メディアグランプリ

あんこが教えてくれた、人生の楽しみ方


*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜

記事:久田 一彰(ライティング・ゼミ2月コース)
 
 
「あんこが好きなんですね。つぶあん派ですか? それともこしあん派ですか?」と聞かれて少々答えに困った。
その質問は私にとっては、「仕事と私どっちを取るの?」と彼女に詰め寄って聞かれている様なものだ。
 
どちらとも大事なものだし、美味しいあんこは、つぶあんにもこしあんにも、それ以外にもある。あんぱんや大福に団子、ぼた餅やおはぎにあんバタートースト。色々なあんこを使った食品があるが、それぞれの食感や素材に合う様に違ったつぶあんやこしあんが使われている。
 
おかげで色々なあんこを使った食べ物に目が行く。
スーパーで食料品を買っている時や、コンビニに入った時がそうだし、カフェでではスイーツにあんこが使った商品は無いかとメニューを見る。
 
いや、それだけではなく、おうち時間が増えたおかげで、ネットのお取り寄せグルメを見ている時にも、あんこを使った食べ物はないだろうか、ついつい探してしまっている。
 
コンビニに入った時は、新発売とあんこの商品にシールが貼ってあれば、手に取って食べたくなるし、TVやSNSであんこが取り上げられていると、そのお店のホームページを見て、取り寄せが無いのか調べてしまう。
 
実際に今月は、ローソンとゴディバがコラボした新商品、「あんバターショコラ」を手に取っているし、レジ横においてあるいちご大福やよもぎ大福もついつい手に取っている。
 
でもこの時間は私にとってとても幸せな時間で、手に入った時・食べた時の喜びは、思わずガッツポーズをしてしまう。そしてまた次のあんこの商品は無いのか、次は何を食べようかと探し回っている自分がいる。
 
この感覚はまるで、遊園地にいるかのようだ。
 
あんこを探している時は、どのアトラクションに乗ろうかという感覚だし、乗り終わったら次はどれに乗ろうかと考えているし、お取り寄せグルメのページを見開いて探しているのは、地図やガイドブックを持って、どこから乗ろうかという感覚にとても似ている。
 
友人が「このあんこ美味しいよ」とか「こんなあんこ食べました」とFacebookやInstagramで紹介している時は、TVのワイドショーやTVショッピングで紹介されている様な気にもなるのだ。
 
それをみた人がお店に並び、行列ができればできるほど並んでみたくなる、ディズニーランドみたいだ。
 
しかし、これだけ大好きなあんこなのだが、一つの不安がある。
それは、あんこには砂糖が入っていること。
 
いくら美味しくても食べ続けていると体重の増加は気になるし、健康診断の結果が毎回気になる。血糖値や糖尿病になるかもしれないと思うし、数値が悪いと再検査の可能性だって出てくる。40歳という年齢はもう決して若くはないし、無理がきかないこともわかっている。
 
だから、食べたいけど、食べる回数や量が気になって、今日はやめておこうかという気分にもなってくる。でも美味しいから食べようかどうかと商品の前で迷い込んでしまう。
 
まるで、怖いもの見たさに入ろうかどうか迷っている、遊園地のお化け屋敷の前にいる様だ。
 
なんとか食べても太らなくて、健康にいいものは無いのかとネットで検索してみると、「砂糖不使用なのに、上品でほんのり甘い発酵あんこ」というものがあることが分かった。発酵あんことは、納豆やヨーグルトと同じ様な発酵食品の一つ。
 
砂糖不使用なのに、ほんのり甘いなんて、無敵状態じゃないか!
 
ファンタジー小説に出てくる、異世界に飛ばされた主人公が持っている、何でもありのチートスキルみたいだ。
 
これなら健康にも良さそうだし、安心して食べられそうだ。
 
何とかして食べられないかと思っていると、仕事で訪れたホールの入り口に「発酵あんこあります」の張り紙が目に飛び込んできた。ホールにはカフェがあり、どうやらそこで提供してくれているようだ。
 
仕事を終わらせてから、そのカフェに入り勇気を出して発酵あんこがあるのかを聞いてみる。
 
女性店主は笑顔で、
「ありますよ。ここの発酵あんこは塩麹を使っています。麹は日本の宝とも言われており、味噌やしょうゆ、みりんにも使われていて私たちの文化とは切っても切れない関係なんですよ。美肌効果もあるので女性にも人気なんですよ」と丁寧に説明してくれた。
 
コーヒーだけを頼んだのだが、特別に小鉢に「発酵あんこ」を盛り付けて出してくれた。
初めての経験なのでスプーンに少しだけすくって、一口食べてみる。
 
なるほど、通常のあんこよりは甘さが控えめだが、あんこの味はする。
 
こんなあんこがあったのかと驚くと同時に、あんこの可能性はたくさんあるのだと思うことに気が付いた。
 
日本各地にいろんな遊園地やテーマパークがある様に、あんこも色々な種類とそれぞれの楽しみ方、提供してくれているお店がある。私はあんこが使われた食品を通じて、人生という名の遊園地を楽しんでいるのだ。
 
さあ、あなたも、お気に入りのあんこを見つけて人生を楽しんでほしい。
 
 
 
 
***
 
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2022-02-24 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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