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コロナ禍の社会人の学びを考える


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記事:なべぞう(ライティング・ゼミ平日コース)
 
 
皆さんは、コロナ禍で、以前と比べて勉強時間は増えただろうか?
 
おうち時間を利用して、勉強時間が増えたという人もいるかもしれない。だが私は、逆に勉強時間が減った。正確には、「資格の勉強」にかける時間が減った。
 
私は、コロナ前は、自分の仕事に関係ある資格はもちろんのこと、仕事に直接関係しない資格であっても、時間の許す限り取得していた。仕事に関係ない資格の勉強をしていると、周りの人から「転職するの?」などと聞かれることもあるが、そうではない。私が資格の勉強をする理由は主に2つある。1つは、純粋な知的好奇心から、勉強して視野が広がっていくこと自体が楽しいからである。そしてもう1つ、資格の勉強をしていると「心が安定する」のだ。資格試験は、出題範囲がはっきり決まっている。そして、試験期日も明確に定まっている。そのため、いつまでに何をすればいいのかが自ずと定まってくるのである。発達障害の傾向のある私は、予定の急な変更などが苦手で、一日や一週間単位である程度行動が決まっていて、それを日々繰り返せばよいと予めわかっている状況下だと心が安定することが多い。資格試験があると、「この時期までに全体でこれくらいの問題量をこなせばよいから、平日は〇ページ進めよう」、「試験直前の1か月間は、休日は図書館で開館時間から閉館時間まで過ごそう」などと、仕事以外の時間の過ごし方が自然と定まってくる。平日は平日で、休日は休日で、ある程度行動の予定が立てられる。そういう意味で、資格試験は、私にとって心を安定させる格好のツールであった。
 
だが、私のこの「心の安定習慣」は、コロナ禍で一変した。私の所属する会社で、在宅勤務が推奨されるようになったのである。一週間の中で、出社日と在宅日が混在するようになった。業務の都合で、出社日と在宅日の曜日を固定することは難しく、週ごとに何曜日が在宅日になるかが異なるようになった。これによって、日によって通勤時間の有無の差や帰宅時間帯の差ができてしまい、「通勤時間でこのテキストを読む」、「帰宅後にこの問題集を進める」などと以前は立てられていた平日の隙間時間の予定が不規則になってしまった。
 
これは困った。予定を立てることが難しく、以前のようには勉強が進まない状況下。私はコロナ禍を機に資格の勉強から離れざるを得なくなった。だが、もともと知的好奇心が強い私にとって、一定の期間に何も学ばないというのはとても辛い。さて、どうするか。そんなときに私が出会ったのが、資格の勉強とは異なる、「範囲や期日の定まらないタイプの勉強」である。
 
具体的には、「文章を書くこと」、「本を読むこと」、「大学での学び」の3つである。
 
1つ目の「文章を書くこと」として、私は今、天狼院書店の「ライティング・ゼミ」という文章講座を受講している。そこでは、ある程度の長さの文章を人に読んでもらえるように書くテクニックを学んでいる。ゼミでの毎週の課題提出を通して、自分の心が動いた出来事を他人に分かってもらえるような文章にすることの難しさや、上手く伝わったときの喜びを体感している。また、ライティングは一定の時間集中してじっくり向き合うことが必要なので、自宅にいることを要請される今の時世にも適している。
 
2つ目の「本を読むこと」として、以前購入した本を再読するようになった。私は社会人になってから自分で本を購入して読むことが増え、ビジネス書と小説でそれぞれ70~80冊程度の本が自宅にある。そして、購入した本は一回読んだきりになってしまうこともあった。だが、「せっかく自宅にいる時間が増え、資格勉強に充てていた時間が浮いたのだから」ということで、コロナ禍を機に自宅にある本を読み返すようになった。一度読んでいる本なので、初めから終わりまでじっくり読むのではなく、自宅にある関連する複数の本を比較しながら重要な部分だけまとめて読むようにした。すると、複数の本を関連付けて読むことで、読んだことのない本1冊をはじめから終わりまで通して読むのとはまた異なった気づきが得られるようになった。また、気に入っている本に囲まれて過ごすことで心が安定するようになった。私なりのこのような再読により、新しい読書体験ができ、自宅にいる時間の満足度が高まったと感じている。
 
3つ目の「大学での学び」として、私は、社会人になってから、自身の学生時代の専攻とは異なる心理学分野にも興味を持ち、関連する資格を取り、数年前から心理学の学会に所属している。その学会で年1回行われる研究成果の発表会に、今年初めてオンライン参加した。発表会に参加してみて、普段は会社員として時間に追われながら働いている私にとって、時間を気にせず、自分の研究したい分野を極めている大学教授の姿は刺激的であった。時間や期限よりも、研究内容そのものにこだわることは、学問の本来のあるべき姿だと思い、自分もこのような姿勢で勉強に向き合いたいと感じた。
 
これら3つの学びに共通することは、先ほども述べたように、資格の勉強とは異なって、範囲や期日が定まらないことである。自分の学びたいときに、学びたいように学ぶことができる。(「ライティング・ゼミ」の課題には字数制限や提出期限があるが、ライティングという行為自体には期限や制限はない。)これらは資格試験の勉強のように、明確なゴールがない。コロナ前は資格の勉強に多くの時間を割いていた私だったが、このようなタイプの勉強もありだなと思うようになった。時間に追われることがないため、心にゆとりができ、自分のやりたい勉強をやりたいときに気の向くまま行うことで、心が豊かになることが実感できるのである。
 
もし、おうち時間に何か勉強したいと思っている人がいたら、このようなタイプの勉強も視野に入れてみてはいかがだろうか。
 
 
 
 
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2021-09-09 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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