ける度に、リアル脱出ゲームで体験したような、達成感や爽快感を味わえるのだ。そう思うと、ワクワクしてくる。
そして、構造を紐解く大切さを教えてくれた、英語の先生にも感謝したいと思う。あのスパルタ……いや英才教育のおかげで、謎を解く楽しさを知れたのだと思うから。
 
 
 
 
***
 
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2020-10-30 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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