メディアグランプリ

苦手だと思っていたこともやってみないと分からない


*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜

記事:岡田ゆかこ(ライティング・ゼミ日曜コース)
 
 
私がペーパードライバーを克服することはできないだろう。
私はずっとそう思っていた。
 
この話をするには、私が免許を取得する前までさかのぼらなくてはならない。
私が大学1年生の時だった。周りの友達は、大学に入学してからすぐ自動車学校に通い運転免許を取得していた。
 
周りの状況とは反対に、私は免許を取ることは全く考えていなかった。
 
その理由は主に3つだ。1つ目は、自分は運動神経がないのできっと運転も向かないと思っていたこと。2つ目は、父が自動車事故を取り扱う仕事をしていて、娘の私にはあまり運転してほしくないと思っていたこと。3つ目は、家が駅近で便利な場所にあり、電車通学で車の必要性はなく運転免許を取らなくても支障はなかったことだ。
 
だが、大学4年生で就職が決まった後に運転免許を取ることにした。
運転免許証は身分証明書として提示しやすいと思っていたし、卒業前に免許をとらないと社会人になってからではいつ時間があるか分からないからだった。積極的な理由ではなく、消極的な理由からだった。
 
短期に集中して自動車学校に通ったので、大変だった。学科は大丈夫だったが、実技はアクセルの踏み具合やハンドルの動かし方がなかなか慣れず先生によく注意されていた。こんな状態で免許を取ることができるのか不安だった。それでも、なんとか無事免許は取れた。
 
そして、免許を取得してから16年、私は一度も車で路上に出ることはなく、いつの間にかゴールド免許になっていた。免許を取ることで満足していたし、実家で暮らし、働き出してからも電車通勤だったので相変わらず車は必要なかった。きっと、この先も運転免許証は自分にとって身分証明書という役割のみだろうと思っていた。
 
ところが、あることがきっかけで状況が変わった。
それは結婚し、出産してからだった。
 
出産後も駅近で便利な場所に住んでいた。しかし、車が運転できないので子供と二人で行く場所は、いつもの公園、スーパー、児童館。この変わらないローテーションに私が飽きていた。
 
そこで、ネットで子供と遊べそうな場所をチェックしてみるのだが、行きたい場所は車でしかいけない場所ばかり。その場所に行きたいのに車が運転できないためにその場所にすらたどり着けない。自分の予定は空いているのに。子供と一緒に行ってみたいのに。悔しくてもどかしくて、運転ができない自分にイライラした。自分が運転できるようになればこの状況も変わるだろう。でも、免許を取得して以来16年一度も車を運転しなかった私が、運転なんてできるだろうか。免許を取った時ですら運転も下手で苦手だったのに。
 
そんな気持ちの無限ループは約2年続いた。それでも、その間に運転できるか不安な気持ちより、運転できるようになりたい気持ちが少しずつ大きくなっていった。
 
そしてある日「ずっとこのままでは何も変わらない、運転できる自分になろう」と決めた。
 
決意してからはあっという間だった。自動車学校で講習を何度か受け、昼間は車で数分のスーパーまで運転し、誰にも迷惑がかからないように人があまり停めない場所に駐車した。少しずつ走行距離を伸ばし、数か月後には一般道であれば何不自由なく運転できるようになった。
 
自分が行きたい場所に行けるようになり、運転できないもどかしさから解放されて精神的に楽になった。こんな気持ちになるなら、もっと早く行動すれば良かったなと思った。
 
そして思いがけなかったのは、自分は運転が好きだと分かったことだった。
週末に仕事が休みの夫がいても、私は夫を助手席に乗せて運転している。自分が助手席に座るよりも運転する方が楽しいのだ。
 
今では高速道路も運転できるようになり、日帰りでドライブなんて日もある。
夫と「昔は、運転できるのかなって言っていたのにね~」と笑い話にしている。
 
元ペーパードライバー歴16年だった私が感じたこと。
免許を取得した時は、「運転は苦手で下手だし、免許さえ取れればそれで良い」という気持ちで、自動車学校を卒業してからは全く練習しなかった。
 
ペーパードライバーを克服した時は、「運転ができるようになりたい」という気持ちがあり、何度も自主練習をした。
 
免許を取得した時とペーパードライバーを克服した時の違いは、運転に対する姿勢と練習量だったのだと思う。
 
思えば、子供の頃は、自分が苦手だなと思うことでもチャレンジしてきた。でも、大人になるにつれて自分に才能がないならもう諦めてしまおう、と割り切りが早くなった気がする。今回のことを通して、大人になってからでもやってみなければ分からない、チャレンジしてみようという気持ちが強くなった。
 
今はこの経験を踏まえて、別の事にチャレンジ中だ。
それは何かというと、天狼院書店のライティングゼミだ。
 
小学生の時から読書感想文を書くのは苦手だった。大人になっても文章を書くことに苦手意識があるのは変わらないままだった。でも、ライティングゼミで文章の書き方を教えてもらえれば、もしかしたら私は文章が書くのが好きになるかもしれない。そう思って申し込みをした。
 
今は講義の約半分は終わり、毎週2,000字の課題を5回提出した。何度も書いて練習することで苦手意識は徐々に減ってきている。課題提出はまだあと半分以上あるので、ライティングゼミが終わるころにはどんな自分に出会えるのか楽しみだ。
 
さて、これを書き終えたところで、また次の課題は何をどうやって書くか考えよう!
 
 
 
 
***

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2021-06-03 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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