メディアグランプリ

ラグビーの試合はポイントを押さえればもっと楽しめる。


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記事:山田高広(ライティング・ゼミ2021年夏期集中コース)
 
 
2019年に行われたラグビーワールドカップでは、日本での開催だったこともあり、今までラグビーに馴染みのなかった人たちも熱狂をした。日本代表の選手たちはヒーローになり、トライを何本も決めた福岡堅樹選手や、笑わない男の異名を持つ稲垣啓太選手はだれもが知る選手となった。東京の丸の内では凱旋パレードに5万人が詰めかけたらしい。
 
私は高校時代にラグビーをしていたため、非常に面白く見れたのだが、いまいち、どのポイントを見ればいいのか分からなかったという人も多いのではないだろうか。ラグビーは複雑で難しいスポーツに見えるが、実はシンプルで簡単なスポーツだ。
 
基本的にラグビーというのは、紳士のスポーツだ。ズルをとても嫌う。この考え方を押さえておくと、細かいルールを一生懸命覚えなくても楽しく見ることが出来る。
例えば、走ってくる選手を止める時に、肩から上をタックルするのは、ハイタックルと呼ばれる危険な反則だ。または、タックルされた選手が倒れた後にボールを話さないのも反則になる。
ラグビーでは、正々堂々と戦うことをとにかく求められ、ズルをすると反則になると覚えておくと、分かりやすい。
後は、前に落としてはいけないこと、前に投げてはいけないことの2つを押さえておけば基本はクリアしたことになる。
 
ラグビーは15人で行われ、この15人は背番号とポジションが固定で決まっている。大きく分けると、スクラムを組むなどの力仕事をするフォワード(1番から8番)と、足が速くトライを取りにいくバックス(9番から15番)に分かれている。
試合中にどの選手を追えば分からなくなったときは、8番のチームのエースか、10番のチームの司令塔を追っていくと全体の動きが分かるはずだ。
 
ラグビーの見どころは3つある。
1、 華麗なパスから生まれるトライ
2、 激しいタックル
3、 トライ間際のフォワードの攻防戦
 
1、 華麗なパスから生まれるトライ
ボールを持ったバックスの選手は、とにかくボールを回してディフェンスに穴が出来るのを待つ。ディフェンスをしている選手同士の間が空いてくると、そこめがけて体当たりする。バックスはボールを次につなげることを求められるため、タックルされてもすぐには倒れない。体制を崩しながら、味方チームにボールを回すのだ。このパス回しが上手くつながると、一気に試合が盛り上がる。ラグビーワールドカップ2019年では、福岡堅樹選手が回ってきたボールをトライするシーンが多くあったのも記憶に新しい。
 
2、 激しいタックル
やはりなんといってもラグビーは激しいタックルが醍醐味だ。テレビで見ている分にはあまり聞こえないが、試合を会場で見ていると、良いタックルは「バチッ」と音が響き、会場からは拍手が生まれる。全速力で走っている同士がぶつかるシーンはプロの試合でもあまり起こらないため、見ることが出来たらラッキーだ。ちなみに、激しいタックルが得意な選手がつくポジションがある。それは、フォワードではフランカーと呼ばれる6番と7番、バックスではセンターと呼ばれる12番と13番だ。フランカーは8番を止める役割をし、センターは敵に激しくぶつかりに行くことを求められる。
 
3、トライ間際のフォワードの攻防戦
トライはバックスによる華麗なパス回しだけではなく、フォワードによる体力勝負のトライも多くある。トライは、ゴールラインの地面につけるまで得点が入らないため、フォワード同士のぶつかりあいやボールの奪い合いをみることがトライ間際では見ることが出来る。この時ボールを持った選手は低く飛び込んでくるため、選手たちは頭をぶつけながらディフェンスをしている。ここの攻防戦は、バックスのように華やかなものではないが、泥臭く活躍する選手たちが見どころだ。
 
ラグビーは展開が速く反則も多いため、一見複雑に見えるが、基本的なルールと、3つをふまえて試合を見てみると、選手たちはシンプルな動き繰り返していることが分かる。トライを決めるためには、とにかくボールを前に持っていくしかなく、そこに、危険なプレーやズルな行為は認められないというルールがあるだけなのだ。
ワールドカップが終わった今、なかなか試合を見る機会は無いと思うが、また2021年1月からトップリーグが始まる。日本を背負って戦った選手たちが今度は敵同士になるのだ。私は日本中がまたあの時のように、熱狂の渦が巻き起こることを楽しみにしている。
 
 
 
 
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2021-08-11 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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