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「イマハガマン」されてわかったこと


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記事:無添加グミ(ライティング・ゼミ平日コース)
 
 
先日、所用があり、市内に出た。
平日の街並みは、そこそこ人が行きかっていた。
閉店や休業の店舗もあり、時節柄活気がない様子が気になる。
ある店舗の店先で思わず立ち止まった。
 
「イマハガマン」
某カラオケ店の看板。
せやね.www、ハイその通りです。
適切すぎるキャッチコピーに感嘆しながら、何か尻のすわりが悪い様な、妙な違和感に襲われた。
穏やかな水面にいきなり小石が落ち、波紋が拡がるような違和感。
緩やかな日常に飛び込んできた言葉に、改めて我に返るような小さな衝撃。
 
確かに私たちは、現状のおだやかな終息のため、広範囲のクラスターをふせぐため、一人で
も多くの命の安全を守るため、ある程度、制限のある日常生活を過ごしている。
必要な規制であるし、イマハ確かにガマンを必要とされる。
じゃあ、なぜ、違和感を感じるのか。
穏やかであろうと心掛けてきた水面(日常)に小石(我に返る言葉)を投げかけられた為、に他ならない。
継続的に、長きに渡り、少しずつ溜まったストレスが、ガマンと自覚せざるをえない事
そして、ひときわ不自然に感じたのは、「イマハガマン」と私たちに提示してくるのは、一企業の広告だったりするのだ。
ガマン=我慢とは、自ら耐え忍ぶ事であって、外部から規定され、提示されたりする事なのだろうか?
 
緊急事態宣言で休止要請に該当する施設は、遊興施設、大学、学習塾、運動遊技施設、劇場
施設、集会、展示施設、商業施設、文教施設。
各種学校で知識を学び、演劇、映画、絵画を観覧し、運動をし、飲食、買い物をする。
改めて考えてみると、私たちの生活は、多様な娯楽や活動に満ちている。
役に立つ、楽しい、便利な活動を、手軽に、自由にチョイスしながら豊かに暮らしてきたのである。
時代が異なれば、一部のやんごとなき位の方々のみが手に入れることのできた恵まれた環境。
ただ現代は、みあった対価を支払うことにより、企業、施設の整ったサービスを手にする事が出来る。
すなわち、日々の生活は、経済活動により、多様な施設、産業に支えられていたこと気づくのだ。
休止要請されたそれぞれの施設が機能しなくなれば、忽ちガマンなのである。
外部から提供されたサービスが休止すれば機能不全。施設側から‐機関側からの要請、
提供が止まれば「イマハガマン」せざるを得ない。
 
ん?いや、はたしてそうか?
確かに、外出すれば営業が行われていない店舗は多く、楽しみにしていた講演が中止になり、友人と会食することも減った。
気落ちし、不便を感じる事も多くなったが、通常通り開店している店舗では、生活必需品は問題なく確保出来ている。日常生活において、ある程度平常な生活を送っているのだ。
休止した娯楽、文化、学習などの施設も、SNSを調べれば情報は得ることができるし、配信を利用すれば、以前よりも手軽に、便利に、必要な情報や娯楽にふれることができる。ZOOMでの会議や飲み会も行える。
状況に対応した新たなサービスが整ってきており、今まで以上に色々な可能性が生まれつつあるように感じられる。今まさに、新しいフェイズが開き、新時代の境目に立ち会っている事をを実感するほどだ。
 
では、そもそも、私は何をガマンしていたのか?
必要なサービスが休止し、「イマハガマン」ですよと定義される。
閑散とした街の様子や様々な報道を見て、自分はガマンすべきだ、しなければいけない
と納得させられる。マスメディアやコピーにどの様な目的があり、意図があるのかは
分からないが、外部からの情報に耐え忍び、ストレスを感じ、自ら今は我慢と萎縮してしまう事こそ問題ではないのかと思う。被害を拡大しないため必要な措置は施す。
ただ外からの何かに萎縮するのでなく、今をポジティブに捉えて、明るい心持ちでこれからをイメージする。そして創造していこうと意図することこそ、とても大事なことだと思う。
数多くの犠牲を贖い、活気に満ちた新しいこれからを作り上げていくためにも。
 
昨年から断続的に続いてきた自粛期間に様々な変化を経験したが、最近は自分なりに
しっくりとした環境となってきた。
よく観覧していた映画や演劇も、出向くまでもなく配信で見るようになった。
買い物も、習い事も、平日の短縮化した開店時間に立ち寄ることも少なくなった。
余裕のできた時間で、つんどくで溜っていた本を読むようになった。
そして、自分のためにヨガやマインドフルネス瞑想を始めた。
外食より、自宅での、有り合わせ創作料理で満足している。
 
以前のように外出し、きらびやかで美しく、提供されたサービスを受けることは少なくなったが、自分の手の届く距離にある、自分らしい小さな生活は、案外快適だ。
 
「イマハガマン」だが、それほど我慢ではないかもしれない。
今度カラオケしたくなったら、電車のたくさん通る土手ででも歌ってみようか。
案外楽しいかもしれない。
 
 
 
 
***
 
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2021-06-19 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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