フルート武士道のススメ
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人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜
記事:鈴木淳史(ライティング・ゼミ日曜コース)
「フルートというは武士道と見つけたり」
サックスにトランペット、トロンボーン、ピアノ、ギター、ウクレレなど、いろんな楽器に手を出してきた私の感想です。どれもものになっていませんが、初心者の心を持って言えることは確かです! そんなに威張ることでもないか……。
気軽に持ち運べて、攻略しがいのある、気持ちのコントロールにもつながる。フルートはそんな楽器です。ニューノーマルで余裕ができた時間を使い、何か始めようとしているあなたにオススメします。
こんなコロナ禍では、コミュニケーションがうまくいかなかったり、仕事がうまく回らなかったり、気持ちが乱れることは多々あると思います。そんな時、楽器が助けてくれるかもしれません。いい音楽を聴いた時もそうですが、楽器でいい音を出せると、心を揺さぶられるような、なんとも言えない快感が得られ、体の細胞が若返る感じがします。科学的にも、リラックス効果で細胞内のミトコンドリアが活性化されるのだとか。本当かな……。でも個人的にはそんな気がしています。
数ある楽器の中で、なぜフルートなのか。まずはその大きさです。ケースにしまうと、だいたい横40cm×縦10cm×厚さ5cmの大きさになり、比較的コンパクトで持ち出しやすいです。仕事からの帰宅途中にどこかの音楽教室で吹こうと思って会社に持っていっても、あまり支障のないサイズ感。ノートパソコンが入るリュックタイプの鞄には入るかと。先日、私の勤務先がフリーアドレスになり荷物置き場がだいぶ縮小されたので、ありがたい小ささです。
ギターぐらいになるとやはり目立ってしまいます。持ち運びやすさの観点で、ドラムなどの打楽器、ギターやベースの弦楽器はハードルが高くなるかと思います。
持ち出しやすいということは、ほかの人とセッション(合奏)したり、人前で吹いたりしやすいので、音楽を通じたコミュニケーションの機会が広がります。お祭りなどで踊ったりするのであれば、篠笛(竹の筒の笛)という選択肢もありそうですが、習うのも、合奏するのも機会が限られるかもしれません。
そして2つ目の理由は、音を出すのが簡単すぎず難しすぎないことです。管楽器に選択肢を絞ると、フルートは難易度で中間クラスかと思います。
サックスやクラリネットなどは、薄い竹べらのようなリードという消耗品を息で振動させて音を出すリード楽器と呼ばれ、比較的音が出しやすいです。音が出せて、意図するキーを押せば、だいたいその音程の音が出ます。トランペットやトロンボーンなどの金管楽器は自分の唇を振動させて音を出しますが、音を出すこと自体が難しいです。音程もほぼ演奏者がコントロールする必要があります。金管はすごく難しい。
フルートは、唇を震わせずに息の出し方で管を振動させて音を出しますし、キーを押せばリード楽器よりは難しいですが狙った音程の音が出るようになります。前述したサイズ感もほかの管楽器に比べて小さいです。大きさと音の出し方の難しさのバランスから言っても、フルートは絶妙な選択肢になります。
そして、最も重要な理由が精神性です。ベテランになれば話は別ですが、邪念を払い、精神を集中させないと、うまく音が出せません。数mmほどの穴に、息を吹き込む角度や速さを調整して音を変化させるので、微妙なコントロールが必要になるのです。でも、音を出すこと自体が難しいというわけではなく、あくまでコントロールの仕方です。
私はフルートを週1回くらいのペースで始めて3ヶ月くらいになりましたが、調子が良いとフルートの全音程の半分くらいは、なんとか出せるようになってきました。でもイライラしていたり、もっとうまく音を出したいといった気持ちが強かったりすると、無意識に力んでしまってダメですね。ほかの楽器でも力みがあると上手くいきませんが、フルートはそのゼロかイチかが顕著です。
そんな時は深呼吸をしてリラックスし、力みを取り除いてから吹くようにしています。この感じ、似たような記憶があるなと思ったら、剣道や柔道での試合前の感覚でした。とりわけ剣道といった感じでしょうか。長い銀色に真剣のような趣を感じます。
どうでしょう、フルートであなたの音楽ライフを切り開いてみませんか。何かそれだけに集中できる時間があると、研ぎ澄まされる感覚を覚えます。たぶん、ランナーズハイとか作陶とかと同じものでしょう。そうした感覚を手軽に最短で得られるのがフルートであると思うのです。冷やりとした金属の感触も、武士道を感じさせます。
音を出そうとするあなたも一瞬、出された音もまた一瞬、一瞬一瞬が真剣勝負。そんな武士道の世界にあなたをお誘いいたします。ぜひ。
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