メディアグランプリ

人間のちっぽけさを計算すると、ちっぽけな自分のちっぽけな行動が大切になりました


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人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜

記事:アキ・ミヤジ(ライティング・ゼミ日曜コース)
 
 
本当に、知っていますか?
私たち人間がいかにちっぽけであるかを。
 
広大な大地の地平線を見つめて。
大海原の水平線を眺めて。
大空を見上げて。
 
私たちが生きる地球と比べて、私たちは何とちっぽけな存在なのだろうか!
人間はなんと無力な存在なのだろう!
そう感じることは、ありませんか?
 
私たち人間の目線から見たとき、世の中にはちっぽけな存在がいろいろとあります。
生まれたての子猫。
つややかなサクランボの実。
足の裏についた米粒。
どれもちっぽけな存在には違いはないのですが、大きさの感覚にはだいぶ違いがあります。
 
地球に住む私たち人間のちっぽけさを身近なもので言い表すとしたら、いったい何になるのでしょうか?
 
そこでまず、数字を比べてみることにしました。
「人間の身長÷地球の直径」で、人間が地球と比べてどれだけちっぽけかを計算してみたのです。
 
人間の身長は、1〜2メートル。計算を簡単にするため、1メートルと考えます。
地球の直径は、およそ1千2百7十4万2千メートル。こちらも計算を簡単にするため、ざっくり一千万メートルとします。
これら2つの数値を使って計算すると、私たち人間は、地球と比べるとおよそ「一千万分の一」の大きさになります。
 
一千万分の一のちっぽけさ。
これが、地球に住む私たち人間の「ちっぽけさ」を数字で表したものになります。
 
それでは、私たち人間の目線から見たときに「一千万分の一」の大きさのものは何でしょうか?
例えば、アリ。
私たちと比べるととても小さい存在ですが、その大きさは1センチメートルほど。
人間の百分の一ほどの大きさです。
もっと小さいもの。
小学生のとき、顕微鏡をのぞいてみたミジンコ。
その大きさは数ミリメートルです。
人間と比べると千分の一ほどの大きさ。
人間からみて一千万分の一のちっぽけな存在は、目に見えないほどの、もっともっと小さなものになるのです。
 
調べてみると、私たちの目には見えないのに、まさに今、私たち人間にとって最も存在感の大きなものが、一千万分の一のちっぽけな存在でした!
 
それは、「ウイルス」です。
 
ウイルスの大きさは、およそ100ナノメートル。
「ナノメートル」は1メートルの十億分の一ですので、100ナノメートルは「1メートルの一千万分の一」になります。
人間の身長はおよそ1メートルですから、ウイルスは「人間の一千万分の一」の大きさ、ということになります。
 
ウイルスは、人間にとって一千万分の一のちっぽけな存在なのです。
そして私たち人間も、地球にとっては一千万分の一のちっぽけな存在なのです。
大きさだけでみれば、地球にとって人間はウイルスのような存在なのです。
 
地球にとって見えないほど、人間はちっぽけなのか!
人間のちっぽけさを少しだけ実感できたようで、驚きました。
 
でもそれ以上に、一千万分の一ものちっぽけな存在である新型コロナウイルスが、私たちの命を脅かし、生活をかきみだしていることに驚きました。
私たち人間にとって、新型コロナウイルスは「一千万分の一のちっぽけな脅威」と言えるでしょう。
 
そう考えると、一抹の不安が頭をよぎりました。
地球にとって私たち人間は、ウイルスのような「一千万分の一のちっぽけな脅威」ではないだろうか?
 
私たち人間は、地球のあちこちを掘り返し、電気や動力のために燃料資源をどんどん燃やして、二酸化炭素を排出しています。
地球のあちこちを切り崩し、建物や道路、工場や農地を広げ、どんどんモノを作っています。
要らなくなった廃棄物は燃やされ、埋められ、海へ放出されています。
そんな人間の活動の中で、人間以外の生き物は住む場所を奪われ、命までも奪われています。
 
地球の環境を壊しながらますます活動を広げていく人間。
新型コロナウイルスと同じように、地球の命すら奪いかねない存在感。
人間は地球にとって、「一千万分の一のちっぽけな脅威」になってしまっているのでないかと思えてきます。
 
幸い、私たち人間は気づいています。
自分たちが地球を破壊しかねない存在であることを。
自分たちが地球にとって新型コロナウイルスのような存在になってしまうかもしれないことを。
 
そして、行動しています。
「持続可能な開発目標(SDGs)」
2015年9月の国連サミットで、2030年までに達成する国際社会共通のゴールとして採択されたものです。
このゴール設定によって、限りあるエネルギーを無駄にせず、一部の人間に偏らず、地球環境を傷つけないように使い続け、貧困のない平和で豊かな社会を末永く続けられる生活スタイルへの変化を促しています。
 
国連は、「持続可能な社会のためにナマケモノにもできるアクション・ガイド」という、日頃、私たちができる行動ガイドを公開しています。
このガイドでは、電気の節約やリサイクル品の購入など、個人が日頃の生活でできる活動を紹介しています。
買い物のときにマイバッグを使ったり、紙製のストローを使ったりすることでプラスチック使用量を減らそうという試みもあります。
 
これらひとつひとつの行動は、とても些細なことです。
一千万分の一のちっぽけな私たちの、ちっぽけな行動です。
 
そして、こんな小さな行動が大事なのだろうかと疑うこともあります。
やっても意味ないじゃないか、と思ってしまうことがあります。
 
けれども、いま、新型コロナウイルスで苦しむ私たち人間の姿を見ると想像できるのです。
ウイルスのような存在であるちっぽけな私たち人間によって苦しむ、地球の姿を。
「一千万分の一のちっぽけな脅威」になりうる私たち人間の怖さを。
 
私たちは地球にとってウイルスのような存在です。
でもそれは「大きさ」だけの話であってほしいと思います。
決して、ウイルスのような「一千万分の一のちっぽけな脅威」にはなりたくありません。
自分が「一千万分の一のちっぽけな脅威」になりたくない思いで、意味がないように思えるちっぽけな行動も、続けられるように思います。
 
新型コロナウイルスの感染拡大が落ち着いてきた今、みなさんも「一千万分の一のちっぽけさ」を想像してみませんか。
地球のことが等身大に感じられ、ちっぽけな自分のちっぽけな行動を大切に感じるようになるかもしれません。
 
 
 
 
***
 
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2021-10-06 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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