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失われた自分を取り戻すには


*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜

記事:深谷百合子(ライティング・ゼミ超通信コース)
 
 
最近、「自分の好きな色ってどうやって決まったんだろう?」と思うことがあった。
 
私はオレンジ色や黄色が好きで、身の回りにはこれらの色が溢れている。洋服もお財布も部屋のカーテンも。なぜその色が好きか? と聞かれたら、「明るくて元気が出る色だから」といつも答えてきた。でも、子どもの頃から好きだったのかというと、そうでもなかったような気がする。
 
多分、大人になってカラー診断をしてもらった時に、私の肌や瞳の色から見てオレンジ系が似合うと言われたのが始まりなんじゃないかと思う。オレンジ色が似合うと言われたから、洋服を選ぶ時も自然とオレンジ色に目が行き、身の回りにオレンジ色の物が増えるにつれて、「私はオレンジ色が好きなんだ」と思い込んできたのかもしれない。
 
先日、「自分の潜在意識が選ぶ色」というのを診断してもらった。診断は、目を閉じて様々な色の布に触れた時に、体の反応がどう変わるのかを見ていくものだ。「自分の潜在意識が選ぶ」というところに興味を引かれて受けてみたのだが、実際にやってみると本当に体の反応が色によって変わるのが不思議で、とても面白かった。
 
はたして私の潜在意識が選んだ色は、私が普段は選んでいないような色の組み合わせだった。「この色は顔映りが悪いって言われた色なのに、意外だな」と思ったけれど、嫌いな色ではない。むしろ、その色のセーターにふと心が惹かれた瞬間も過去にはあった気がする。でも、「顔映りが悪い、似合わない」って言われたのを思い出して選ばなかったのだ。
 
ひょっとすると、私はそうした他人に言われた言葉にとらわれて、自分の内なる声をずっと無視してきたのかもしれないなとその時思った。
 
これまでの私は、本当の自分は「こっちがいい」と言っているのに、「こうあるべき」、「こうありたい」と思うものに合わせてきたように思う。自分じゃないものになろうとして、背伸びをしたり、足りないものを補ったりしながら、そこへ近づこうとしてきた。
 
それをずっと続けてくる内に、自分が本当は何に「ピン」と来るのか分からなくなって、「人からいいって言われたから」という理由で選んだものに囲まれてしまうようになったのではないか。
 
連休中に洋服の整理をした時も、自分の感度の鈍さを実感した。「ときめくかどうか」で判断しようとしても、どれを手にとってもときめかない。というか、好きなものを手にした時の「ときめく」という感覚そのものが分からなかった。
 
なんだか随分重症だ。
 
でもまぁそれも仕方のないことだ。なぜって、これまではあまり自分のことを顧みなかったからだ。頭の中はいつも仕事のことでいっぱい。だから、自分の進路とか大きな選択は真面目に考えるけれど、普段の生活の中で、「何を着る」、「何を食べる」、「どこへ行く」というような「選ぶ」という疲れる行為はできるだけしたくなかった。そうして、「こっちがいい」という選び方ができなくなり、「こっちはない」という消去法で選ぶようになっていた。
 
けれども、日々の選択の積み重ねが自分の人生を形作っていると思うと、どうだろう? 他人に選んでもらったものや消去法で選んだものばかりで過ごしていくなんて、何だかもったいない。「誰が何と言おうと、私はこれ」という位の選び方をしてみたら、「自分」というエッジが立って、段々と本当の自分が出てくるんじゃないかな。
 
だから私は今、自分を感じて、自分で選ぶ練習をしている。「練習」なんておかしな話だが、これが意外と難しい。自分を感じることを意識的にやらないと、日々の生活に流されてすぐに忘れてしまう。おまけに、「よし、今自分は何を感じているか探ってみよう」と思っても、どんなことを感じているのかがわからない。つい客観的な目で自分を見て、感情ではなく状態を説明しようとしてしまう。
 
それでも続けていく内に、段々と「快か不快か」は感じ分けることができるようになってきた。「快」を知ることによって初めて、「今までは実は不快だったんだ」と気づいたものもある。そうやって少しずつだけど、自分の内側にあるかすかな声を聞き取ろうとしている。そうして、「じゃあ、どっちを選ぶ?」、「どっちが好き?」と自分に問うている。自分への問いを発していると、ぼんやりしていた自分の形が、段々と見えてくるような気がしてきた。
 
そして同時に、私自身も他の誰かの選択に、「あなたにはこちらがいいよ」と邪魔をするのをやめてみようと思った。人間不思議なもので、自分のことは分からないのに人のことはよく分かる。つい、色々と教えてあげてしまいたくなるけれど、もしかするとそれはその人の選択を妨げてしまうものなのかもしれない。きっと、「私はこう感じるよ」と伝えるだけで十分なのだ。
 
人は誰でも心の中に「自分を感じるアンテナ」を持っている。アンテナを立てて自分の声を聞く時間を持つようにしていけば、自分で選んだときめくものに囲まれている日もそう遠くはないかもしれない。
 
 
 
 
***

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2021-05-15 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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