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陽キャがいきなり鬱になったけど、逆に激務のADの仕事したら鬱から抜けた奴の話


*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜

記事:十川雅司(ライティング・ゼミ集中コース)
 
 
そうなんです。鬱でした。
 
厳密に言いますと鬱というのは、完治するというより生涯付き合っていくものなので、現在は鬱と良い距離感を保ち、鬱の症状が落ち着いているという状態です。
 
「どんよりした重い雲が、常に頭や体にまとわりついているような」
「暗くて先の見えないトンネルにいるような」
「常に何かに焦っていて不安」
「しんどい、死にたい……」
 
当時僕が鬱の時に抱えていた感覚です。
 
難しいことは、専門家の方に伺っていただきたいのですが、感覚としては上記のようなことを常に感じていました。
 
僕は、鬱になるまではとにかくポジティブで明るく元気な青年でした。
高校時代はラグビーで青春を謳歌し、大学では友達がたくさんでき、イベントや遊びが大好きなお祭り男子でした。
大学時代は人生の絶頂期で、世界は天国とさえ思っていました。
 
「しんどい。死にたい」
 
鬱は息をひそめて僕の体にまとわりつき、心まで侵食していきました。
ベッドから動けないことが増え、味覚は薄くなり、何にも感動しなくなり、生きていることの喜びを感じなくなってしまいました。
鬱になってからは、毎日が地獄のような日々でした。
 
そんな僕が、多忙といわれるADの仕事をしたら逆に鬱から抜けたというあくまで一例のお話をさせていただきます。
※激務をすると鬱が治るという話ではありません。
専門家やお医者さんと相談してご自身に合った適切な方法で鬱の治療は行ってください。
 
「頭の中で常に自分が高速でしゃべっている」
 
鬱の時、ふとそのことに気づきました。
頭の中で自分が、未来や過去、すべてのことについて常にずっと喋っているのです。
基本的には、どうしたら鬱から抜けられるのかということ、過去の失敗、傷ついたこと、自分を責めるようなことを頭の中で何往復もしています。
なので、めちゃくちゃ疲れます。
疲れるので、外に出ることや何かをすることが嫌になります。
 
「考えすぎて疲れる、しんどい、死にたい」
 
僕がこんなネガティブなことを考えすぎるようになったのは大学卒業時、やりたいことが分からず、人生を悩んでいたのが始まりでした。
人生でそこまで深刻に悩んだことがなかったことと、ある程度物事を考えられる大人の脳になってしまったことで、より悩みの沼にハマり、抜け出せなくなってしまったのです。
 
卒業後は東京に行けば何か変わるだろうという安直な考えで上京。
しかし、友人ゼロ、新しい環境、焦り、満員電車、インスタでみんなと比較など病みに病みまくり、磨きのかかった純度の高いメンヘラが完成しました。
 
「業界でも噂になるほどの過酷なヤクザ映画の現場に飛ばされる?」
 
親の仕送りが申し訳なく、少しだけアルバイトで映像制作の端の方のデスク業務をしていました。しかし、ある日社長から「映画の現場に行ってみる?」と誘われたのです。
自信がスッカラカンに無くなっていた僕は断る気力さえ無く、半ば強制的に映画の現場に行くことになりました。
 
「ほぼ3時間睡眠。怒号が飛び交い、ヤクザ風のスタッフと戦場のような現場」
 
噂には聞いていたがここまで酷いのか!?
参加した映画の現場は大規模な作品で、しかもヤクザ映画だったことからスタッフもヤクザのような仕事ぶり。
とにかく毎日戦場のような日々が過ぎました
何も知らない僕は、とにかく毎日怒られました。
最初は、怒られるのが嫌で仕方なかったのですが、妙に心が健やかなのです。
 
「病む時間がない」
 
とにかく映画の現場ではやることが膨大にありました。
片付け、ごはんの準備、交通整理、撮影のサポート、スタッフ全員の清算、宿泊施設の案内などなど。
とにかく怒られないように常に動いていて、何もやっていない時は気絶するかのように爆睡していました。
今振り返るとあの時は、病む時間、ネガティブなことを考える時間がありませんでした。
 
僕が鬱から抜けられた大きなキッカケはおそらく「考えることをやめた」からだと思います。
 
当時、暇さえあれば、悩んで死にたいと思っていた僕が、ADの仕事をすることで暇さえあれば寝たい人間になっていたのです。
 
しかし、鬱は怖いもので、治ったなと思ったらすぐにまたやってきます。
なので、何度も鬱を繰り返しました。
人には、鬱になるある特定の〈癖〉があります。
その〈癖〉見つけて回避していくこと。
これが、「鬱と距離を取る=鬱と付き合っていく」という僕なりの考え方です。
 
僕の鬱になるスイッチは「考えすぎる」こと。
だから、考えすぎているなと気づいたら強制的に考えられない環境を作ったり、違うことに意識を向けています。
また、予防として考えすぎないように日々を多少忙しめに設定するなどをしています。
※最近は忙しすぎると病みそうになるという〈癖〉も出てきたので、忙しさとのいい距離感を調整しています。
 
巷では「鬱は、心の風邪」と言われ身近なものになった現代ですが、誰しもが鬱になってしまう可能性があります。
人それぞれの距離の取り方があると思います。
その予防として、自分が病みそうなときの〈癖〉をぜひセルフチェックしてみてください。
 
最後に一つだけ。
鬱になってしまう自分を責めないでください。
基本的に鬱になってしまう人はまじめな方や頑張り屋さん、努力家だったりします。
ゆえに、心の悲鳴や疲れを無視して頑張ってしまうことが多いです。
鬱は自分が壊れる前に自分を止めてくれる強制終了ボタンです。
鬱気味な人、鬱になってしまった人は、自分のやりすぎてしまう自分の〈癖〉をじっくり時間をかけて見つめなおしてみてください。
そして、焦らずゆっくり歩きなおしてください。
きっとその先に、もっと自分らしく自由に歩いて行ける道があります。
大切なのは、焦らないこと。
自分を責めないこと。
安心してください、時間はかかっても必ずトンネルから抜けられます。
トンネルの先には、多少なりとも雲はあっても気持ちのいい天気が待っています。
 
 
 
 
***
 
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2021-12-31 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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