香りは心の回復薬
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記事: 北川 瞳(ライティング・ゼミ日曜コース)
私は物事についてあれこれと考えるのが大好きだ。ほぼ常に何かを考えている。だけどその分一度不安になる物事が起きると、どうしようもないことまで考え続けてしまいがちになる。
そういう時、ある時急に「心の体力が落ちている」と感じることがある。変な言い方だが心にも体と同じように体力があるし、ずっと働かせ続けると体力切れで疲れきってしまう。心の体力が切れると、思考能力も何かを感じる能力も落ちてしまい、病気になってしまうこともある。
思考することを求められる現代人にとって、心の余裕を保つことは人生の中でトップ3に入ると思っているくらいには重要な課題だ。だけどそれには、心の体力をいかにして回復するかを知らないといけない。
実は私は「心の体力」を簡単に回復する方法を知っている……と言ったら信じてくれるだろうか? 別に胡散臭いことを言いたいわけじゃないから安心して聞いてほしい。
「体調も悪くないし、特に嫌なことがあったわけでもないのに、何となくやる気が出ないし、気分が落ち込む」……なんて時は高確率で心に余裕がなくて、疲れている状態だと思うべきだ。身体は筋肉をつけると疲れにくくなるけど、心に筋肉はつけられない。私はもともと身体も心も疲れやすいので、疲れたときにはどうすべきか、そしてどうすれば疲れの回復を早めることができるのか……といったことを色々と調べて、習慣づけている。
栄養を取ったり睡眠を取れば体力が回復するように、心も意識的に体力を回復させる方法がある。その一つが「香り」だ。
今、私の目の前には小さな茶色の小びんと、同じく茶色の小さい茶筒のようなものが置いてある。小びんの中身はアロマオイル、小さい筒はアロマディフューザーで、パソコンにUSBで繋いで使うタイプだ。
私は小さい時からいい香りのするものが大好きなので、大人になった今では机の引き出しにアロマのボトルやお香の類をパンパンに詰め込んでいる。リラックスして部屋で本を読んでいる時、外でこうやって文章を書いている時、そして夜寝る時、どんな時でも好きな香りがあるとそれだけでざわついていた心が落ち着くのだ。
私はリラックスしたい時はお香、長時間集中する時や寝る時はアロマと使い分けている。お香は香りがしっかりあって燃え尽きてもしばらく残るのがいいところだが、基本的に使うには火が必要だし灰も出るので目を離せない(あと煙が出るので空気清浄機が反応してしまう)。
逆にアロマオイルなら専用の機械を使わなくとも、お湯を張ったマグカップや折りたたんだティッシュに数滴オイルを垂らすだけでもいい。ただ香りはそこまで強くないので、長い時間やさしく香りを楽しみたい時に向いている。
特にアロマなんかは旅行の時でも持っていったりする。家と同じ香りがするというだけで、泊まり先での慣れない雰囲気を和らげてくれるので、ぐっすり眠ることができる。
私が思う「香りの一番面白いところ」は、その日その日でいい香りだと思う香りが変わるところだ。昨日は特に何も感じなかった香りが、今日になるとすごくいい香りに思えることがよくあるし、その逆もよくある。だから私はいつも焚く前にお香やアロマのボトルを一通り全て嗅いで、どれが今の自分が「欲しい」と思っている香りなのかを確認して、それからやっと焚いている。香りがまさに今の自分にドンピシャだった時、本当にたまらない気持ちになれるのだ。
例えるなら、お医者さんで処方された薬が自分の体質とめちゃくちゃ合ってたおかげで、病気がすぐに治った時くらいの嬉しさだろうか。しかもそれを自分でやっているのだから、なおさらたまらない気持ちになるのだ。
人間というのは、心に余裕がなくなるとどうしてもすぐ近くのことだけに意識が行ってしまいがちになるが、聞き、嗅ぎ、味わい、触れる――目以外もしっかり使って感覚を楽しむことは大事だと思っている。香りはその一つに過ぎないが、心の余裕を作るにはこれほど簡単で効果的なことはないと思っている。
古くから、世界の様々な場所で「いい香りのものは魔除けになる」と言われていた。しかし、ハーブや香木など、いい香りのするものというのは過去には一部の人々の特権に過ぎなかった。
しかし今では、様々な香りのついた商品が当たり前のように売られるようになり、香りはストレスの解消や心の安定をもたらしてくれる効果があることが一般的に知られるようになった。
それこそが「いい香りのもの」が魔除けになる理由だったのだと、私は思っている。
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