メディアグランプリ

ハローキティというキャラクターを私が尊敬している理由


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記事:高西 愛美(ライティング・ゼミ日曜コース)
 
 
「尊敬している人は誰ですか?」
そう聞かれたら、私は決まって「キティさんです」と答える。
キティさんというのは、誰もが知る国民的キャラクター、サンリオのハローキティのことである。
 
「キティさん? キティちゃんじゃなくて?」
「そもそもキティちゃんって人だっけ?」
「え、ていうか何で?」
 
私の答えを聞いた人は、たくさんのハテナを頭に浮かべる。
確かによく分からないと思う。だけど間違いなく、私が尊敬=リスペクトしている人はキティさんなのである。そのリスペクト度合いは、「キティちゃん」なんて軽々しく呼ぶのを躊躇ってしまうぐらい、むしろそんなこと出来やしないと思うぐらいには高い。(ちなみにキティさんが猫ではなく「小さな女のコ」であることは、彼女を長年研究してきたクリスティン・R・ヤノ教授により公然の事実となっている)
 
 
そもそもの話、幼少期から、私はキティさんに全く興味を持たないまま大人になった。
小さい頃に親が買ったキティさん柄のコップなどを持っていたことはある。小学生の頃、大好きだった華原朋美さん(ともちゃん)がキティさん好きで、女子高生たちの間で「キティラー」なる言葉が流行っていたのも知っている。仲の良い友達が「ご当地キティ」のストラップをたくさん集めていたのも見てきた。けれど1度として私がキティさんに興味を持つことはなかったのである。
 
そんな私が、なぜキティさんをリスペクトしていると公言するようになったのか? それは彼女が徹底している「とある姿勢とプロ意識」にある。
 
 
フリーランスとして活動を始めて5年が経った頃。年齢にして30歳を過ぎてから、日常の中でキティさんがよく目に付くようになった。
確かではないけれど、ネットニュースか何かで話題になっていた「キティが仕事を選ばない」事実を目にしたのがキッカケだったと思う。
 
言葉の通り、キティさんは仕事を選ばないことで有名だった。
これまでにコラボした企業、商品は数知れず。中には「何でこんなものとまで!?」とビックリ……どころか、もはや目を疑ってしまうものもある。(この辺りは本当に予想のナナメウエを超えてくるので、ぜひ「キティ コラボ」で画像検索してみてほしい)
 
同じように個人で仕事をしている身として、街中や観光地でキティさん(大抵どこにでもいる)を見かける度に「キティさん今日も仕事してる。マジすごい」と思っていた。
私にとって彼女は、感覚としてはフリーランス仲間のようなものだった。めちゃくちゃ仕事をしている彼女を見て「いやホント、尊敬する」と最初はただただ軽い感じのリスペクトを抱いていた。けれどその内に、私は彼女をすっかり尊敬するようになる。
 
 
「大好きなのに売れずになくなってしまいそうなものがあったら、サンリオとコラボするように言ってほしい。そうすればコラボして売れるようにする。世界中みんなが仲良くするためにこの会社を作ったのだから」
 
これは数年前、サンリオ創業者の現・辻会長が株主総会で発言し「キティが仕事を選ばない理由」として話題になった言葉である。そして後にキティさんは、自身の開設したYoutubeチャンネルで「(仕事を)”選ばない”っていうか、むしろ”全部選んでる”」と発言している。
 
これらの言葉を知ってから、私はキティさんに対して抱いていたフリーランス仲間という認識は改めた。
先に挙げた外部コラボへの積極性だけでなく、サンリオキャラクターの代表として(例え自分が人気投票で1位でなくても)サンリオキャラクター全体を盛り上げていく姿勢、Youtubeや公式LINEなど新しいメディアにも果敢にトライしていく姿勢、それらを通じてファンとの交流を取りながら、誰も傷付けることのない強く優しいメッセージを届けていく姿……。
創業者の優しい想いを胸に、多くの人から求められる「キティちゃん」を強い意志を持って貫き通す。どこまでも志とプロ意識高い仕事をする彼女は、もはやメンターである。
 
「キャラクターだからできることでしょ?」
「中の人たちが有能なんでしょ」
 
そうかもしれない。けれど、そんなことは私にとっては何も関係ない。
 
キティさんは私の「こうありたい」を刺激してくれる存在であり、同時に決して私を失望させない存在でもある。これは、ある意味キャラクターだからこそ成立するものかもしれない。
 
「キティさんだったらどう考えるか?」
「キティさんだったらどんな言葉をかけるか?」
 
何かに思い悩んだ時に「キティさんだったら」と考えることは、私の視点を一段高いところに上げ、私の視野を広げ新たな思考を生むキッカケになる。だからこそ、キティさんに対する感情は好きを超越したリスペクトになるのである。
 
 
気が付けば、モレスキンコラボのノート、コラボコスメ、ブランケット、スマホカバーなど、身の回りにはキティさんのグッズが増えつつある。そして今日も、出掛けた先でキティさんを見掛ける度、Youtubeが更新される度、LINEメッセージが届く度に思うのだ。
 
「キティさん、今日もお仕事お疲れ様です」
 
 
 
 
***
 
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2021-09-01 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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