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私が40歳を超えてからパラレルに生きようと思った理由

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*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜

記事:佐竹優子(ライティング・ゼミ2月コース)
 
 
3年前、私は迷子になっていた。
ちょうど2回目の成人式を迎えた年の頃だった。
 
泣くこともわめくことも出来ず、誰にも気づいてもらえない迷子。
おそらく、大声で泣いたり、わめいても、誰も声をかけてくれないどころか
不審者扱いされて、通報されるかもしれない、大人の迷子。
 
そう、人生における迷子になっていたのだ。
 
そんな3年前の私は、新入社員として入社した会社に、
産休・育休を経て、気がつけばもうすぐ勤続20年になろうとしていた。
 
通勤時間は、約2時間。
毎日、変わり映えのない仕事をこなす職場の風景は
当時、色を失っていた。
 
通勤時間は、脳内をからっぽにして、
ただひたすら、スマホゲーム「ツムツム」に没頭。
ディズニーのキャラクターに癒しを求めていたのかもしれない。
 
でも、心の奥底ではわかっていた。
「時間の無駄」だということを。
 
そんな色あせた日々の中でも
楽しみにしていたのが、お一人様ランチ。
 
会社近くの公園での青空ランチが好きだった。
 
出産前は、同じチームの同僚と、ただ時間を共有するだけの
義理ランチをしていた。
会話の内容は、もっぱら誰かの噂話や仕事の愚痴。
 
全然楽しくなかった。
育休復帰後、義理ランチに別れを告げ、
お一人様ランチを選択したのは正解だったと思う。
 
人生は選択の連続である。
日々の選択の結果が、人生の道となる。
 
ある日、青空ランチを楽しんでいたら、
会社の大先輩で嘱託社員として働いていたBさんに出会った。
これも何かのご縁だと思い勇気を出して言ってみた。
 
「私、今人生の迷子中なんですよね」と。
沈黙の間、ドキドキしながら大先輩が喋りだすのを待った。
大先輩はどんな言葉で諭してくれるのか、どんなアドバイスをくれるのか、と。
そんな私の期待とは裏腹に返ってきた言葉は衝撃的な内容だった。
 
「俺さ、もうすぐ70歳やけど、人生ずっと迷子やで……」
 
ドテーーーーーーーーーーっ。
 
新婚さんいらっしゃ~いのMCを長年務められた
桂三枝師匠の椅子から滑り転げるリアクション。
あの状態である。
 
話を聞いてみると、サラリーマンというレールの上をただ進んできただけの人生。
チャレンジのないつまらない人生だった、と。
 
他方、同世代の独立組は、ビジネスが成功した人も、成功しなかった人も、
「わが人生に悔いなし」と言っているのだと教えてくれた。
 
私は、椅子から転げ落ちたであろう姿勢を正しながら、
目が覚めた気がした。
 
オフィスに戻り、人間観察してみた。
楽しそうに働く人、眉間にシワを寄せている人、やる気のない人。さまざまだった。
 
自分は、サラリーマンとしての人生を望んでいるのだろうか……
瞬時に思った。「違うな」と。
 
さらに、当時、私の上司だった50代のおじさん。
大変失礼ながら、以前より、こんな50代には絶対になりたくない!と思っていた。
 
その理由が、はっきりとわかった気がした。
「私の居場所、ここじゃないやん」と、目が覚めた。
 
その日から、目に見えない何かが、私を突き動かした。
やばい!こんな事をしている暇はない、とツムツムを即アンインストール。
 
代わりにAmazonのKindle電子書籍リーダーをダウンロードし、本を読みまくり、ビジネス系You Tuber の動画をみまくった。
You Tube動画の中に、かつてフジテレビで視聴率を稼いでいた番組「はねるのトびら」のMCとして一世風靡したお笑い芸人、
キングコングの西野亮廣さんが絵本作家になっている事を知った。
 
彼は絵本作家らしく、人生の教訓を時計の物語になぞらえて、こんな風に教えてくれた。
時計は、1時5分、2時10分、3時15分と、
必ず1時間に1度、長針と短針が交わる時間がある。
でも1度だけ、交わらない時間があるのだと。
 
それは11時台。
 
確かに、11時台だけは、短針が先に逃げきって、長針と交わることがない時間だ。
 
そして、次に針が交わるのは、12時、鐘が鳴る時間。
 
ゴーーーーーンっと、衝撃が走った。
つまり、”鐘が鳴る前には、報われない時間がある”のだと。
 
その動画を見ながら。自分の瞼が、ブルブルブルブルと震えだし、涙が溢れてきた。
それと同時に希望の光が見えた気がした。
 
迷子だと思っていた今の自分は、人生の11時台なのだと。
鐘がなる前の大切な準備時間なのだと。
 
それ以降、ただひたすら、夢中になって、自分自身と向き合った。
 
・父親のように定年のない人生にしたいな
・自分の好きなこと、やりたいこと、できること、全部できる人生にしたいな
・働く時間も、働く人も自分で選べる人生にしたいな
 
そして、出た答えが『パラレルワーカーになる』という選択だった。
 
そして、約20年働いた会社にサヨナラをして一歩を踏み出すことにした。
やりたいことはたくさんある。全部やってみようと思う。
 
キャラクターの種類が増えるたび
ワクワクする「ツムツム」のように、
自分の中に、たくさんのスキルをもつツムを増やしたい。
 
変化を楽しみ後悔のない人生に。
 
人生における11台がまた巡ってきても、
鐘がなる前の時間と思えばワクワクする。
 
 
 
 
***
 
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2022-02-24 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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