メディアグランプリ

彼女と関係が続かず何度も別れを繰り返してきた僕がたどり着いた答え


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記事:田中 栄治(ライティング・ゼミ超通信コース)
 
 
「ああ、またか」
2年間、同棲していた彼女と別れた。
別れなど普通のことで、それも運命。仕方ないものだと思っていたが、今回は違ったようだ。
2年もの歳月の重みがダメージとなって胃腸を壊すという形になって苦しむことになってしまった。
もともと胃腸が弱い僕はストレスを感じると途端に胃腸がキリキリと痛みだし、そのうちズーンという重量級の腹痛となって、動けなくなってしまう。
自分責め、他人責め、自己嫌悪、後悔、他人との比較、プレッシャー。
あらゆる感情がぐじゃぐじゃになって頭の中をぐるぐると延々めぐり続ける。
今回ばかりは長く寝込んでしまった。
なぜ、僕は続かないのか。
多くの人が普通のお付き合いをして、恋愛結婚ののち幸せに暮らしている。
結婚をゴールとするならば、なぜ僕はゴールできずに毎度ふり出しに戻ってしまっているのだろうか。
以来、僕は疑問に思うようになった。
「ゴールできる人とできない人の違いは何?」
ネット記事や恋愛コラム、雑誌のan・anを読んでみたり、恋愛小説にも没頭した。
さらには既婚者の人に会えば誰にでも恥ずかし気もなく尋ねて回った。
「なぜ結婚したの?」「どうして結婚することができたの?」と。
今振り返るとそれだけ真剣だったのだろうと思う。
だけど、納得できる答えはどこにも書いてなかったし、誰の答えも参考にならなかった。
もう自分には無理かもしれないという気持ちがよぎり「もういいや」と思い始めていた。
そんなとき友だちに進められた出会い系アプリを試してみることにした。
これが面白いくらいに出会えた、出会えた。
出会い系アプリに没頭した僕は半年もあれば、あっという間に百数十人の女の子とたくさん話をしていた。
今まで以上に話をすることが楽しくなり、くだらない話もどんどん気軽にできるようになっていた。
そんな日々を過ごす中でふと自分なりの答えにたどり着いた。
「自分が貝だったんだ……」
自分が閉じた貝のように自己開示をせず、さらけ出すことができていなかったから続かなかったんだと。
たくさんの人と話すことで自分のことをどんどん自己開示することで、もっと仲良く慣れることを知った。
僕の方から自分のことを話すと安心して相手もどんどん話してくれる。
相手も話してくれたらもっと自分も話したくなる。
お互いに自己開示をすると、もっと深くてパーソナルな話になってくる。
話が深くなるほど、相手の本当のことを知ることになる。
これが自分が貝になり、閉じこもっているといつまで経っても表面的な話に終始したままだ。
多くの人と話して仲良くなるプロセスをたくさん経験することによって、「自分が貝だった」ということに気付くことができた。
「そうか、今までの彼女とも本当に自分のすべてをさらけ出せていなかったのか」
自分が自己開示を怖がっていたから、きっと相手は深い話をし辛い空気を察していたのだ。
あんなにネット記事や恋愛コラム、雑誌や小説で答えを探し続け、多くの人に答えを求めて質問し続けたにも関わらず、答えはなかったものが、なんと答えは自分の中にあったのか。
この衝撃は喜びで、以来僕は自己開示の虜となった。
新しい人と出会えば積極的に自己開示を試みるようになったのだ。
人とどんどん仲良くなる楽しみを知った。
でも、たまに失敗することもあった。
自己開示のやりすぎで引かれてしまうこと。
初対面なのに急ハンドルを切るように深くて重いパーソナルな自己開示をすると、それはやりすぎで人は引いてしまう。
おかげで、いいさじ加減の自己開示というものの奥深さを知ることになった。
ごく自然に自己開示を会話の流れにうまく乗せていければ、会話のいいスパイスとなる。
楽しい話もちょっと重めの話も、ちょっとクスッと笑えるように昇華して話すことができるようになれば「自己開示プロ」だと思って良い。
そして、今はもう幸せだ。
新たな彼女ができた。
今まで閉じこもっていた貝を脱ぎ捨て、僕は自然に本当の自分を出すことができるようになった。
今の彼女にはお友達の時から自己開示をしていた。
自己開示をすると過去にさかのぼって、お互いの楽しいことも重たい話もどんどん話が深くなっていった。
お互いの共通点を見つけては喜び、自然と心のキズや過去のトラウマを語り合った。
お互いに語り尽くした後で、もうお互いにお互いのことは知り尽くしていた。
友達なのに。
友達以上になっていた。
そして、もう僕たちは自然に一緒に居ることが当たり前だと思うようになり、一緒に住むことになった。
徹底的に自己開示をして、これ以上さらけ出すところもないくらいに出し切ったら、一緒にいるのにとてつもない安心感がある。
がっちりとした土台の上に2人の関係が成り立っていると実感できる。
もう1年になる。
そして僕たちは結婚をします。確信をもって。未来が見えて。
あんなに探していた彼女との関係が続く方法は自分の中にあったんだ。
遠回りをしたけど、気付けてよかった。
いままで話してくれたたくさんの人に感謝。
彼女は今でも言ってくれる、こんなに安心して話せた人は初めてだと。
そりゃそうです、なにせ僕は自己開示のプロですから。
 
 
 
 
***
 
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2021-04-24 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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