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タイトル:左利きを見て「かっこいい」「あこがれる」と言う人を私は信じない

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*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

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投稿者:鈴木 勇気(ライティング・ライブ大阪会場)
 
 
左利きを見て「かっこいい」「あこがれる」と言う人を私は信じない。
そうずっと思っていた……。
 
私は生粋の左利きだ。
「箸だけは右なんだよね~」「右投げ左打ち」「時計を左に着けている」人たちは、私の中では両利きに分類される。
私生活で右手を使うのは茶碗を持つかハンバーグ食べるときにナイフを持つときくらいだ。
左利き最大の天敵「片口スープレードル(お玉)」だって私は、左手でしか扱えない。言葉では言い表せないような姿勢で注ぐことになってもだ。手首の筋が伸びきるんじゃないかと毎回思うが、右手でやろうとするとその3倍はかかる。半分はこぼれてしまうのだから仕方がない
 
左利きは右利きが思っている以上に「生きずらい」
なのに右利きは簡単に「あこがれる」「いいよなぁ」なんて言葉を言えるのだろうか?
そんなことを言いながらも彼は左利きになる練習はしない。社交辞令とは分かっているが、テンプレ過ぎて……
 
まず、左利きの生きずらい日常を改めて伝えよう。
①電車の駅で改札を通れない
左利きは左に財布(Suica)を持つ。そのままタッチして通ろうとすると、なんと扉が閉まるのだ。そりゃそうだ。隣の改札をタッチしているのだから……。
これを通勤ラッシュの東京駅でやったときにの周りの冷たい目…… は本当につらい。
だから左利きはクロスしてSuicaをタッチしなければならない。カッコつけているわけでない。そうしないと電車にすら乗せてもらえないのだ。
 
②目の前に何もない自動販売機
以外に知られていないが、自動販売機は右利き用なのだ。
お金を入れるところは通常右側についている。
左利きは、お金を入れるときはもちろん左手を使う。左手でそのままお金を入れるとどうなるか想像してほしい、目の前に商品は並んでいないのだ。
自動販売機が並んでいたらところでそれをやると違う自動販売機の商品を見ているのだ。
もちろんこんな時もクロスしてお金を入れるのだ。もしくはお金を入れたら左に再度ステップ。カッコつけているわけではない。
 
③選べない席の場所
居酒屋では左に人を置いてはいけない。だって食べるときに隣の人と肘が当たって気まずい思いをするから。
だから4人テーブルは2か所しか選択できない。
忘年会などの大人数の時も端にしか座れない。可愛いあの子の隣に行きずらい。苦手なあの人から逃げずらい。
最大の敵はカウンター。あいつは本当に強敵だ。一番左にしか座れない。上司と二人で行ったとき、上座が左だったら…… ぞっとする。そして知らない誰かが左にいて迷惑をかけることがほとんどだ。
 
この辺りは非常に有名な話だ。ここからはちょっとマイナーなやつを
 
④遥か彼方にあるテンキー
キーボードのテンキーって右についているのだ。ということは左で打とうとすると、遥か彼方にあるのだ。左手でテンキー打つからクロスして打つ。もちろんカッコつけているわけではない。そっちの方が早いのだ。
 
⑤地獄のアンケート・問診表
例えばこんな感じのアンケート文を見たことがあると思う。
・本日は電車でお越しですか?・・・・・・・・・・・・・・・・・・はい いいえ
・所要時間は何分ですか?・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(  )分
・お一人でお越しですか?・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・はい いいえ
左手で〇を書こうとすると、問いが読めない。連続でポンポン〇を書くことができない。毎回手を上げて問いを読まないといけない。これが意外に面倒かつ肩が疲れてくる。肩の筋肉を鍛えてるわけじゃないんだ。文章が読めないんだ。
 
⑥固定電話
2019年のスマートフォン普及率は83.4%(令和2年情報通信白書より)と多くの人が使っている。自宅で固定電話を見ること随分と減ったものだ。しかしそんな時代でも事務所電話は固定電話であることが、ほとんどだと思う。しかもコード付きの多機能電話を使っている。
固定電話は左に受話器、右にボタンが付いている。右利きは左で受話器をとり、右でボタンを押す。スムーズだ。
左利きは右で受話器を取る。左でボタンを押す。一見するとなんともない感じだが、想像してほしい。コードがどのようになっているかを。コードはクロスしているのだ。ボタンを押すたびにコードが邪魔をしてくるのだ。しかも私は左手でしか、ものを持てないので受話器を持ち替える。となるとペンが持てないので肩と耳で受話器を挟みながらメモを取る。
 
 
とまぁ、左利きはこんなに生きづらい。右利きよりもワンアクション・ツーアクション多く考え動かないといけない。右利きと比べると、面倒なことが多い。
そんな人に軽々しく「カッコいい」だの「羨ましい」だの言わないでほしい。こっちは右利きに産まれたかったのだ。だから私はその言葉を信じない。
 
この軽々しさと言ったら「明日の合コンはかわいい子連れてくるね。私のこと信じて!」って女性が言うやつに近い。
世の男性はこの言葉に何度騙されてきたことか!
女性の言う可愛いは…… 信じてはいけない。
 
観光地の宣材写真と同じくらい信じてはいけない。
雑誌で見たら、とてもキレイだったのに行ってみたらガッカリ観光地なことはよくある。「これも思い出になるね」と負け惜しみを言うくらいしか我々にできることはない。
 
……
……
……
 
後輩と左利きについて話をしていたら……
 
「社交辞令でも褒められるだけいいじゃないですか? 右利きなんてどこにでもいるので褒められることもないし、話題にもならないですよ。話題のきっかけになるだけで十分でしょ! 左利きだから生きづらいもあるかもしれないけど、考え方しだいじゃないですか?」
 
こいつは天才か?
社交性の塊だとは思っていたけど、ようは使い方と見せ方の問題なんだと。
 
「合コンでも女性幹事の友達なんだから、変な人間は連れてこないでしょ? 魅力的なところは絶対にあるし、それを見つけられない・引き出せないのは、絶対に男が悪い。顔はあくまできっかけですけど、内面やしぐさも見れないとモテないですよ」
 
「ガッカリ観光地だって観光地として親しまれているのだから、人が集まるじゃないですか? ってことはご飯がおいしいところや雰囲気のよいカフェはあるし、それを一緒に探せばいいんですよ。二人で何かすると仲良くなれますからね。なにより次のデートの口実になるじゃないですか? 次はいいところに行こうね! って」
 
人たらしだとは思っていたけど、このレベルになると神クラスだな。そりゃ老若男女問わず、こいつはモテる。
 
でもこいつの言う通り、魅力に気づけない自分が未熟なだけなのかも。
そう考えると左利きなだけでほぼ無条件にカッコいいと言われるのは、プラスなのかもしれない。
右利きよりも不便な生活をしているので、人の魅力や違いに気づく力が強いかもしれない。
この力を、上手く活用できれば、もしかしたら、左利きって最高なのかも。
となる日がくる可能性は十分になる。
 
そう本音で言える日がくるまで左利きであることを楽しもう。
 
 
 
 
***
 
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2022-02-02 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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