メディアグランプリ

箸置きは名脇役


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記事:仲本 ひと美(ライティング・ゼミ超通信コース)
 
 
ウインドウショッピング中、箸置きのガチャガチャを見つけ、つい足を止めてしまった。数種類の郷土玩具がデザインされていて、地元限定品が欲しくて、小学生以来久しぶりにガチャガチャを楽しんでしまった。運よく一つ目で地元限定のデザインが出たけれど、他のデザインも欲しくなり、家族の人数分ガチャガチャを楽しんでしまった。箸置きは、デパートやお洒落な雑貨屋に品よく並べられているイメージがあったので、ガチャガチャで、何が出てくるかわからないドキドキを感じながら、箸置きを気軽に買えることが面白いと思った。
 
箸置きは、ガチャガチャの景品になっているように、一つ数百円から買うことができる。とても小さく保管の場所も取らない。小さいけれど様々なデザインを楽しめる。伝統的な和柄模様、ポップな笑いを誘うようなデザイン、蓮華と箸を一緒に置ける機能的なものまで、見ていると楽しくてどんどん増えてしまった。セットになっているものは、食卓に統一感を作ってくれ、バラバラなデザインでも食卓が賑やかになり楽しい。
箸置きは、小さいけれど繊細な作りのものが多く、色々な情景を引き出してくれることもある。
 
先日、遠く離れて住む妹が、お菓子や佃煮など、たくさんの特産品と一緒に、小さなアイスキャンディーの箸置きを入れて送ってくれた。抹茶に小豆に、フルーツたっぷりのアイスキャンディー。小さな陶器のアイスキャンディーの箸置きを見るだけで、美味しそうな味と、これから来る暑い夏を想像させた。あまりの可愛さに、その箸置きを手に取り笑顔になっていた。手紙は同封されていなかったけれど、その箸置きが、楽しい食卓になりますようにと、妹が気遣ってくれているようで嬉しかった。
 
落ち着いた雰囲気にしたい時は、シンプルな箸置き。食事が茶色ばかりで地味なときは、花をかたどったガラスのお洒落な箸置きを置くだけで、華やかになる。お正月は和紙の折り紙で箸を包めば、お正月の雰囲気をさらに良くしてくれる
箸置きは、雰囲気を作るだけではなく、誰かの贈り物や旅先で買った箸置きが食卓に並べば、自然と会話がはずむ。箸置きは、けして主役ではないけれど、食卓の雰囲気づくりのポイントになり、会話を引き出してくれる、名脇役だと思う。
 
最近は、お弁当を買ってくる機会も増えた。自粛生活が始まったころは、今まではお弁当で食べることのなかったお店のものを自宅で食べることができ、感動もあった。ただ、お弁当の頻度が増えると、プラスチック容器に入ったままだと、味気なさを感じてしまう。お皿に盛り付けなおせば、良いのかもしれないけれど、それは手間に感じ、洗い物もめんどくさい。こんな時にも、箸置きを使えば、簡単に雰囲気を変えられ、華を添えられると思う。
 
自宅で食事をしていると、気を遣う人もいない。行儀がわるいとわかっていても、食器やお椀に箸をおく、渡し箸で済ませてしまう。でも、こんな時の食事は、不思議と味わっている感じがしない。
箸を休めるとき、箸置きに箸をそろえておくだけで、ちょっとした小休止と言うか、落ち着いて食事ができ、しっかりよく噛んで、お料理を味わえているように感じる。
 
外食が減り、自宅で食事をする時間が増えた。料理が得意ならいいけれど料理をすることが楽しい時間にもなる。けれど、料理が苦手だと、おうち時間が増えたからといって、料理のレパートリーが増えるわけではない。自宅での時間が増えた方が、私は、楽に簡単に作れる料理ばかり作ってしまい、食卓に変化が無くなってしまった。
食事は、毎日すること。そんな、毎日する食事の時間を、ちょっとでも変化をつけ、楽しくするツールとして箸置きは役に立つように思う。
料理のレシピは、自分が無理なく作れるものを作る。そして、食卓にお料理を並べる時に、今日の料理にどんな箸置きを添えようかなと考える時間が楽しい。
 
 
 
 
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2021-07-17 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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