男性の私が初めてスカートで外出した日
*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。
人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜
記事:くろたん(ライティング・ゼミ日曜コース)
「スカート履いてるよ!」
生まれて初めてスカートで外に出たその時。
大きな幸せを感じていた。
これから、一般男性が初めてスカートを履いて外出した話を書く。
慣れないスカートへの戸惑いや、スカートで外出が出来た幸せを楽しんでもらいたい。
スカートへの憧れを感じたのは、小学校高学年の時。
女の子のスカートを見て、その可愛さや椅子に座る時に抑える仕草に憧れを感じるようになった。また、体操服に着替える時にスカートならパンツを見せずに着替える事が出来る。スカートのいろんな魅力を感じで、履いてみたいって思うようになった。
中学生になって自宅からインターネットで調べると、
男性がスカートで外出する人が集まるサイトを見つけた。
可愛いスカートで外出している姿が羨ましく思った。私もスカートを履いて外出したいって思うようになった。
だが、その夢を叶える事が出来ないまま、気付いたら30歳になっていた。
30歳になると、世間体よりも自分がやりたい事を優先したいという気持ちが強くなった。
ちょうどその頃、SNSで1人の男子高校生を見つけた。
井手上漠くん。男性だが女の子っぽい見た目で、とても可愛らしい。
好きなレディース服を着てメイクして、それを堂々と表現している。
その姿がすごく羨ましくなると同時に、女装して外出する勇気を頂いた。
クリスマス直前に知人の女性に人生相談をした時、
他の話よりも女装の話をすごく楽しんでいる自分がいた。
そこで、年末は女装して外出したいという気持ちがものすごく強くなった。
私の地元で女装はハードル高そう。でも、新宿2丁目なら女装する人多そうだし大丈夫かも!
そう思った私は仕事を終えた年末に女装する事にした。
とはいえ、まだメイクは練習中で外に出れるレベルではなかった。そこで、新宿2丁目のとある女装バーに行った。
その女装バーはお酒の提供以外にも、店員さんにメイクをしてもらって女装体験も出来る楽しいお店だ。
実は以前、2回ほどこのバーで女装してもらった事があったが、外出する勇気が無くてお店で過ごすだけだった。
外出して別の飲み屋にも行きたいと思ったので、
洋服やウィッグはレンタルではなく、自前で用意する事にした。
茶色のニットのトップスに、トレンチのロングスカート。
このトップスはワンピースだが、丈が短すぎたので下にロングスカートを履いて使う事にした。
カラコンを入れたらレディース服に着替える。
ブラジャーとショーツも買えるとの事だったので、購入してブラジャーとショーツも身に着ける。
ブラジャーを付けるのは初めてだったが、胸が出来て見た目が女の子に近づけて嬉しかった。
髭剃りで髭を剃ったら、可愛い男の娘にメイクしてもらう。
セザンヌの化粧下地からいろんなメイク道具を使って、メイクをしてもらっている。話をしてみると女装のいろんなアドバイスをしてくれた。私より何倍も女子力高いって思った。
メイクをしてもらって徐々に女の子に近づいていく。ドキドキと嬉しさが入り乱れていた。
メイクを終えると、最後にウィッグをする。自分だと上手く被れず、直してもらった。
これで、女装の完成だ!
