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ダイエットの本当のゴール


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人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜

記事:キムラアヤ(ライティング・ゼミ日曜コース)
 
 
「痩せたい、痩せたい、痩せたい、あー、痩せたい」
 
毎朝鏡を見るたびに、同じことをつぶやく。恐る恐る体重計の数字に視線を落とすと、そこには絶望的な宣告が待っていた。
 
私は万年ダイエッターだ。
物心ついた時からぽっちゃりしていて、幼稚園に通う頃には、友達と一緒に写っている写真を見て自分だけ何かが違うと感じていた。
 
「A子ちゃんは可愛いのに、なんで同じ衣装を着ている私はあんまり可愛くないの? なんでママ?」
 
「そんなことないわよ、お友達と比べないの。あなたは可愛いわよ」
 
5歳からモダンバレエに通っていた私は、いつもこんなことを母に聞いていた。母の答えはいつも決まってこんな感じで返ってくるから、原因が「体重」だということに気が付くのは、中学生になってからだった。
今思うと、随分と早い時期から美意識が高かったものだと、自分に感心する。思い出すと笑ってしまうほど。
 
本格的に私のダイエッター生活が始まったのは高校生のころから。
いつも友達より5Kg程度体重が重かった私は、健康診断の前になるとみんなと同じくらいの体重になりたくて、運動したり、食べるものを減らしたりして減量していた。
でも、健康診断が終わると友達とピザの食べ放題に行ったり、パフェを食べに行ったりしてすぐに元通りになっていた。友達の体重はそのままなのに。
 
「みんなと同じもの食べているのに、なんで私だけが太るんだろう……」
 
何十年経ってもその答えは出なかった。
そして、40代に突入し、たまに帳尻合わせでガッツリやっていたダイエットも全く効果が出なくなっていた。
 
「空気を吸うだけで太る気がする」
 
体重は増える一方で、本当に途方に暮れた。自分史上最高値の記録を更新したころ、私は体重だけでなく、血液検査の数値も驚くスピードで悪化していった。
 
「このままどうなってしまうのだろう……」
 
毎日体重を測ることが恐怖とストレスになっていった。
そしてその頃、ちょうど新型コロナが日本に蔓延してきて「ステイホーム」が始まった。
 
出勤しない、外出しない、運動しない。
 
家の中に閉じこもるばかりの毎日で、少しばかり食べるのを控えたって体重はどんどん増えていった。いわゆる「コロナ太り」だ。
もうそれは、美意識がどうのというのを通り越して「恐怖」になっていた。
 
「何とかしなくては……」
 
30代までやっていた「置き換えダイエット」や「○○ドリンク」のような方法ではもう体重は落ちなくなっていたし、外出できないから「エステサロン」や「スポーツジム」に通って人の手を借りることも出来ない。
 
そんな時、ネット上でふと目に留まったのが「月曜断食」の本だった。
そこには「究極の健康法でみるみる痩せる!」と書いてあり、藁をもすがる思いでポチっとボタンを押した。
 
「月曜断食」とは、月曜日は不食、つまり何も食べずに水だけを飲む。これは、「内臓を休める日」という考え方だ。火曜日から金曜日は野菜を中心とした食事で、炭水化物は取らない日。土曜日と日曜日は好きな物を食べていい日。そしてここが人気のポイントで、お酒は不食日以外には飲んでいいというダイエットには珍しいルール。もちろんどれも「量」は決められている。
 
それまでは「お金をかけた分だけ効果がある」というのが、私の美容とダイエットに対する持論だった。
「断食」と聞くと、宗教っぽい感じや苦行のイメージがあって何だか胡散臭さすら感じていたし、何より食べない分「お金をかけない」ということが持論と正反対なのだ。
 
「とはいえ、この体重をなんとかしたい。だまされたと思って試してみるしかないな」
 
翌日、待っていた本が届いた。
私はそれを隅から隅まで、二度読み返した。
そしてそこには、またもや衝撃的なことが書かれてあった。
 
「体重がある程度落ちるまでは、運動はしないほうがいい」
 
運動なしに体重を落とせたら、どんなにラクだろうかと思った。
その理論も詳しく書かれていたが、とにかく本の通りにまずはやってみようと思った。ちょうど明日は月曜日。
 
初めての「断食」の日。
正直、空腹との戦いは結構辛かった。何とか一日乗り切るのに精一杯だった。
翌朝、体重計に乗った。すると、昨日より900gも減っていたのだ!
 
「ふわぁ、落ちてるぅ」
 
長年ダイエットをしていて、続けるために何が一番の「壁」か、というと、それは「結果」がなかなか見えないこと。
でも、この月曜断食はそこも上手くできている。
始めた次の日に、ちゃんと結果が目に見えて「頑張ってよかったー」と思えて、やる気のスイッチが入る。
「継続」することが何より難しいダイエットだけれど、このシステムが習慣づけの鍵になっている。
 
さて、私が「月曜断食」を始めて半年が経った。
結果は12Kgの減量に成功。
血液検査の数値が悪くて2か月に一度検査していた項目も、すべて正常値に改善した。
 
良かったことはこれだけではない。
朝起きて顔を洗う時に、痛みで前かがみになれないほどの腰痛持ちだったのが、腰が痛くない生活を取り戻せた。
美容面でも、好きな洋服を着られてシルエットも違和感なくしっくりくる。内臓を休めることによって機能が回復し、肌の調子も良くなりうれしい「おまけ」が付いてきた。
 
ダイエットのゴールは体重を落とすことではなかった。
「月曜断食」を通して、日々食べているものが自分の身体をつくっているということを実感した。結果的に食生活の見直しと、何を食べればいいのかという「食育」を私にしてくれた。日々の積み重ねが、実は最短ルートであることも知った。
 
私は今も「月曜断食」を続けている。
今は体重を落とすためではなく、自分の身体と食べ物と対話するために。そしてこれが快適な生活を送る基本となっている。
半年前までの私のように、何をやっても体重が落ちないと悩んでいる方がいたら、試しに始めてみるのはどうだろう。
きっと「新しい自分」に出会えると思う。
 
ところで、なぜ私が小さい頃からぽっちゃりとした体形だったのか。
母が言うには、私はもともと食が細くてガリガリな子だったそうだ。
喘息もあって心配した母が、健康になるようにと食事に気を配り、少しでも栄養を取れるように食べさせた結果。そのおかげで喘息も治り、元気になった。
本当に母には感謝しかない。
 
 
 
 
***
 
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2020-11-29 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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