副業ではなく複業で稼ぐことは、家族と暮らすようなもの
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記事:中谷翔(ライティング・ゼミ平日コース)
今の時代、「副業」という言葉を聞いたことがない人は少ないのではないだろうか。
2018年は副業元年と呼ばれている。これは日本政府が、2017年に「働き方改革実行計画」を閣議決定し、2018年にモデル就業規則に副業・兼業の規定が追記されたのが後押しになっている。
今までは「一つの企業に勤めて、企業は社員を守り、社員は企業に尽くす」という価値観が根強かったため、当たり前のように「副業禁止」が就業規則に載っている企業が多い。しかし、2008年のリーマンショック以降、業績が悪化し、ボーナスカットや非正規社員の解雇など、社員を守れなくなってきた日本企業が、社員を守る代わりに出してきたのが「副業解禁」というカードである。これが2018年の日本政府のモデル就業規則に追記されたこともあり、近年では副業を認めている企業が増加傾向にあり、大手企業ではアサヒビールやみずほフィナンシャルグループ、ロート製薬なども社員の副業を認めている。
副業によって社員側のメリットとしては、収入が増える、スキルが上がる、万が一会社から解雇されたときの安心材料になると言われている。会社の倒産やリストラなど社会の変化が激しい今の時代において、副業をすることは収入が上がること以上の効果があることは間違いない。しかし、副業は本業がメインの収入としてあるからこそ、副業であり、本業への比重が多いことには変わりないため、本業がだめになった時のリスクが大きすぎるのである。そこで提案したいのが、副業ではなく複数の仕事を持つ「複業」という働き方である。
私の場合は宿屋を起業したが、宿を専業でするのではなく、地域の観光協会に勤めに出ている他、農業の手伝いやオンライン講座の運営をすることによって複数の収入源で暮らしている。去年1年間の収入源を数えてみると8箇所からの収入があった。それぞれの収入源は特段大きいわけではないが、バランス良く積み重なっており、会社員だったときの収入を少し超えるくらいになっている。
2020年春。新型コロナウイルス感染症が流行し、緊急事態宣言や外出自粛の影響により、宿屋の売上はゼロになってしまった。もし、宿屋を専業でやっていたら、自分自身の収入もゼロになり、暮らしが立ち行かなくなっていたかもしれない。しかし、そんなときでも、農業の手伝いやオンライン講座の収入は減らず、暮らしに困ることがなく、心の安定材料となった。このようにリスクを最小限に留める効果がある。
また、プラスの相乗効果としては、自分自身が農業の手伝いをすることで、宿屋の宿泊客を農業体験に案内できるようになった。普段のお手伝いで自分自身が知った知識や経験を宿泊客に話し、現地に連れて行くことで、「他ではできない体験ができた」と喜ばれ、宿屋のリピーターになった。他にも、オンライン講座を運営することで、私自身がやっていることに興味を持ってくれ、宿屋を訪れてくれることになった。逆に、宿屋に訪れた宿泊客にオンライン講座の話をすると、講座に参加してくれることもあった。
これがもし、宿屋だけを専業でやっていたら、それぞれの相乗効果がなかったことを考えると、複業にはリスクを最小限に留める効果も、プラスを高める効果もあると感じている。
このようなことは、ひとり暮らしではなく、家族と暮らしている状況と似ている。
例えば、あなたが家族で暮らしていて、家族みんなが別々の会社に勤めていて収入があるとする。もし、誰か一人が会社を解雇され収入がなくなったとしても、他の家族の収入で暮らすことができる。もし、父親が世帯収入の大半を占めていて、母親や子供が父親の扶養内で働くため、父親の収入に対して、収入が少なすぎる場合、父親の仕事がなくなったときの家計への影響が大きすぎるのである。これが本業と副業のバランスに似ている。いくら副業を頑張っていても本業がだめになったときの影響が大きいのである。だからこそ、ほどよいバランスになっている複業の方が、安心感が高まると考えられる。
また、家族それぞれが異なる業界で働いていると、仕事について家族に相談したとき、自分が知らなかった異なる業界視点で見た知恵をもらうことができ、自分の仕事に活かせるというのも、家族で暮らしている強みかもしれない。これを複業に置き換えて考えると、いくつかの複業を持っている時、それぞれの複業で得た知識が相乗効果となり、スキルが上がっていき、その結果、全体的に収入も上がることになる。
だからこそ、複業をすることは家族で住むような安心感を得ることができる。
あなたも複業という安心感を手に入れてみてはどうだろうか。
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