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ランニングは私のリセットボタン

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*この記事は、「ライティング・ゼミ」を受講したスタッフが書いたものです。

人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜

記事:大東亜 綾乃(ライティング・ゼミ平日コース)
 
 
コロナ禍になってからランニングする人口は大幅に増えたらしい。
 
三菱UFJリサーチ&コンサルティングによる2020年スポーツマーケティング基礎調査の速報では、2019年と比較し運動不足感が増えた人は37.5%。
2020年4月以降に新たに始めた運動やスポーツで一番多かったのは、47.9%の散歩・ウォーキング、その後に筋トレ(30.1%)、ストレッチ(28.5%)が続き、4番目は15.9%のジョギング・ランニングだった。
 
ランニングをする目的や動機は人夫々だと思う。
調査にあったような、運動不足を感じてとりあえず身体を動かしたいというものから、
好きなものを美味しく食べる為に、
気分転換の一環として、
憧れのボディを手に入れる為に、
健康維持の為に、
運動後の美味しいビールを飲む為に、
仲間と時間を共有する為に、
好きな人を振り向かせる為になどなど……。
 
因みに私は自分をリセットする為に走る。
 
2019年春の私は1km走るだけで、死にそうになっていた。
手に握りしめていた携帯で距離を何度も確認し、早く数字が増えることだけを念じながら走っていた。
何故世間の人、特に駅伝などのマラソン選手はあれだけの距離を走れるのか。
果たして走り続けることは楽しいと言えるのか。
走っている間は何を考え、何に向かって走っているのだろうか。
さっぱり分からなかったが、それでも私は運動が大好きな父に言われるままに、時間があるときは2kmを目標に走ろうと心がけていた。
 
この時の私の限界値は、コロナによって大幅に押し上げられた。
携帯アプリの総ランニング距離は1,000㎞を超え、最近では月100kmを目安に走るようになった。
 
なぜここまで激変したのか。
正直自分でも上手く説明できないが、今は走ることが楽しいと思えるし、何より走ることでフレッシュな自分を取り戻せる気がしている。
この気持ちの変化について、少し書いてみようと思う。
 
ランニングするときは、朝の始業前か、夜の終業後が多い。
朝であれば、まだ皆が活動を始めていない街の歩道や公園を独り占めできる気分になるし、すれ違う人達には同じ時間に頑張って起きて、同じ時間の空気を共有しているという親近感を感じる。
夜であれば、疲れた表情の会社員の方々の横を走り抜ける爽快感がある。心の中でお疲れ様ですと言いつつ、明日も頑張りましょう! 声援を送る。すると赤の他人のはずの通行人が少し身近に感じる。
 
朝でも夜でも、必ず2-3人のランナーとすれ違う。
勿論個別に話したことはないし、同じ人には1度しか会わないことが殆どだが、それでもその人達からモチベーションをお裾分けしてもらう。
「おはようございます」や「お疲れ様です」「頑張ってね」「お姉ちゃんすごいね」などなど。すれ違うランナーや通行人から投げかけていただく言葉は様々だが、こんな都会の東京でも人との繋がりが確りと存在することにも気づかせてもらう。
 
走り始めは頭の中に様々な思いが巡る。
特に夜に走るときは、その日一日の仕事のやり取りで気になったことや、自分のミス、なかなか解決できない問題へのフラストレーションなど、今日の仕事は終わり! と区切りをつけたつもりでも頭の中をグルグル巡っている。
寝れば嫌なことも忘れられる性格の私でも、考え事をしていると寝付けない夜がある。
 
そんな時はとりあえず着替えてランニングシューズを履く。走り出しは頭の中が心配事でいっぱいでも、3kmを超えるくらいで頭の中がすっきりしてくる。
スピードがどんどん上がり、次の足が前に出るたびに頭の中の霧が晴れ渡っていくような気分になる。
この現象は科学的にも正しいらしく、一定程度の心拍数以上になると頭の中の思考は止まり、単純なことしか考えられないようになるらしい。
一歩ずつ確実に前に進むことだけを考え、右足が地面を捉えたら、左足で力いっぱい地面を蹴る。
肺の空気を勢いよく出して、フレッシュな空気を口から吸う。
足のテンポを崩さないように、手を振ってリズムをとる。
 
ただ繰り返すそのシンプルな動作に気持ちが整理されていくような感覚を覚える。
自分の中のテンポを刻むたびに、自分の身体の積み木を積み直している気持ちになる。
 
走り終わると適度な疲労感と、大量の汗が身体を覆う。
これをお風呂で流すと新しい私が出来上がるのだ。
頭の中はリフレッシュされ、心も身体も元気になっている。
これが私のリセットボタンの推し方。
 
そしてこの爽快感を一度体験してしまうと、数日後にはランニングシューズを履いて外に出たくなる。
もし今あなたが頭の中のモヤモヤに悩まされているのであれば、一度ランニングに挑戦してみては如何だろうか。
きっとあなたも直ぐに自分のテンポの刻み方を習得するだろう。
 
最後に、この投稿をお読みいただき、少しでも走ってみようと思ってくださった方向けに、おまけアドバイスとして数点。
まずラインニングの前には最低でも水をコップ一杯くらい飲むこと。
ラインニング前にはヨーグルト(乳製品)、キウイフルーツ、納豆は食べないこと(私の経験上お腹が痛くなる確率が高い)。
ランニングの時は喉の渇きやトラブルを想定して、500円程度の現金を持つこと。
夜走る場合は、車に気づいてもらう為に全身黒は避けて、明るめの服装にすること。
道に迷うことも想定して携帯をポケットに入れておくこと。
あと最近は熱中症になる危険性も高いので、炎天下のランニングは避けること。
 
ここまでやれば準備万端!
では、行ってらっしゃい!
 
 
 
 
参考資料
【速報】 2020年スポーツマーケティング基礎調査 (murc.jp)
***

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2021-07-24 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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