メディアグランプリ

女性に嬉しいハーブの食べ方


*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜

記事:寺島まきこ(ライティング・ゼミ超通信コース)
 
 
2012年。私はハーバルセラピストという資格をとった。
当時の私にとっての大金を振り込むと、地図と一緒に案内が届いた。
「渋谷駅近くのレトロなビルです。気をつけてお越しください」
さすがハーブの講座! レトロなビルなんておしゃれ! 講座を受けることが楽しみで、ワクワクがさらに高まった。
 
講座初日。ハーブを学べる嬉しさと、初めて向かうレトロなビルとの対面に、ワクワクしながら渋谷駅で降り、会場に向かった。
会場に到着すると
「え? ここ?」思考停止状態。
 
赤茶色のビルの中のエレベーターは、7階に着く前に止まってしまうのではないかと心配になるような古さ。エレベーターが閉まるときには、バタバタッドン! と音が鳴り、上に運ばれる途中でキーとも鳴る。さっきまでのワクワクは、不安と危機感でいっぱいのドキドキに変わった。7階についたときは、奇跡の生還を果たしたような、ほっとした気持ちでいっぱいだった。
7階に着くと「懐かしい風景」とテレビ番組で紹介されそうな、昭和感たっぷりの扉が順に並んでいて、廊下には地震でできたであろう亀裂に、塗装して直した跡がいくつもあった。
 
不安な気持ちを隠しながら教室に入ると、ハーブの香りが立ち込めている。お迎えのハーブティーを先生が用意してくれていたのだ。
この場所を選んでしまった少しの後悔が、ふわっと香るハーブの香りでパッと明るくなった。まるで魔法にかかったかのように一瞬で。
 
お迎えのハーブティーをいただきながら、講座に申し込んだばかりの時と同じ、ワクワクした気持ちでハーブの講座がスタートした。
コースを通して学べる30種類のハーブの中で、好んで使うようになったネトルというハーブがある。ネトルは女性に、とっても嬉しい作用がある。
 
私は当時、貧血気味だった。立ちくらみは日常茶飯事で、立ちくらんで目が見えないことに慣れすぎ、2メートルぐらいは予測で歩くことができるほど。その間、近くにいる人は、私が見えていないことに気づくことは一度もなかった。ふらついてさえもいないのだろう。
病院に行ったら治るのかな? と考えたことはあっても、何科に行ったらいいのかもわからない。さらに、その症状を母に言ったら心配されそうで言い出せなかった。
そんな時にハーブの講座でネトルを知った。これは運命の出会いなんじゃないかとテキストを食い入るように見たことを、今でも覚えている。
「ネトルには、ビタミン、鉄分が豊富に含まれていて、貧血予防に使われる」とテキストにあったからだ。さらに造血作用、血行促進など、血液に良さそうな名目がたくさん並んでいる!
 
早速その日の帰りに、ハーブ屋さんでネトルを買って帰り、まずはハーブティーにして飲んでみた。
家の中で一番お気に入りのカップを用意し、ティーポットにネトルとお湯を入れる。講座では毎回違うハーブを先生がブレンドし、3gの茶葉に500ml程度の割合で試飲した。
その味は、美味しいと感じる時と、濃すぎると感じる時があった。だからネトルのストレートティーが好みの味じゃないと困るので、茶葉の量を少し減らして、私の好みの濃さにアレンジ。
 
ネトルだけのハーブティーは、草っぽい香りが強く、味は緑茶の渋みを抜いたような、青汁の苦味を抜いたような、強い特徴はなく飲みやすい。
一緒に飲んでいた母は、香りが苦手だったようだ。しかし、強い香りのする他のハーブとブレンドしてしまえば他の香りに包まれるので、気にならなくなる。
例えば、レモンバームとブレンドすれば、ネトルの香りはほとんど感じられなくなり、レモンの香りの爽やかなハーブティーになる。
 
「ハーブといえばお茶にして飲むのが普通だけど、ふりかけにもできるのよ!」
と聞いていたので、ふりかけにも挑戦してみた。
 
葉っぱをそのまま乾燥させ、クルッと丸まった大きな葉の形のままの商品を買ってきていたので、まずは細かくするところから。
ふりかけにして口に入れてもいいサイズに細かくするので、フードプロセッサーを使う。ウィーンという大音量で刃は回るけれど、葉っぱがケースの端に寄ってしまいほとんど切れない。美味しくなかった時のためにと、少量にしたのが失敗の元。
ネトルの葉っぱを増量して再びフードプロセッサーにかけた。後から気づいたのだが、この工程は、ミルを使った方が食べやすさと少量でも砕ける点でよかった気がする。
細かく砕いたネトルに、その日の気分で、うまみのある好きな具材をたし、油で炒めながら塩や醤油で味をつける。
 
ふりかけにして食べた味は、塩や醤油などの調味料の味。ネトルの味はほとんど感じない。ネトルの香りも炒めている時はあっても、食べる時には冷めているので消えている。
 
ふりかけなので、おしゃれなハーブという感じは残念ながらゼロだけれど、栄養の面では、毎日のローテーションに取り入れやすい。
これからも食べ方のバリエーションを変えて、ネトルを積極的に取り入れていこうと思う。
 
 
 
 
***

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2021-06-25 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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