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仕事の棚卸し


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記事:久松 晃子(ライディング・ゼミ平日コース)
 
 
「さて、また棚卸しでもするか……」
 
私がする個人的な棚卸しの時期がやってきた。と言っても私は個人事業主ではない。ただの会社員だ。ただの会社員である私がする棚卸し、定期的に行っている。定期的……でもないのか、不定期だ。ただ、2、3年に一度は行っている。
 
そう、またやって来ました! 転職の時期です!
 
かれこれ高校卒業から転職を繰り返すこと10数回。最初の転職は県外だった。手に入れた「建設業経理事務士」という資格を掲げて就職し、意気揚々と家を出て行った。「私はやれる」と何の根拠もなく思い新しい職場に突入したのだが……。経理事務という職種の経験が全くなかった私には何もできなかった。職場にも馴染むこともできずたったひと月半で出戻りしてしまったのだ。出戻りした自分が情けなく、恥ずかしかった。背中を押して見送ってくれた人たちに申し訳なかった。就職活動をする際に思い出す苦い記憶だ。
 
私は一から経験を積むことにした。その後に就職した会社(パート)で納品書や請求書の発行、集金等から始め、次の会社(派遣)で支店の経理事務の経験を積む。商工会(契約社員)で個人事業主の記帳、決算の手伝いをし、ついには税理士事務所(正社員)で会社の決算をする。こんな風に一つ一つ出来ることを増やし階段を上がってきた。新しい仕事は楽しい、出来ることが増えるのは面白かった。新しい職場で新しい仕事をこなしながら効率化、質を上げていく。それがだんだん定着しマンネリ化してくるとモゾモゾしてしまうのだ。「このままでいいのか? 他にやりたいこと、やれることはないのか?」と不安になり、怖くなるのだ。そう考え始めると居てもたっても居られず、私は転職を考えてしまうのだ(こんな私を知人は「マゾ」と呼んだ。彼女曰く、新しい職場に行くことは仕事と人間関係を一から作ることで、それは多大なストレスを感じるはずだと。それを望んで行っている私は「マゾ」らしい)。
 
もちろんそんな私でも仕事が楽しくて長くいたいと思った会社もある。が、これがうまくいかないものでいつまでいても契約社員という形は変わらなく給料も低いままという待遇で生活をしていくうえで続けることが難しく辞めたところもある。
 
そうして始まる就職活動。就職活動をするに際し、履歴書と職務経歴書が必要となる。書くのが大変で、毎回「これで最後になるといいな」と思いながら書いているのだが、その期待は虚しく、これからまた書くことになっている。数回前に職務経歴書を書いていてふと思った。「これって、私の仕事の棚卸しだなぁ」と。今までどんな仕事をしてきたのか、何を考え進んでいるのか、目指している方向性の「見える化」をする。転職をしようとしないとそんな機会もないと思う。私にとってはいい機会だ。この仕事の棚卸を持って、次の会社へ向かう。棚卸しをして使うもの、磨きなおして使えるもの、新たに加わったもの。それらを見直すいい機会なのだ。手もちのカードを見直しだ。そしてこの仕事の在庫は減らないのだ。増えていくだけなのも私にとっては楽しみでもある。新たな経験を積むために転職しているのかもしれない。
 
転職をする機会というのは、まだまだ少ないと思う。特に地方になればなるほど。それでもこの仕事の棚卸しというのは是非お勧めしたい!! 長く同じ会社にいる人も多いと思う。そういう人が同じように言う事が「今更転職したくても、今の仕事以外何もできないから転職ができない」という。私の姉もその一人だ。だが、私は姉を初めいろんな人と話をしていて、一つの会社にいても多くの事をしている人もいる、応用すれば出来る仕事はいろいろあると思う。転職の機会がないとなかなか行わないこの仕事の棚卸を是非やって欲しいと思う。きっと自分がやってきた軌跡が見えると思う。続けていく自信にもなるだろうし、次のステップへ進む機会になるかもしれない。私はこの仕事の棚卸しを定期的にして(しなくてはいけない状況だった)、やれるようになったこと(成功体験)を自分で確認して、自己肯定もして、就活に挑み勝ち取れたのだと思う。
 
転職の多さは弱みとなることも多いが、私にとっては強みだと思っている。強みというより大事な財産だと。転職の多さに比例して、いろんな職場にいろんな仲間がいることが掛け替えのないものだと思っている。「仕事の棚卸し」をするたびに浮かびかがる、先輩方や仲間たち。この一緒に仕事をした経験や思いが私の財産だと思っている。
 
さてさて、今回の棚卸しにはどんなものが加わるだろうか。
次の会社でどんな経験を積み、新たな棚卸を増やせるか、楽しみである!
 
 
 
 

□ライターズプロフィール [名前](READING LIFE編集部ライターズ倶楽部) [プロフィール]

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2020-11-08 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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