メディアグランプリ

「愛の不時着」は「転スラ」である


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記事:Allie(ライティング・ライブ東京会場)
 
 
「『愛の不時着』って、言ってみれば異世界転生モノなんですよ。『転スラ』みたいな」
 
何となく聞いていたSpotifyのポッドキャストからそんな発言が聞こえてきて、キーボードを打つ手が思わず止まってしまった。『愛の不時着』が『転スラ』?! まるで斬新なABCユニットみたいな発言である。一方は韓国ドラマで、もう一方は私の好きなアニメ作品だ。一体どういうことなのか。
 
『転スラ』とは、『転生したらスライムだった件』が正式なタイトルだ。ライトノベルが原作で、そこから展開してコミックスやアニメなどメディアミックス展開されている作品である。通り魔に刺されて死んでしまった主人公が異世界でスライムとなって転生し、友人や仲間を増やしつつ、異世界で町を作っていく……という話だ。
 
あらすじだけ読むと一体なんのこっちゃ……という感じなのだが、侮ってはいけない。私もかつては同じように思っていた。この作品を知ったのは様々な「おすすめ」を発信しているSNSのアカウントだった。そのアカウントが勧めるものにはほとんどハズレがなかったので、思いきってアニメを見てみることにしたのだ。
 
結果、めちゃくちゃ面白い作品だった。ロールプレイングゲームをしたことがある人なら「おおっ」と思うポイントが散りばめられていて、見ていて飽きない。次から次へと色々なことが起きるし、クセのある面白いキャラクターもたくさんいる。町がどんどん拡大していく様子は育成ゲームに通じる感じもあって、一筋縄ではいかない。どんどん続きが見たくなり、あっという間に2期分のアニメを見終わってしまった。今年の秋には劇場版の映画が公開されるらしい。今から楽しみだ。
 
一方の『愛の不時着』はNetflixで見られる韓国ドラマだ。北朝鮮にパラグライダーの事故で不時着してしまった財閥の韓国人女性と、そんな彼女を守る北朝鮮の将校の運命的な恋を描くラブロマンス作品である。少し前に「今イチオシの韓国ドラマは『愛の不時着』と『梨泰院クラス』!」と紹介している記事を見かけたのでタイトルだけは知っていたけれど、なぜか私の中で響かず、韓国ドラマ好きの友達からゴリゴリにおすすめされてもあまり興味が持てず、今まで再生ボタンを押すまでに至っていなかった。
 
でもお気に入りの『転スラ』とイコールだと言われたらどうしても気になってしまう。どうしようかと迷ってはいたものの、ついに耐えられなくなったので『愛の不時着』を1話だけ見てみることにした。膨らむ好奇心には勝てない。
 
ネタバレになってしまうので詳細は伏せるが、結果、1話からかなり引き込まれた。まず設定からして斬新だ。主人公がパラグライダーで飛ばされて韓国から北朝鮮に不時着。まさに「異世界転生」である。『転スラ』のようにスライムやモンスターは登場しないが、韓国の財閥令嬢がインターネットもつながらない北朝鮮の村に立つ姿は、『転スラ』の主人公が人間からスライムに転生して異世界に降り立つ姿と重なる。普通では予想もしない設定なので展開も読めず、目が離せなくなってしまう。
 
『愛の不時着』というタイトルと、あらすじの印象からものすごくシリアスな話を想像していたけれど、1話はラブコメという印象が強かった。「北朝鮮」や「国境」なんて聞くと重苦しい感じがしてしまうが、そこは北朝鮮の兵士たちをコミカルに描くことでバランスが取られている。最初からものすごく作り込まれており、手の内をちょっとだけ見せて隠す、というという伏線だらけだ。これからどうなるの? と気になりすぎて、先を見ずには終われない。これはヤバい。やめられない、とまらない。かっぱえびせん状態だ。
 
早速、私に以前からこの作品をゴリ推ししていた友人に「見たよ! 面白いね」と報告したところ、「ここからだから! まだ序の口ね。とりあえず沼は深いからそのままどんどんハマって」と光の速さで興奮気味の返信が届いて、思わず笑ってしまった。
 
お気に入り作品との思わぬ共通点を知ったことで、食わず嫌いをしていた韓国ドラマという新しいジャンルに興味を持つことができた。私が不時着した「韓国ドラマ沼」は、友人いわくとんでもなく深いようなので、流れに身を任せつつ、どんどん潜って作品を見つけていこうと思う。そして『転スラ』も『愛の不時着』も見たことがないという方、どちらでもいいのでぜひ見てほしい。どちらも良作で、おすすめの作品であることは間違いない。
 
 
 
 
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2022-02-23 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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