メディアグランプリ

「生きがい」を見つけてやろう


*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜

記事:篠原蘭(ライティングゼミ・夏季集中コース)
 
 
「えー!そうなんだ!!」
いつもよりも少し大きく、高い声で驚かれると、心の中でガッツポーズをする。
 
私は多趣味だ。
周りには趣味を答えられない人もいるので「羨ましい」と言われる事がある。どうして趣味が増えていったのかと言うと、過去の仕事が影響している。
 
昔、ゴルフ場の受付で働いていた事がある。この仕事が私にとって初めての就職先だったが、失礼な話、通勤時間だけで選んだ。ゴルフには興味が無かった。
しかし、これまでスポーツを全力で出来るのは若いうちだけ、と思っていた私は驚いた。
80代、ごくまれに90代のお客様も来るからだ。ゴルフは他のスポーツと比べて年齢が高い印象はあったが、ここまで高齢のプレーヤーがいるとは!
そして、その高齢のプレーヤーたちはみんな楽しそうだった。「これが生きがいだから!」その楽しそうな笑顔を見て、私は従業員としての嬉しさより、一人の人間としての羨ましさが勝っていた。
 
20代前半の私には趣味と呼べるものが無かった。趣味を聞かれれば辛うじて、カラオケと答えていたと思う。ただ、特別歌が上手いわけではないので、あまり言いたくなかった。当「得意な歌は?」「何歌うの?」などと聞かれると「その時の気分で」「まぁ、色々です」と返事を濁していた。
 
しかし、平均寿命が80歳を超える現在に「生きがい」がないまま年を重ねるのはどうだろうか? そう思うようになった。
つまらなくないか? 寂しくないか?
じゃ、見つけてやろうではないか、「生きがい」を。
 
身近なところでまず、ゴルフに挑戦したが、とにかく最後のボールをカップまで転がすパターが入らない。早々に諦めた。他にもやってみたが、続かなかった事もたくさんあるが、続いたものもいくつかあり、今でも趣味として続いている事もある。
こうした趣味探しの中で、私は「チャレンジ精神が旺盛」という自己アピールポイントも手に入れた。この自己アピールを書いたかは定かではないが、その後、介護職へと転職した。
 
介護の仕事は将来、自分が家族の介護をする時の備えとして選んだので、一生の仕事にするつもりは無かった。とはいえ、介助が必要とはいえ相手は人生の大先輩たちで、仕事を通して聞く話は大変ためになった。
特に、自分の仕事を頑張ってきた人たちの話は面白かった。仕事とは、主婦や家族の中での役割の事も含んでいる。自分の仕事に誇りを持っていた人の目は年を重ねてもキレイだった。そういった積み重ねに触れる度に、自分の薄っぺらさを痛感した。
 
通勤時間で選んだゴルフ場の仕事だって、いつかの備えの為に選んだ介護の仕事だって、それなりに頑張ったし、ある程度の年数を重ねるとチームを引っ張るポジションにもなった。認められたようで、嬉しかったが、自分の中でどちらの仕事も自分の「生きがい」とは違うような気がした。
 
そして、2つ決意をした。
1つは自分は「仕事=生きがい」のタイプでは無い。そう気づいたので、やっぱり「生きがい」は別で見つけよう。
そして、もう1つは、本業でなくても、副業としてや依頼があった時だけでもいいから、年を重ねて味の出せる仕事がしたい。
 
まず、「生きがい」については趣味探しの中で自分は胸を貼って答えられる趣味ができていた、それがカラオケとカメラだ。
カラオケは、元々趣味ではあったが「上手くはない」という理由から、あまり明かさなかったが場数をこなし、「盛り上げるスキル」と「楽しそうに歌うスキル」を磨き堂々と趣味として言えるようになっていた。
カメラは長くできる趣味かつ自分の興味のあるもので、いくつか試したうちの1つだ。カメラのおかげで、知り合いも増えた。物を様々な角度から見る事ができるようにもなった。
 
では、年を重ねて味の出せる仕事って何だろう?
そう思って、辿り着いたのが「占い師」だった。
そうして、もともと何か見えた訳でも、カンが鋭い訳でもないのに、占いの勉強を始めた。
占い師はコミュニケーション能力も求められる職業だ。もちろん、占いのスキルや知識も必要だが、実際に人と関わり、働くなかで磨かれていくものがある。
 
ゴルフ場の受付と介護、全く関係のないような2つの仕事を通して出会った、人生の先輩たちによって私の考えは大きく変わった。自分の生き方に誇りを持っている人は強くて、カッコいい。人と関わり、働き、これからももっと成長していき、休日は「生きがい」を楽しみたい。
ただ、どうも人からはそうは見えないらしい。
こうして、多趣味な事や占いが出来る事を告げると驚かれる。ちょっとその様子が面白いので、「またいただきましたー!」と心の中ではガッツポーズをしている。
 
 
 
 
***
 
この記事は、天狼院書店の大人気講座・人生を変えるライティング教室「ライティング・ゼミ」を受講した方が書いたものです。ライティング・ゼミにご参加いただくと記事を投稿いただき、編集部のフィードバックが得られます。チェックをし、Web天狼院書店に掲載レベルを満たしている場合は、Web天狼院書店にアップされます。

人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜

お問い合わせ


■メールでのお問い合わせ:お問い合せフォーム

■各店舗へのお問い合わせ
*天狼院公式Facebookページでは様々な情報を配信しております。下のボックス内で「いいね!」をしていただくだけでイベント情報や記事更新の情報、Facebookページオリジナルコンテンツがご覧いただけるようになります。


■天狼院書店「東京天狼院」

〒171-0022 東京都豊島区南池袋3-24-16 2F
TEL:03-6914-3618/FAX:03-6914-0168
営業時間:
平日 12:00〜22:00/土日祝 10:00〜22:00
*定休日:木曜日(イベント時臨時営業)


■天狼院書店「福岡天狼院」

〒810-0021 福岡県福岡市中央区今泉1-9-12 ハイツ三笠2階
TEL:092-518-7435/FAX:092-518-4149
営業時間:
平日 12:00〜22:00/土日祝 10:00〜22:00


■天狼院書店「京都天狼院」

〒605-0805 京都府京都市東山区博多町112-5
TEL:075-708-3930/FAX:075-708-3931
営業時間:10:00〜22:00


■天狼院書店「Esola池袋店 STYLE for Biz」

〒171-0021 東京都豊島区西池袋1-12-1 Esola池袋2F
営業時間:10:30〜21:30
TEL:03-6914-0167/FAX:03-6914-0168


■天狼院書店「プレイアトレ土浦店」

〒300-0035 茨城県土浦市有明町1-30 プレイアトレ土浦2F
営業時間:9:00~22:00
TEL:029-897-3325



2021-08-11 | Posted in メディアグランプリ, 記事

関連記事