可愛くメイクしてくれて嬉しくなった。早速写真を数枚撮ってもらった。
少しだけお店で飲んだら、別のミックスバーに行くために外に出る。
外に出た時、冬の寒さがロングスカートから出ている脚に直接感じて、そわそわした。
「スカート履いてるよ!」
いつも履いてる長ズボンでは、味わえない体験。ものすごい感激だった。
その時、中学生の頃にスカートを履いて外出したいという夢を持っていたことを思い出した。やっとこの夢が叶えられたんだなと思ってすごく嬉しくなった。
そのままコンビニに行ったりしたが、周りの人は私の事を気にしていない。新宿2丁目だからかもしれないが、周りの目が怖かった私はほっとした。
コンビニでお買い物を終えるとミックスバーに向かう。ミックスバーの建物でスカートの裾が階段に触らないように、ロングスカートを持ち上げながら階段を上った。スカートならではの仕草が出来て嬉しかった。
行きつけのミックスバーでは、女装をものすごく喜んでくれた。
ウィッグが頭を締め付けられて、頭が痛くて大変だったが、お酒飲みながら会話が出来て楽しかった。
女性のお客さんから、私の胸を触ってもらうのも嬉しかった。
深夜2時頃になると、もう1件別の飲み屋に行くためにミックスバーを出る。
歌舞伎町のガールズバーに行くためだ。
この2店のバーは何度も行っていて、ミックスバーに行ってガールズバーに行くのがいつもの流れだった。
いつも通りの道でガールズバーに向かうが、いつもの歩くスピードが出ない。
ロングスカートで歩幅が制限されているからだ。
何度か歩いきた道がだいぶ遠く感じた。女装して外出するのが恥ずかしくて、信号で止まると早く青になってくれと思う。
急いでガールズバーに行こうと思っても、思うように走れない。
でも、そのもどかしさが女性になれた事を実感できて逆に嬉しかった。
歌舞伎町が近づくにつれて、人が多くなってきて怖くなってきた。
歌舞伎町のセントラルロードに入ると、大勢の人がいるのが怖くなってしまい、走りにくいロングスカートで小走りしながらガールズバーに入った。
怖い気持ちを感じて入る事になったガールズバーだが、そこはものすごい天国だった。
店に入ると、憧れの可愛い女の子が私の女装を褒めてくれた。付いてくれた女の子とお酒を飲みながら、メイクや洋服の話をとことん楽しんだ。
女装を受け入れてくれる憧れの女の子と、楽しくガールズトークが出来る。
「これを幸せと言わずして、何を幸せと言うのだろう!」っていうぐらい幸せだった。
あっという間にガールズバーで3時間が過ぎた。
もっと延長したい気持ちもあったが、慣れない女装を8時間もしていて疲れもだいぶ感じていた。
なので、ここで会計する事にして女装も終了する事にした。
終わる直前、女装が終わってしまう事がすっごく名残惜しかった。
「もっと女の子でいたい!」
「夢の時間が終わっちゃう!」
ものすごく切なかったのを覚えている。また女装して外出したいって心から思った。
この経験によって女装がものすごく楽しくなって、今では自分でメイクをして外出もできるようになった。
持っているレディース服も大量に増えて、気づいたらメンズのズボンよりもスカートの数の方が多くなっていた。
男性がスカートで外出するのは、なかなか度胸がいてハードルが高いと思う。メイクを覚えるのも簡単ではない。
なので、最初は女装メイクをしてくれるお店で体験するのが良いかと思う。値段は高めだが、一緒に外出してくれるお店もある。
ぜひスカートで外出して、今まで味わった事の無い非日常の世界を楽しんで欲しいなって思う。私も最初にスカートで外出した新鮮さを忘れずに、これからも女装を楽しむつもりだ。
***
この記事は、天狼院書店の大人気講座・人生を変えるライティング教室「ライティング・ゼミ」を受講した方が書いたものです。ライティング・ゼミにご参加いただくと記事を投稿いただき、編集部のフィードバックが得られます。チェックをし、Web天狼院書店に掲載レベルを満たしている場合は、Web天狼院書店にアップされます。
人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜
お問い合わせ
■メールでのお問い合わせ:お問い合せフォーム
■各店舗へのお問い合わせ
*天狼院公式Facebookページでは様々な情報を配信しております。下のボックス内で「いいね!」をしていただくだけでイベント情報や記事更新の情報、Facebookページオリジナルコンテンツがご覧いただけるようになります。
■天狼院書店「東京天狼院」
〒171-0022 東京都豊島区南池袋3-24-16 2F
TEL:03-6914-3618/FAX:03-6914-0168
営業時間:
平日 12:00〜22:00/土日祝 10:00〜22:00
*定休日:木曜日(イベント時臨時営業)
■天狼院書店「福岡天狼院」
〒810-0021 福岡県福岡市中央区今泉1-9-12 ハイツ三笠2階
TEL:092-518-7435/FAX:092-518-4149
営業時間:
平日 12:00〜22:00/土日祝 10:00〜22:00
■天狼院書店「京都天狼院」
〒605-0805 京都府京都市東山区博多町112-5
TEL:075-708-3930/FAX:075-708-3931
営業時間:10:00〜22:00
■天狼院書店「Esola池袋店 STYLE for Biz」
〒171-0021 東京都豊島区西池袋1-12-1 Esola池袋2F
営業時間:10:30〜21:30
TEL:03-6914-0167/FAX:03-6914-0168
■天狼院書店「プレイアトレ土浦店」
〒300-0035 茨城県土浦市有明町1-30 プレイアトレ土浦2F
営業時間:9:00~22:00
TEL:029-897-3325