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コーチング経由 新しい私


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記事:よよよ(ライティング・ゼミ集中コース)
 
 
コーチングを習い始めて3ヶ月になる。
5年前の私はとにかく迷っていた。仕事はそれなりに充実していた。子育てと仕事の両立も軌道に乗ってきた。
でも何かが足りない。
このまま毎日、同じような日が繰り返されるのだろうか。
5年後、10年後の私は、今、目の前にいる上司と同じ顔をしているのか。
職場では目標管理ツールが導入され、毎年のはじめに目標を立て、それを達成するために心を鬼にして働く。
目標はそれなりに達成するけれど、心の隙間は埋まらない。達成感はすぐに泡のように消えてしまう。
どうにかしたい。私はいったい何がしたい?
ネットで思いつくキーワードを片っ端から検索した。目標達成、人生を変える、自己実現、やりたいこと探し……
そこで、出会ったのが「ライフスタイルコーチング」をしているAさんだった。
Aさんのホームページを見ると「30代を自分らしく生きる」「人生を改めて、今、決めるコーチング」という文字が目に飛び込んできた。私は何かに引き寄せられるようにAさんにメールを送り、クライアントとしてAさんのコーチを受けることとなった。
コーチを受ける場所として設定したAさんの部屋はマンションの高層階で、窓や廊下からは森が見えた。
天気が良い日は、まさにコーチングに向かう、その廊下を歩きながら手が届きそうな青い空と森を見て深呼吸してからドアを開けた。やはり緊張していたのだ。
その後、コーチングは、1年間に渡り月2回ほどのペースで継続した。
コーチはいろいろな質問を投げかけてくれ、私は自分の心と向き合った。普段、向き合おうと思っても目を逸らしがちなテーマにもコーチは寄り添って一緒に取り組んでくれた。
自分の親との関係を紐解いた回は涙が出たし、自分をひまわりに見立てたワークでは、自分が部下や後輩を温かく見守るひまわりになれた。自分が何から心と体の栄養を得ているのか理解できた。また、セッション終了後に得た気づきを基に次回のセッションまでの間にチャレンジする事を決めて、実行する過程を繰り返すにつれ、自信を得ることもできた。金銭的なコストと言えば、中古の軽自動車が購入できるくらいの金額を支払った。
そして、自分のありたい姿と当面1年先くらいまでの具体的な「やりたいこと」を明確にしてセッションを終了し、一皮むけた私は少しの事には動じなくなり、ありたい姿を胸に抱きながら、チャレンジを続けていた。
 
あれから5年が経過していた。
当時描いた「やりたい仕事」に就き「なりたい自分」に近づいた手応えはあったが、いつからか「自分がどうありたいか」より周囲の期待や求めることを優先させる事が多くなっていた。ポジションの変化がそうさせるのか、自分の年齢のせいか。
より多くの部下と一緒に仕事をするようになり、さらに部下の自立を促す必要にも迫られていた。
そんな時「セルフコーチのすすめ」という講座が目に入ってきた。コーチをつけなくても、「セルフ」でできるの? セルフでできる技を身につければ、ラジオ体操で健康になるくらい手軽ではないか。
早速、講座に申し込みセルフコーチについて学んでいたある日、講師から「思いきってコーチングスクールで学んでみたら?」「コーチに向いているよ」と誘いがあった。新たな手法の勧誘か? と思いつつ、「ここまでコーチングに興味を持っているならば、やってみるか」と前向きに考えている自分がいた。
1つの事に興味が続くこと自体、珍しい。
そして、新型コロナ感染症の流行でオンライン授業を実施しているというのも移動時間が惜しい私としては好都合だった。 今が天から降ってきたタイミングなのか……
コーチングスクールでは、「人の話の聴き方」「質問の投げ方」「セッションで用いる構成」と多くの事を学んでいる。「多様性」と言うのは簡単だが、なかなか自分と正反対の人を受け入れるのは難しい。でも受け入れなくてもいいのだ。受け止めれば。
コーチングを学んでから、人の数だけ考え方、感じ方があり、自分と同じ考えの人はいない、でもその考えを受け止めて、返して、そのやりとりを繰り返すことによって何かが生まれてくるというのを実感している。
コーチングは決して教える、導くことではない。答えはクライアントの中にあると信じることが大事だから。
私の中に変化が生まれた。
職場では部下や同僚から常に「話しやすい」と言われるようになった。コーチングセッションの練習相手からは、「今回のセッションは目から鱗だった」「すごく話しやすかった」「質問の仕方が多角的で深く考えることができた」というフィードバックをもらった。正直、嬉しかった。
コーチングによって、何より自分に自信が持てたのだ。自分の強みに気づけたのだ。
どんな本を読んでも、どんなに多くのセミナーを受けても得られなかった自信が。
コーチングは新たな自分に出会えるチケットだ。あなたもぜひ、そのチケットを手に入れてほしい。
 
 
 
 
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2020-11-06 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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